うつ病と不安症は強さのしるし

7月 7, 2016
心の病を自ら選び取ることはできませんし、うつ病や不安症になりたいと願う人は一人もいません。これらの病気は、複雑な状況や事態の結果として起こり得ます。

うつ病と不安症は弱さのしるしであり、一生つきまとう障害であると、一般的に誤って信じられています。これは真実ではありません。不安症やうつ病、あるいはその両方の症状を持っている人は、頭がおかしいのでも意志が弱いのでもなく、性格が弱いとか劣っているわけでもありません。

闘うことは悲しく、疲労感を伴いますが、無視することのできない社会の現実です。ですから、科学の進歩にも関わらず、感情的・心理的な問題は、弱さと傷つきやすさに伴う症状であると、今でも無意識のうちに広く信じられているのです。

うつ病と不安症は、癒しを必要とする傷とはみなされていないことから、「リラックスしなさい」「それほどヒドくはないでしょ」「人生は、いつも不機嫌ですごすものではない」「泣くようなことは何にもないじゃない」「それは、大人になる過程に過ぎない」などという、堂々巡りのアドバイスをよく聞きます。

あなたも聞き覚えがあるでしょうか。実際、私たち自身が、その両方の考え方をしていることがよくあります。ですから、心の痛みについての認識を高め、もっと注意を払うことが大切です。

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腹痛や偏頭痛を無視しないのと同じように、心の痛みも無視してはならないのです。

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私たちは、心の傷が自然になおると期待することはできません。きちんと対処し、どんな意味があるのかを理解しなければなりません。

あなたを助け、不安症やうつ病を引き起こしている重度の心の痛みに対処する方法を教えてくれる、精神科医や心理療法士に相談する必要があるかもしれません。

たとえば乳糖不耐症があるとわかったら、乳製品を食べないようにしますよね。それと同じで、あなたの心の傷を化膿させている思いや状況を避けなければなりません。

絆創膏を貼るだけでは足りません。心の傷はきちんと消毒し、治療しなければならないのです。

今回は、心の傷を負っている人たちがどんな体験をしているのか、どうやったら感情をコントロールできるようになるのかについて、ご一緒に考えていきましょう。

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不安症は、問題だらけのジェットコースターライド

不安症に伴う感情は、問題だらけのジェットコースター体験と似ています。

ちょっと想像してみてください。1日を遊園地で過ごし、人気のジェットコースターに乗ろうとします。これに乗るためには、長い列に並んで、順番を待たなければなりません。

とても暑い日で、太陽がサンサンとあなたの頭に降り注いでいます。あなたは頭痛がして、気分も悪くなってきます。疲れたなあ、ジェットコースターなんてもう乗りたくないと思いつつ、でも乗ってしまいます。だって楽しむためにそこにいるのですから。

いったん乗り込むと、心臓がドキンドキンと打ち始めます。すべてがグルグルまわっています。車両は何度も360度回転します。暗いトンネルに突進すると、風船があなためがけて飛んできます。まるであなたに襲いかかるかのようです。

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呼吸が浅く速くなり、心臓が激しく打ちつづけます。いつまでもこのままにしておけないと感じます。思いが入り乱れ、胸が苦しくなり、動くことも何をすることもできません。

ネガティブな考えが次々に湧いてきます。叫んだり、泣いたり、文句を並べたり……でも、だれも聞いてくれないし、自分だって聞いていない。止まって! と必死になって頼みながら、死んでいくように感じています。

しかし、乗っている車両を止めることはできません。なぜなら終点につくまで、それは止まらないようになっているからです。

この意味で、不安症は問題だらけのジェットコースター体験のようなものです。最後には止まりますが、それがいつなのか、どんな風になのかは判りません。そんな不確実な状況に直面しながら、自分自身をコントロールすることは、たいへんむずかしいことなのです。

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うつ病は魂の暗闇

うつ病にかかっている人は、すべてが闇に包まれているように感じます。少しずつ、その暗闇があなたのまわりを支配してゆき、あなたにやる気を起こさせ、励ましてくれるものがなくなってしまうのです。勉強するのも仕事にゆくのも非常な努力を要しますし、ひどい悲しみを感じたり、イライラしたりしている自分に気づきます。

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うつ病は、ラクダの背を折った最後のわらしべ―あなたに深い印象を与え、今でも不安な気持ちにさせている複雑な事態や状況ですでにずっしりと重かった心の上に、さらに置かれた重荷です。

何かがおかしいと気づいたら、医療専門家に相談して助けを求めることが大切です。あなたの心で何が起こっているのか、理解するのを助けてくれることでしょう。

心の問題を持つことは、自らの選択ではありません。うつ病の人は、「いやな気分になって、悲しみの井戸にもぐり込み、そこで溺れることができるか試してみよう」なんて決して言いません。そういう風にはいかないのです。実際、それは私たちのだれにでも起こり得ることなのです。

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だれも不安症とうつ病の魔の手から逃れることはできない

うつ病と不安症は、弱さではなく、強さのサインです。これらの心の問題は、一晩のうちに現れるのではなく、人生の地獄、感情的な困難と疲労感の中から生まれてきます。

それは、個人的な選択の結果ではありません。私たちは、うつ病や不安症を体験するかどうか決めたりはしません。どちらの心の病も、人生の困難と闘い、強くあろうとあまりに長い間努力したあげくに生じるのです。

このことを忘れてはなりません。なぜなら、直接的であれ、間接的であれ、だれでも人生のある時点で不安症やうつ病に苦しむ可能性があるからです。

関心を持ち、これらの問題を理解する努力をしましょう。そして何よりも、心の病で苦しんでいる人を批判しないことが大切です。

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