スターベイビーとレインボーベイビー
スターベイビーとレインボーベイビーは悲しみと喜びという、2つの正反対の気持ちを母親にもたらします。1つの命を失い、新たな命を再び授かる…人生に光と影、たくさんの様々なカラーが彩られるのです。
新しい命が、失われた命の代わりになることはありません。2人の存在は、母親をより強く逞しくします。全く異なる人生の出来事を受け入れることで、親自身が大きく生まれ変わります。
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スターベイビー
スターベイビーとは、受精はしたものの成長しなかったり、死産だった赤ちゃんのことを言います。生きることは出来なかったけど、確かに親から愛情を受けたのです。愛する人たちが思いを届けられるよう、流れ星のように空にキラキラと輝いています。
この世界に生まれ、母親から抱きしめられることはありませんでした。けれども、母親の心を愛情で満たし、そしてきっと一生その気持ちが消えることはないでしょう。スターベイビーの存在はレインボーベイビーに受け継がれます。
赤ちゃんがお腹の中で亡くなっているという悲しい知らせを耳にした多くの母親が心に傷を負います。
そこには母親の心に出来た大きな傷と痛みだけが残るのです。ですが時間と共に傷は癒え、痛みはいつしか霊的な想いへと変化していきます。
そのため、生まれずに亡くなってしまった赤ちゃんを、空に輝く星と考えたりするのです。
心の傷は徐々に薄れます。完全に回復することはなくても。前を向いて歩き始めることが出来るようになります。なぜなら母の愛は無限だからです。
レインボーベイビー
レインボーベイビーとは、流産をしてしまったり、胎児や新生児を亡くす経験をした後に生まれる赤ちゃんのことを言います。苦しい別れの後の、希望一杯の素晴らしい出来事、虹のように美しい驚きです。
母親の苦しみがポジティブなものに変化した時に、レインボーベイビーが生まれます。新たな魔法と愛の始まりです。2人の赤ちゃんの存在は母親の心に強く刻まれます。
スターベイビーとレインボーベイビー
妊娠すると、女性は健康的で安全な出産を望みます。ですが世の中には思うような結果にならない人もいます。
スターベイビーやレインボーベイビーと出会う女性はまさにその典型。決して自分の選択ではなく、ただ起こってしまう出来事なのです。そして人生を大きく変えてしまいます。
赤ちゃんを亡くしたことは、触れることの出来ない、タブーな話題です。話したがる母親もあまりいません。レインボーベイビーが生まれることで、母親に前に進むための強さが湧きあがります。
母親が持つ疑問
赤ちゃんを失った後に再び妊娠すると、母親には不安と恐怖の気持ちが沸き上がります。
例えば:また赤ちゃんが死んじゃったら? ちゃんと生まれてきてくれる? 私は本当にお母さんになれるの? いつになったら流産を怖がらなくていい? など…分からないことへの不安が募ります。
12週を過ぎると、流産の危険性は低下するため、親はリラックスして赤ちゃんの誕生を待つことが出来ます。レインボーベイビーは母親に、強さと希望を与えてくれます。
胎児の死に影響するもの
胎児
・先天異常または致死遺伝子
・慢性または急性感染症
・子宮内発育遅延
胎盤
・へその緒が絡まる
・急激な胎盤の変化(剥離)
・胎盤の老化
・時期尚早の膜組織断裂
母体
・妊娠の長期化:42週を超える
・母親の慢性的な病気
・子癇前症や子癇
・妊娠中の感染症
これらの要因全て、適切な管理で確認するとが出来ます。ですが、もし妊娠が悲しい結果に終わったとしても、誰も責めることは出来ません。
こういった経験をする母親も少なくないということが、ここ数年で認知されてきていますが、それでもやはり口をつぐむ女性が多いようです。なぜなら人はその感情を理解することが出来ないからです。この記事をきっかけにそれを考えてくれる人が増えて欲しいと強く望みます。
スターベイビーとお別れを告げた人、まだレインボーベイビーと出会っていない人、または普通の出産を終えた人など全ての人が、2つのタイプの赤ちゃんと出会った女性の気持ちがわかるようになることを願います。
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最後に
誰かに「お子さんは何人なの?」と聞いて、彼女は2人と答えたのに、実際そこにいるのは1人…そういった場合は、彼女の心の中にスターベイビーがいるからかもしれません。
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- NIH. (2016). What are possible causes of stillbirth? https://www.nichd.nih.gov/health/topics/stillbirth/topicinfo/causes
- Oviedo-Soto, S., Urdaneta-Carruyo, E., Parra-Falcón, F. M., & Marquina-Volcanes, M. (2009). Duelo materno por muerte perinatal. Revista Mexicana de Pediatría, 76(5), 215-219. https://www.medigraphic.com/pdfs/pediat/sp-2009/sp095e.pdf