スキンシップ〜心に栄養を与える肌の触れ合い
スキンシップは、肌と肌の触れ合いにより、愛情を伝え絆を深める心の交流です。スキンシップを通じて自分の感情や気持ちを伝えることで、相手の心にも小さな喜びが芽生えます。
スキンシップは心のコミュニケーションと呼ばれるように、不安が軽減されるだけではなく、幸せを感じお互いの絆を確かめ合うことができます。私たちの肌は様々な感情を神経に伝えているのです。
ただし、どんなスキンシップでも相手に受け入れられるわけではなく、肌が触れ合うコミュニケーションが苦手な方もいますので注意が必要です。
大切な人へのスキンシップは心に栄養を与える重要な「栄養成分」となる素晴らしいコミュニケーション手段です。
「赤ちゃんにはスキンシップが必要だ」と聞いたことはありますか? 赤ちゃんが愛情を感じ、脳が正しく発達するためには、「抱っこ」などのスキンシップが大切だと言われています。
それと同様に、カップル間のスキンシップも大切です。相手への思いやりが足りない人は、恋人同士や夫婦間のスキンシップもおざなりになりがちです。
このタイプの人は、二人の関係の重要さを理解しないだけでなく、相手に感謝しないため、二人の間に問題が生じやすくなります。つまり、スキンシップとは、親子やカップルがより絆を深める魔法なのです。
素敵な愛情表現であるスキンシップは、私たちの健康にどのような影響や効果をもたらすのでしょうか?早速ご紹介します。
気持ちのこもったスキンシップ
人間の皮膚には、外部からの受ける感覚や感情を神経に伝える500万以上の神経終末があります。
皮膚は、「冷たい」「暑い」などの温度や環境の急激な変化、そして喜びの感情など、多くの感覚や感情を神経に伝えます。
子どもの気持ちを落ち着かせるために母親が子どもにする抱っこやハグ、大切な友達を思いやるときのハグ、またはパートナーが真の愛情を伝える時の抱擁など、心と感情を示すスキンシップを思い浮かべてください。
ご存知の通り、すべての動物はスキンシップを楽しみます。ペットは、触れ合うことで飼い主への愛情を示します。
私達の脳は肌と肌の触れ合いの大切さを理解しているため、この脳から直接指示される「言葉」もスキンシップと言えるでしょう。
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感情移入や感情の表現方法
スキンシップとは、喜びなどの感情を身体を使って相手に示す方法です。スキンシップを大切にしている人は、喜びを肌で示したり感じることができるため、人間関係やパートナーとの関係が健康的で素晴らしいものになります。
- 恋人同士のハグや抱擁などのスキンシップは、性交の前戯として行うだけではなく、人間がコミュニケーションを取る時に、とても大切な役目を果たします。
- スキンシップは、家族、親しい友人、そして恋人やパートナーとの心のつながりを深めます。
スキンシップにより、守られているような安心感や満足感が得られます。スキンシップが必要だと感じる相手との肌の触れ合いを大切にしましょう。
相手への思いやりや相手からの思いやりもスキンシップで表現することができます。ただし、自分勝手なタイミングや方法でスキンシップをすると、相手に嫌がられる原因となりますのでご注意ください。
二人を結ぶ「幸せホルモン」オキシトシン
オキシトシンは神経伝達物質として働くホルモンです。
お互いを結びつける「幸せホルモン」と呼ばれており、愛情や思いやりなどの感情と深く結びついています。オキシトシンには、ストレスを軽減し、恋人同士や親子の心のつながりを深める効果があります。
オキシトシンは脳の視床下部で合成され、下垂体の後葉に送られた後、血中に放出されます。
この魅力的な物質であるオキシトシンは、他人への思いやりや慈悲の心、相互的な感情や愛情表現を活発にするだけではなく、性的欲求や母親の母乳の生産なども高まります。
体内のオキシトシンが増えると、攻撃的な行動が軽減するという作用もある、本当に素晴らしい物質です。
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愛する人へのスキンシップを怖がらないで
自分に自信がなく恥ずかしがり屋で、身体的なコミュニケ−ションに慣れていない人もいます。このタイプの人はスキンシップを通じてのコミュニケーションを避け、他人との良い関係が築けないこともあります。
相手に触れる、肩を抱く、キスやハグをするなどのスキンシップを通じて愛情を表現するのは非常に大切なことです。スキンシップのない人生は「大切な何かをどこかに置き忘れたような人生」と言えるのではないでしょうか?
- 言葉を使わないコミュニケーション手段を恥ずかしがらず、日常生活のジェスチャーとして気軽にお試しください。朝起きた時に頬や手にキスをする、手を握る、ハグをするなどはいかがですか?また、別れ際のキスや突然のキスは、恋人同士を結びつける素敵な愛情表現です。
- 赤ちゃんと母親は、肌の触れ合いを通じて心のつながりを確立します。子どもが大きくなっても、できるだけ多くのスキンシップを心がけ、子どもへ愛情を伝えましょう。
- 子どもが成長するにつれ、スキンシップを恥ずかしがり「やめて」と言われるかもしれません。でも、愛する家族からのスキンシップでイヤな気持ちになる子どもはいません。
「いつもあなたのそばにいます」「あなたの味方です」「あなたは私の大切な人です」と言葉で伝えるのと同じように、相手への気持ちや愛情をスキンシップで伝えましょう。