心房細動の診断方法
心房細動は不静脈の一つですが、既知の不整脈が数多くあるため、病院や医療センターでは正確な診断を行う必要があります。
心房細動は、早期に発見されて適切な診断があれば、患者は生活習慣や食生活の改善をはじめとする早期の治療を開始することができるため、病気にうまく対処していくことができます。
本記事では、心房細動の原因と考えられていることと診断方法について詳しくご紹介します。
心房細動とは何ですか?
これは心臓に障害が起きていることを指す医学用語で、心臓にある心房と呼ばれる場所で生じる電気的な異常興奮や変化が原因で起こる不静脈です。
心房細動は脈が不規則に早くなるのが特徴で、1分間に300回以上に達することがあります、
心房細動は、脳卒中のリスクや、胸の痛み、心臓発作、または心不全を引き起こす可能性が高くなります。
「心房細動は脳卒中のリスクを高める可能性があります。多くの患者では、それはまた胸痛、心臓発作または心不全を引き起こす可能性があります」。
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心房細動の種類とリスクグループ
年齢が上がるにつれて発症率が高くなる心房細動は65歳以上の人によく見られますが、すべての年齢層で発症する可能性があります。
女性よりも男性に多く発症しますが、原因は現在のところは未定です。
心房細動はその特性によって2種類に分類することができます。
- 慢性:長い間心房細動を発症している状態である慢性の場合は、症状を軽減するための治療が必要となります。
- 発作性:穏やかにそして短時間だけ起こって自然と元に戻る発作性の心房細動は、その症状による変化も穏やかに現れます。
いずれにせよ、心房細動は深刻な合併症や症状を引き起こす可能性があり、その中でも深刻なものは脳梗塞、心不整脈、そして心調律障害などです。
心房細動の考えられる原因とは?
現在のところ、心房細動の明確な原因や引き金となる要因の特定はできていませんが、いくつかのリスク要因や病状は明らかになっています。
以下のような心臓病や病気、そして生活習慣がリスク要因となります:
- 心膜炎
- 心筋炎
- 心筋梗塞
- 心臓弁膜症または心臓内の弁の変化
- 心臓の外科手術中に受けた損傷
- 飲酒、喫煙、ドラッグの使用など
- 心臓障害を引き起こす可能性のあるの服用
- 慢性閉塞性肺疾患などの呼吸器系疾患
- 甲状腺機能亢進症
- 睡眠時無呼吸症候群をはじめとする疾患
医師による心房細動の診断方法
心房細動の診断は、不整脈をはじめとする他の考えられる原因を除外することから始まります。
心房細動を診断するために医療チームは、様々な医療検査を実施し、同じような症状や特性を持つ他の疾患を除外していきます。
最も一般的な診断方法は次のとおりです:
心電図(ECG)
心電図とは、電極と呼ばれる装置を腕と胸部、そして必要に応じて手足につけて、心臓で発生する電気を記録する装置で、心臓の動きを制御する電気信号を捉えるように設計されています。
心電図は心房細動の主な診断検査の1つで、以下のような方法があります。
- ホルター心電図検査:これは携帯型心電図で、患者は自分の心臓の活動を24時間以上記録します。
- 植え込み型心電用データレコーダ:ホルター心電図検査とは異なり、数週間から数ヶ月の期間行われる検査で、患者に頻脈の症状がある時に使います。患者は変化のタイミングを簡単に知ることができます。
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心エコー図
医師または専門の技師が、トランスデューサーと呼ばれる装置を通して患者の胸部に向かって超音波を飛ばします。
超音波は心臓に到達し、胸腔から跳ね返るため、コンピューター処理により心臓の画像がそのまま表示されます。
この方法は経胸壁心エコー図と呼ばれ、超音波探触子を胸壁から当て、前述のようにコンピュータを用いてモニター上に心臓の画像を表示します。
また、経食道心エコー図と呼ばれる胃カメラのように、口から食道に超音波内視鏡を入れ、心臓を食道から観察する検査もあります。。
医師は心臓の状態を調べ血栓があるかどうかを確認し、心房細動と診断するかどうかを決定します。
その他の方法
- 胸部レントゲンで肺や心臓の状態を確認します。
- 患者が短時間の身体活動をしている間、専門家チームが心臓の反応を観察します。
- 定期的な血液検査を行います。これにより根本的な原因となっている病気を観察します。例えば甲状腺機能亢進症を発症している時に行います。
- 患者に慢性閉塞性肺疾患などの呼吸器系疾患がないかどうかを検査します。
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