胸の痛みや痒み、考えられる原因
女性の胸は非常にデリケートであり、何かしら異常があると必ず警告を発してくるものです。胸の痒みや痛みはよく起こる症状ではありますが、その原因には様々なものが考えられます。ですから、そういった痛みや痒みに思い当たる節があるにせよないにせよ、適切な医師の診察を受けて、深刻な問題がないかどうかをはっきり把握しておきましょう。
胸の痛みや痒みには、特段心配するほどのものでもないものもありますが、非常に重大な問題があることもあります。ですから、常にそういった問題を念頭において、日頃から自分で胸の状態をチェックし、何か普段と違うことがあれば医師に診てもらうことが重要です。
胸の痛みの、考えられうる要因
胸の痛みは生理前や生理中によく起こります。それは生理中にホルモンバランスが変わることが原因です。この場合には、マツヨイグサやセイヨウニンジン、セイヨウトウキ(野生のセロリやワイルド・パースニップ【注記】セリ科の二年草。ニンジンに似た根菜で、別名アメリカボウフウ)のエッセンシャルオイルで胸をマッサージして、胸をリラックスさせると良いでしょう。
胸の痛みや痒みは、授乳している際によく起こる感染症の、乳腺炎が原因の時もあります。これは通常は、発熱や疲労など別の要因によって起こることもある胸部組織の炎症が原因です。
この場合には通常は抗生物質の投与で治療しますが、他にも、例えばタイム(ハーブの一種)を直接乳首の部分に貼るなどの天然の治療法もあります。
そしてやはり、炎症性乳がんという可能性も無視できません。日本乳癌学会によると、この種類の乳がんは全浸潤性乳管がんの0.5%〜2%の比較的稀な疾患ですが、その頻度は増加傾向にあることが知られています。通常はしこりは認められず、皮膚のびまん性発赤、浮腫、硬結といった症状が特徴です。この場合には、専門医の正確な診断と適切な治療を受ける必要があります。
胸の痒み、その考えられる原因
胸の痒みですが、通常は洗剤や消臭剤、人工の香水といったものに含まれる化学物質が肌に触れることによるアレルギー反応として起こります。この場合には、どんな種類の製品が肌に触れ、このアレルギー反応を引き起こす物質が何であるかを突き止めることが大切です。
胸の肌が乾燥してしまうことも、痒みの原因の一つです。 ベジタブルオイルやボディクリーム、シアバターなどで肌が乾燥しないよう水分補給するのが重要です。
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胸の痒みはまた、妊娠の際の最初の兆候である場合もあります。通常、かすかな痛みも伴うことが多く、これは特に胸の乳首の部分に血液が多く流れることによるものです。妊娠に体が慣れてくるに連れてこの症状は治ることが多いのですが、カレンデュラ(マリゴールド)【注記キンセンカの一種】茶を飲むと、症状を軽くすることができます。
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もし痒みが胸の片側だけだったりする場合には、原因は乳腺か、胸につながる組織にあるかもしれません。痛みや瘤、結節、乳房の形状の変化、乳首からの分泌物といった症状に気づくことが非常に重要です。これらは胸や乳腺繊維腺腫、良性嚢腫、胸部腫瘍などの兆候であるかもしれないからです。
そして最後に、胸の痒みは着けているブラジャーがきつすぎたり、素材が何らかのアレルギー反応を引き起こしてしまっているのが原因かもしれません。
もしこれらのことが思い当たるなら、ご自分の着用しているブラジャーを確認してみましょう。
胸の痛みや痒みを鎮める方法
胸の痛みや痒みを抑える方法は、その原因が何であるかによって違ってきます。もし原因が肌にあるのであれば、症状を抑えるクリームを塗れば十分でしょう。
もし症状が何らかの病気や、もっと深刻なものが原因である場合には、医者の診察を受けるようにして下さい。治療には投薬が必要だったり、専門医の検査が必要になったりすることが多いからです。
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