しこりが良性か悪性か見極める方法
甲状腺結節は甲状腺の周囲に細胞が沈着して形成され、その過程で、首の正面に発生したしこりは良性か悪性かのいずれかに分かれます。
結節は、女性の5%、および男性のおよそ1%と、高い割合で女性に発症し、年齢と共にその発症率は上昇します。
結節としこりは触覚や見た目で発見できることがありますが、多くの場合見逃してしまいがちです。
体の様子が変化した時は、注意を払うようにしましょう。
環境省のホームページでは「結節はしこりとも呼ばれる、細胞が変化した塊です。良性と悪性(がん)がありますが、多くは良性です。
甲状腺がんには生涯にわたり健康に全く影響しない潜在がんが多いがんとして、以前から知られています。」と定義しています。
首の正面に少しでも異常を感じたら、速やかに内分泌専門の医者に相談しましょう。
結節が良性か悪性か判定する甲状腺超音波検査などの特殊検査を受けることで、診断結果から必要な治療を勧めてもらえるでしょう。
早めにしこりの種類を把握しておきましょう。
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甲状腺結節には次の種類があります:
- – 液体が溜まっていたら嚢胞
- – 細胞組織でできていたら、硬くなっている
- – 上記の2種類が混合しているしこりもあり、大抵カルシウムなどを含んでいる
結節の構成要素は良性・悪性の判断に関与しません。
アメリカ甲状腺学会によると、症例の10件に9件は良性であることが判っています。 良性・悪性を判断する上で最も有効なのは超音波検査です。極細針を疑わしい部位に刺しながら検査します。
超音波検査中に結節に針を刺す理由は、直接摘出した結節の試料を精査し、信頼のおける結果を得られるからです。
この検査は痛くありませんし、麻酔も全く必要ありません。
しこりをはじめとする、突然発生した異常な症状は見逃さないようにしましょう。
自分の健康状態を把握し、常に鏡などで確認することや、いつもと違うと感じたら医師の診察を受けることで、しこりを早期発見することができます。
万が一悪性だった場合でも、早期発見ができれば治療をすぐに開始することができますし摘出の可能性も高まります。
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