仙腸関節の過度可動性って何?

仙腸関節の動きやすさを調べ、過度可動性なのか、または別の状態なのかを調べる検査方法はいろいろあります。
仙腸関節の過度可動性って何?
Diego Pereira

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最後の更新: 06 12月, 2022

仙腸関節は、尾骨の上、脊椎の下部の横の腰椎の下の関節です。脊椎の下部の三角形の骨である仙骨と骨盤(腸骨稜)を繋ぐ構造です。

仙腸関節過度可動性やその他の仙腸関節痛は、若年〜中年成人女性に頻繁に見られます。

仙腸関節には以下のような特徴があります。

  • 小さくてとても強く、靭帯で補強されている
  • 可動性はそれほどない
  • 状態から足腰にまですべての力を伝達する
  • 衝撃吸収材として働く

仙腸関節の解剖学

 

仙腸関節の過度可動性

骨盤は臀部の基盤を包含し、腹部をサポートし、下肢と臀部を結びつける役割を持っています。そのため、3つの骨と3つの関節から成り立つ閉じられた骨関節の輪になっているのです。

3つの骨とは以下です。

  • きれいに揃った対称の腸骨
  • 半端で対称的な仙骨
  • 5つの仙椎の融合によって形成された脊椎ブロック

骨盤は、背骨がバランスを取る上でとても重要です。最初に何か不一致が起こると、必ず別のものに影響を与えてしまうからです。そのため、骨盤は機能ユニットだと考えることができます。

仙腸関節は、柔軟な脊椎(上)と下の骨盤を結びつけます。科学者は、仙骨は臀部椎骨の一部、腸骨は下肢の一部だとみなしています。

仙腸関節痛の原因

仙腸関節に痛みが起こる原因は、まだ明らかにされていません。ですが、この関節の通常の動きになんらかの変化が起こった時、痛みに繋がるのではないか、と考えられています。

痛みの原因として、以下のようなものが考えられます。

  • 仙腸関節可動性:仙腸関節の動きが多すぎた時、背中部分の仙腸関節エリアが不安定になった時に起こります。普通、に痛みを感じます。痛みは鼠蹊部にまで広がることがあります。
  • 仙腸関節低動性:可動性とは逆で、仙腸関節部分の動きが全くない時や固定されている時に起こります。従って、痛みは背中の側面やお尻に感じるでしょう。また、脚に痛みが広がることもあります。

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実際、この痛みは座骨神経痛に似ていると表現する患者もいます。座骨神経痛は、神経根障害です。

仙腸関節の評価

仙腸関節の過度可動性

この関節の動きやすさを調べ、過度可動性なのか、または別の状態なのかを調べる検査方法はいろいろあります。検査は複雑な構成になっており、一般的には理学療法士によって別々に行われます。

また同じ検査から異なる結果が生まれる場合もあります。検査前には既往症をはっきりさせておくことが大切です。なぜなら、既往症の有無によって診断しやすくなるからです。

最も一般的な検査は以下のようなものです。

  • 仙腸関節の運動性試験:医師は、関節を評価するにはこの初期検査を考慮すべきでしょう。構造内の可動性に関する情報が得られるからです。
  • ダウニング検査:この検査からは、仙骨の腸骨の運動障害が部分的なのか、全体的なのかの違いと様々な病変を確認することができます。この検査は、以下の2つから成り立っています。

・伸張検査

・短縮検査

  • 仙骨から腹側へのスライディング:この技法からは、関節の妨害や検査中に患者が苦しむかもしれない別の症状を発見することができるでしょう。
  • ジレット腰フレクション検査:この検査では、医師は腸骨または仙骨の固化を診断することができます。

治療

この部分の関節トラブルには、様々な治療法があります。

例えば、

  • 関節を解き放つ
  • ランドスライド
  • ストレッチエクササイズ
  • 神経筋鎖の再生

姿勢のケア

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前述した事柄以外に、氷や温湿布を当てる、休息を取るなどの方法もいいでしょう。痛み止めを使ったり、サポーターを装着する、エクササイズの種類、姿勢に注意するなどの方法もいいですね。

しかし、不快感を感じる場合は必ず専門医を受診しましょう。自己判断で勝手に処置するのは止めましょう。


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