セグリルの用途・禁忌・副作用

セグリルはヘンレループ(ヘンレ係蹄)に効果がある薬で、体内における物質の運ばれ方に影響を与えます。ここに変化があると、尿の量が増加します。これは、水分と電解質の排泄に刺激があるからです。
セグリルの用途・禁忌・副作用

によって書かれた 編集チーム

最後の更新: 06 12月, 2022

セグリル(Seguril)は、製薬会社が活性物質であるフロセミドを販売する際の商標の1つです。セグリルはループ利尿薬に属しており、利尿効果の高い薬で、その利尿作用は強力です。

ループ利尿薬に属する薬は、腎臓の解剖学的・生理学的な機能単位であるネフロン内の物質の運搬に影響を与えます。

セグリルは、高血圧の治療のために単独で、または他の薬と組み合わせて処方される薬です。しかし、肝臓や心臓の病気による浮腫の治療などの適応症もあります。

この薬の他の特徴を学ぶ前に、まずは腎臓の働きを理解しましょう。

腎臓の機能

腎臓の機能 セグリルの用途・禁忌・副作用

腎臓は泌尿器系の主要臓器です。尿を生成して老廃物を排泄し、体内環境のバランス、つまり恒常性を維持する役割を担っています。

先に書いた通り、ネフロンは腎臓の解剖学的・生理学的な機能単位で、4つの部分から構成されています。

  • 近位尿細管
  • ヘンレループ(ヘンレ係蹄)
  • 遠位尿細管
  • 集合管

腎臓の主な機能である尿の生成時に、血液は糸球体を介して近位尿細管に到達します。この管の中では、物質交換が行われ、一部は再吸収される一方で、また一部は尿と一緒に排泄されます。

その後、血液と老廃物は、ネフロン内の他の構造物を通過し続けます。排泄される必要がある老廃物と電解質が尿を形成すまで、物質を交換し続けます。

そして、尿は最終的には尿管に到達し、ここから膀胱に入ります。この器官は、尿が一定量に達すると脳に信号を送り、これが尿意を催すのです。

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高血圧の基本知識

高血圧症とは、血圧が継続的に上昇することを特徴とする病気です。したがって、収縮期血圧が140mmHg以上になると動脈性高血圧症になります。また、拡張期血圧も90mmHg以上のときにそう呼ばれます。

しかし、血圧の概念をよく理解していない人は多く、今一度説明した方が良さそうです。一般的に、心臓は動脈に圧力をかけ、血液を体内のさまざまな器官に向かうようにします。血圧が最も高いときの値は、心臓の収縮力を表しています。逆に、血圧が最も低いのは、心臓がリラックスしているときです。

現在、動脈性高血圧は、心血管疾患の発症の主な危険因子の1つとされます。事実、先進国では死因の第1位になっており、その中には、以下のようなものがあります。

  • 虚血性心疾患
  • 心不全
  • 腎臓と脳の病気

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セグリルの作用

腎臓 セグリルの用途・禁忌・副作用

セグリルはヘンレループに作用し、物質の運ばれ方に変化が出ます。この変化が起こると、水分と電解質の排泄が刺激されて尿の量が増加します。一連の流れが、細胞外液の量の減少につながります。

この結果を得るために、フロセミドは、ナトリウム、カリウム、塩化物、そして量は比較的少ないですがカルシウムとマグネシウムの運搬役として機能する構造を阻害することができます。そうすることで、電解質の再吸収を防ぎ、より多くの水分を排泄することにつながります。

フロセミドの効果は即効性があり、作用時間は短時間です。水分を排出するので、体内の水分量が減り、この現象により高血圧症の治療にも影響を与えます。

セグリルの副作用

セグリルを用いる治療も、その他の市販薬と同様に、副作用がないわけではありません。最も頻繁に起こる副作用は利尿作用に関係しており、中でも下記が挙げられます。

  • 低カリウム血症。投与量が多いとき、血中のカリウム値が大幅に減少し、不整脈を誘発することがあります。
  • 耳の問題
  • 低ナトリウム血症。ナトリウム濃度が低くなる
  • 高血糖症。ブドウ糖値が上昇する。

まとめ

セグリルは利尿作用を目的とする薬であるフロセミドの商標であり、主に高血圧治療に使われます。そのため、合併症を避けるためにも、セグリルについてわからないことがあれば医師や薬剤師に相談しましょう。また、他の薬を服用している場合は副作用を引き起こす可能性があるので、その旨を申し出ましょう。


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