プライドを捨てて許しを請おう
プライドを捨てるのは時にとても難しいことだったりします。なぜなら、それは自分の威厳を捨て、相手に服従することを意味することだと考えてしまったりするからです。ですが、プライドを捨てるということはそんなこととは程遠く、実は人間関係を強めてくれるものです。パートナー、家族、職場の人、友人など誰とでも起こる人間関係では、自分が間違いを犯した時にはそれを認める正直さと謙虚さが多分に必要とされます。その時こそプライドを捨て、許しを請い、本当に反省していることを相手に示すべき時です。
上辺面だけで許しを請う人はたくさんいます。そういう人は結局、自分の間違いから何も学んでいません。こうした姿勢はプライドを捨て真摯に謝る姿勢ではありません。
自分は完璧ではないということを受け入れる
プライドを捨て、許しを請うには、自分は完璧でないということをまず理解しなければいけません。エゴがあるせいで、そうは認めがたいこともあるでしょう。
ですが、自分は完璧ではないと認識することが成熟するということなのです。
自分が間違っていると認めること、自分が間違いを犯したと認めること、そうした間違いに対して謝ってもいいんだと認めることが自分を地に足の着いた人間にしてくれるものです。より現実的な自分像を持ち、自分の理想像を小さくすることで人間関係がより良くなるでしょう。
もっと知ろう:自分自身の過去の行いの許し方
他人と接している時にプライドを捨てることは、人生の他の側面でも役に立ちます。例えば、職場で間違いを犯しても以前よりもそうしたことに対して耐性がついていたり、他人から批判を受けても耐えられるようになっています。
自分がうまくできなかったことを他人から指摘されて気分を害したことはありますか? だとすれば今度は、全ては人生における勉強と考えて、全てを受け入れることを実践していくべきです。
客観的になる
マインドフルネスというテクニックでは、自分を客観視できる「観察者」になるように訓練が強いられます。もちろん、観察する時は自分を偏見や批判の目で見ることなくありのままを観察します。問題は、偏見や批判といった考えは凝り固まった、深く根付いてしまっている習慣であり、取り除くことが難しいことです。
許しを乞う時に自分の気持ちを観察することで、なぜプライドを捨てるのが難しいのかということが分かります。おそらく、過去を見つめる必要もあることでしょう。
どんな経験で傷つき、自分の威厳も傷つけられたと感じたのでしょうか? こうした記憶をたどることは辛いかもしれませんが、大切なことです。自分に今何が起こっているかを理解するにはこうしたことが鍵となります。
更に自分自身に加えて、自分の周りの環境を観察することも重要です。特に自分が謝るべき人に焦点を当ててみましょう。
他人がどう感じ、どう反応するかを観察することも相手に共感する心を高め、相手と同じような立場になって感じたことを思い出したりすることができるようになります。
あなたも誰かに謝ってもらいたかったでしょうか?その人は自分 のプライドを捨てることをしたでしょうか? こうしたことを考えれば考えるほど、相手への共感力が高まり、自分が何をすべきかということに気づくことができます。
プライドが高いと自分は他人より勝っていると感じますが、実際はそうではないということを忘れないで下さい。
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許しを請うのが難しければ、練習すること
プライドを捨てて許しを請うことが難しいのであれば、早速練習をしましょう。謝ることに対して不安に感じ、最初の一歩が全く踏み出せなくなってしまうというのは普通のことです。
ですから、テストやプレゼンテーションの準備をする時と同じように、予め短い文章をメモに書くなどして、練習しましょう。自分にとってしっくり来る言葉やフレーズを考えましょう。
こうした事に慣れていくと、実は実践することが難しくなくなっていきます。覚えていてほしいのは、例え難しくても、練習しなければいけないということです。
時間をかけて、心からの謝罪の気持ちを表しながらも自分にとってしっくり来る言葉やフレーズを選ぶように考えましょう。
恐れる気持ちを克服しましょう。次の一歩を踏み出すことを阻止しているプライドを捨てましょう。問題のある状況や無意識に抱えている不安な気持ちを克服しましょう。でなければ、過去が繰り返されてしまいます。
プライドは自分を守る手段となることもあります。しかし、そうすることで人間関係が危機にさらされることを忘れてはいけません。周りの人に対して親切な心をもって接することは、幸せであるために必要な要素なのです。
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