苦しみや困難は人を強くする
苦しみや困難を冷静にコントロールし乗り越えることが出来るようになった時、人は自由への切符を手に入れます。しかし例えそうしたいと思っても、このようなことが頭に浮かびます。「どうすればいいの? どうやったら失敗を恐れたり、不安を感じたり苦しい気持ちをコントロールすることが出来るの?」
感情やあなたを苦しめるネガティブなエネルギーをコントロールするために、まずは体がどう出来ているのかその仕組みを知りましょう。
苦しみや悲しみは、緻密でパワフルな脳の中に存在しています。これにはある特定の理由があるのです。それはいったい何なのでしょうか?
苦しみと悲しみの脳
苦しみは脳内で作り上げられた感情です。誰かを失う、失敗する、裏切られる、失望するなど、誰もがこのようなつらい経験をしたことがあると思います。苦しみには物理的なものと心理的なものが存在します。
ひどくなると鬱を引き起こすようなこの苦しみの感情の唯一の原因、根源は、脳にあります。
この感情との向き合い方は人それぞれです。その人が持ち合わせている資質や、今までの経験から作り上げられた考え方などによって変わります。
ネガティブなエネルギーがなくなると、心の中は平和で静かになります。ですが頭では分かっていても、実際それをコントロールするのはやはり難しいことです。
感情は魂とつながっているので、それをコントロールしたいと思ってもそう簡単にはいかないのです。
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悲しみの脳
人間の脳には、情報伝達をする数百万の神経細胞があり、それらが″意識″を作り上げます。
恐怖は脳内で最もパワフルな感情だと神経科学者は言っています。脳は海馬や扁桃体のような器官を通して、どこにどのような危険性があるのか情報を集めます。
・恐れや苦痛、悲しみといったネガティブな感情は、何かがおかしいという警告です。それは生き残る、乗り越えるために起こる現象なのです。
・脳の伝達実験によると、悲しみの感情は、70近い脳の器官に影響を及ぼします。
・扁桃体や海馬、前頭前野皮質、全帯状皮質は、島皮質などのような特異な器官と同じく、その70の器官に含まれます。
・島皮質は体の知覚や味覚と関連している脳の一部分です。ですので、悲しみや苦しみの中にいると食べ物の味を感じにくくなったり、すべてが止まってしまったように感じるのです。
・いくら周りの人に早く立ち直って現実を見なさいと言われても、脳はそれに反応しないので、なかなか立ち直ることが出来ません。
体が悲しみに囚われているので、現実に向き合うことがなかなか出来ないのです。
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苦しみを乗り越えて強くなる
レオナルド・コーエンは言っています。「心が壊れることはある。しかしその心の裂け目から光がさすのだ。」
どんなに辛く心が割けてしまっても、それがあなたが前進することを止めるわけではありせん。
心の傷が癒えた時、あなたは大きく変わっていることでしょう。もう以前のあなたではないのです。
・きっと今までのあなたよりずっと強くなっています。心の裂け目から刺した光が、知恵と知識を与えてくれたのです。
・苦しみを乗り越えるには時間が必要です。長い目で見れば、苦しみの先には希望の光があります。我慢強く、そして愛する人たちからの支えを頼りに前へ進んでください。
・心を落ち着け、冷静でいましょう。そうすれば、自分が何に苦しんでいてどうすればいいのか、正確に見極めることが出来るのです。
あなた自身やあなたの身の周りの人や物事を、もっとポジティブな方向に変えていきましょう。今の状態を受け入れ、新しいことや違った事にチャレンジし、変えていこうとすることは、あなた自身を成長させるうえで不可欠なことです。
脳の機能や働きを理解することは、苦しみや悲しみの感情をコントロールするのに役立つと神経科学者は言います。
悲しみは永遠には続きません。ですが、それが例え一時的なものであっても、心を苦しめることに変わりはありません。この感情と向き合う方法を知っておけば乗り越える助けになるでしょう。
私たちは人生の荒波、時にとても複雑な状況に順応し、乗り越えていかなければならないのです。