ハイドロゲルの人工角膜による視力回復のチャンス

角膜疾患に悩んでいる多くの人に視力回復のチャンスを与える新しい治療がオーストラリアで開発されました。この素晴らしい発見について詳しくご紹介します!

治療をしなければ遅かれ早かれ視力を失う病気、水疱性角膜症に苦しんでいたヘルナンデスさんをご紹介します。

視力を回復させるため、ヘルナンデスさんは角膜移植を行いました。結局のところ、ヘルナンデスさんの視力は回復せず、新しい角膜移植のドナーを待たなくてはいけませんでした。

ヘルナンデスさんのように角膜移植を待つ人は何百万人もいるといわれていますが、残念ながら角膜の提供者が現れることは稀ですし、時間と共に角膜の機能は低下します。

そのため、科学者達は角膜の代替となるものを研究し、ついに角膜ドナーを待つことなく、また、ドナーとの適合性(相性)を考慮する必要なく、角膜を移植する方法をついに発見しました。それがハイドロゲルの人工角膜です。

オーストラリアのベルボルン大学の生物医学学者であるババーカイ・オズチェリック氏が人工角膜を開発しました。

前述したヘルナンデスさんのようなケースでも、角膜移植ドナーを待たず、彼女の体と状態適合する人工角膜を移植することで視力が回復する方法です。

本記事では、素晴らしい発見と開発について詳しくお話しします。

ハイドロゲル角膜:様々な視覚障害に効果を発揮する未来の治療法

まずはこの発明の素晴らしさを説明するために、角膜についてご説明します。

  • 角膜とは,眼球の最も外側の部分の透明な膜です。
  • 細菌、ウイルス、そして埃などの様々な外的物質からを保護し、目の焦点を合わます。
  • 角膜は、見える世界をゆがまないように光の屈折を調節 し、近距離で焦点を結びます。
  • 健康的な角膜の表面は薄いの層で覆われおり、加齢や前述した病気が原因組織やその機能に影響を与えます。

視力を回復する角膜

体の器官を提供するというと、心臓、肝臓、腎臓などの体内器官の移植を想像する方が多いと思いますが、角膜の提供により、視力を回復させる角膜移植があります。しかし他の移植と同様、ドナーからの提供を待つ必要があります。

そのため、誰かからの角膜提供を待つことなく、人工角膜を提供する今回の発明は他とは一線を画しているのです。

  • 角膜移植を受けるのにドナーを待つ必要がなくなりました。
  • 確実に患者と適合するため、不適合時に別のドナーを待つ心配もありません。
  • ハイドロゲル角膜は、患者自身の幹細胞を使うため、移植時の不適合の心配がありません。

 

ハイドロゲル角膜とは?

人工角膜をどのように作成するのかご紹介します:

 

  • 移植時の不適合を避けるため、まずは患者のDNAサンプルを採取し、角膜内皮細胞を研究室で培養します。
  • 細胞をハイドロゲル膜内で成長させ、この膜を患者の目に、目に見えない程度の切れ込みを通じて挿入します。
  • 新しい細胞は、酸素と水分を角膜を送り込み、目に水分を補給し透明度を保つ機能を再生させる力を持っています。
  • ハイドロゲルの膜は人間の髪(50ミクロン)よりも薄いです。
  • 新しい人工角膜を移植することで、不適合も起こらず、半永久的に使用し、免疫システムにも適合することを目指します。
  • 数ヶ月が経過すると、人工的なサポートなしに、細胞はその機能を維持できるようになります。

ハイドロゲル角膜の今後の展望

これまでの研究やテストはすべて成功してきたハイドロゲル角膜を多くの人が待ち望んでおり、開発者であるバーカイ・オズチェリック氏も自分で試したいと考えています。

数ヶ月以内に人体実験が行われますので、その結果を待ちましょう。

角膜の病気などが原因で、暗闇や影の世界で暮らしてきた何千万人もの人々に希望の光を与えるのが今回の方法です。

実験の結果が待ちきれませんね!