心を癒すのに必要なことは/ただハグされること
ハグをすると気分が良くなり、希望に満ち、愛されていると感じることができます。また、誰かにハグをされるだけでなく、自分から相手をハグすることも大切なのです。傷ついてしまった心を癒すのにハグが必要な時もあります。
ハグは親愛の情、理解、愛、甘受などを表す方法です。「心配しなくても大丈夫」「あなたと一緒にいるわ」という意味もあります。誰しも時として聞きたい言葉なのではないでしょうか。
今日は、日常的にハグをすることの大切さについて見ていきましょう。ハグは単に体の触れ合いではありません。心と心の触れ合いなのです。
あなたは日常的に愛する人をハグしていますか?
心の傷を癒し、恐怖を和らげるハグ
気の利いた言葉を使わなくても、ハグには問題を解決する力があります。経験上このことを知っている人は多いのではないでしょうか。子供たちやパートナーと言い争いやケンカをした後、もしくは単にどう声をかければいいかわからない時などです。
日々の生活の中で、納得できないこともあるでしょう。ある時点まで来ると、頭ではもう何も考えられなくなりますが、それでも相手を愛しているという気持ちは存在し、行き場のない想いで溢れることでしょう。
ハグは緊張状態を和らげ、ストレスを緩和します。ハグをすることで、体の緊張感は解き放たれ、感情も穏やかに取り戻すことができるのです。
誰かと恋愛関係にある場合は、恐れや心配、疑いといった感情を覚えることも多々あるかと思います。
- 相手との関係が長く続くと、出会った頃の魔法が消えてしまいます。そうすると猜疑心が芽生えます。
- 相手が今でも自分のことを愛しているかどうか心配になり始めます。もし相手が今でも自分のことを必要としていれば、2人の関係も強く続くでしょう。
- 「何も心配することはないよ」「もちろん今でも愛しているに決まっているじゃないか」という言葉だけでは足りない時があります。言葉が聞きたいのではなく、行動が欲しいのです。そんな時、静かにぎゅっとハグされること程良いものはありません。
ハグをされた時はいつでもそれが心からのもので、本物だと感じるものでなくてはいけません。ハグが本物であると感じた時、あなたの恐れや不安は消え去り、世界は一つになったと感じるでしょう。
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ハグをすることで愛する人や世界と繋がる
一番良いハグとは、自分が本当に必要としている時にされるハグです。
- 不特定の人を対象に、個々に”自由にハグをする”という実験を行った結果、ハグをすることで親近感を抱くという結果が出ていますが、人を癒す力のあるハグはやはり愛する相手からのものなのです。
- あなたに影響を及ぼす相手からハグされると、世界と繋がっているように感じられるでしょう。考えてみてください。例えばもし、子供たちが朝晩、そして傷ついた時、怪我をした時などに信頼できる大人から抱きしめてもらえなかったら一体どうなってしまうのでしょうか。
- 子供であれ、お年寄りであれ、ハグをすることで個々を認めることになります。腕にしっかりと抱きしめることであなたは相手の一部であり、相手を愛しているということを表すことになります。
- 適切な時に心から行うものであれば、ハグをすること、されること程ホッとした気持ちになれるものはありません。心は生き返り、自信が溢れ、エンドルフィンが分泌されることにより満たされた気分になれます。
もしハグしてもらえないのなら、自分からハグをしましょう!
自分の子供やパートナーが自分に対する愛情を示してくれず、ちょっと自分に”冷たい”と不満を言う人がいます。
そのような態度も個性の一つなのです。しかし、子供やパートナーが進んで自分をハグしてくれないからといって、ハグが必要ないとかあなたに感謝していないということではないのです。中には自分の気持ちを表すことが苦手だという人もいるでしょう。気にしていない、ハグなど必要でないというように見えてしまうかもしれません。
- 子供たちはある年齢に達すると、自立心が芽生え、ハグをすることで幼い頃に戻ってしまったような気になります。
- そうなっても心配したり、怒ったりしてはいけません。もちろん、自分のことを愛していないのではないかなどと考えてもいけません。信じがたいかもしれませんが、ハグをすることで子供たちは笑顔になりますし、もしかすると照れてしまうかもしれませんね。
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脳科学者の沢口俊之氏は、ハグがそれほど習慣的でない日本でも、親子のハグは子供の脳と心の発達に、とても有益だと述べいます。
私たちは皆、ハグや強い結びつきが必要です。ハグをすることで「私はあなたと一緒にここにいる。これから先もずっとあなたのことを愛している。あなたは私の人生の一部なのよ。」という気持ちを思い出させてくれます。
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