子供に物を与えすぎていませんか?
親子の時間を、おもちゃなどの物で補おうとする親がいます。
そして物で時間を補う頻度が高くなると、子供の成長に悪影響を及ぼす恐れがあります。
本記事では、子供に多くの物を与えすぎないようにする方法と、過剰に物を与えることがどのような悪影響を及ぼすのかについてご説明します。
プレゼントVS一緒に過ごす時間
親から子供への愛は無限であり、どの親も子供を愛しているのは間違いありません。
しかし親の中には、子供への愛を子供に与える贈り物で表現しようと考える人や、一緒に過ごす時間が少ないことを物で補おうとする人がいます。
実は、親が子供にできる最高の贈り物は、充実した時間を一緒に過ごすことです。
仕事などで忙しい毎日を送っている人は、子供と過ごす時間が少ないと悩むでしょう。
しかし、子供の機嫌をとるために子供が欲しがるままにおもちゃなどの物を与えていては、子供の健全な成長を台無しにする可能性があります。
もちろん、どの時代にも甘やかされて育つ子供は多くいましたが、現代社会では特に一般的になりました。
忙しい毎日を過ごす中でも、できる限りスケジュールの中に子供と一緒に過ごす時間を組み込み、子供の成長を見届けることが大切です。
「甘やかされる」とは実際どういう意味なのか?
自分が欲しいものは何でも手に入る子供や、自分が欲しいものを手に入れるために親を操作する方法を小さい時から知っている子供などが「甘やかされる」子供に分類されるでしょう。
また頻繁に親からおもちゃなどの物を与えられて、ときには過剰に与えられているケースもあります。
しかし、甘やかされて育ったことは、両親と過ごす質の高い充実した時間が足りないことを示す可能性もあります。
ほとんどの子供は、たくさんのおもちゃを与えられるよりも、親と一緒に過ごす時間を選びます。
甘やかされて育つ子供の多くは文句が多いため、見分けるのが容易です。
自分の子供を甘やかしてしまったかもしれない!と悩んでいる方も心配はいりません。
子供に物を与える時の基準や、どのくらい与えるのかという頻度を設定することで、子育てを修正することができます。
例えば、これまでは理由がなくてもおもちゃを与えているのならば、学校で良い成績を取った場合やスポーツで成果を残せた時などに、ご褒美としておもちゃを与えるようにしましょう。
こちらもご参考に:子育てのヒント:子供の成績について
子供が甘やかされている兆候
前述した「甘やかされている」子供の定義以外にも、子供が甘やかされているという兆候があります。
自分の子供を甘やかしていないかという指針にしてください。
子供たちは友達やクラスメートの影響も受けるため、クラスメートや友達が新しいおもちゃを持っているとそれを欲しがる傾向があります。
このような状況に対処するためには、各家庭により買うおもちゃは違うという事実と、おもちゃなどのプレゼントを買ってもらうためにはいくつかのルールがあることを子供に理解させることが最善の方法です。
おもちゃが多すぎることの影響
甘やかされて育つのは、子供の成長だけなく子供の周りの人々にも悪影響を及ぼす可能性があります。
- 不要な経費
- 両親からの隔離
- 長期的にも短期的にも自己表現が難しい
- 人格障害などを発症する可能性
- 不寛容と欲求不満
- 物の価値や周りの人の大切さについてほとんど認識しない
過剰に物を与えていた状況を修復するために
子供と充実した時間を過ごす
親としての仕事は、子供が健康な環境で学び、成長するのをサポートすることです。
できる限り、毎日の生活の中で一緒にスポーツやアクティビティーを行うことが大切です。
また子供のお気に入りの公園やレストランに行くのも良い方法です。
子供への贈り物は親と一緒に過ごす充実した時間であることを忘れないようにしましょう。
価値の重要性を教える
子供におもちゃを与える場合でも、物の価値をしっかりと理解させるために、おもちゃを買うために親が働いたことや、その値段を説明する必要があります。
なんでも簡単に手に入るのではなく、それを得るためにはどのような過程があるのかを説明することで、子供はこれまでとは違った視点からおもちゃなどを見るようになります。
そして子供が大きくなった時に、正しい価値観を身につけた大人としての成長や、仕事を見つけるときの助けとなります。
こちらもお試しください:責任の重要性を子供に教える方法
4つのルールを教える
子供に何かを与えるときやプレゼントをする時には4つのルールを使いましょう。
次の4つのカテゴリーに従って子供に物を与えたりプレゼントをする方法です。
- 身に着けたり持ち運ぶことができるもの
- 一冊の本
- 本当に欲しいもの
- 必要としているもの
例えば、毎日使うことができるスクーター、自分が好きなジャンルの本、図画工作や絵を描くための道具やペン、そして何ヶ月も欲しがっているおもちゃなどです。
ルールを決めておくことで、子供が本当に欲しいものを決めるのに役立ちますし、少し遊んだらそのおもちゃに飽きてしまうということもなくなり、物を大切にするようになる効果があります。
ルールを決めずに、過剰に物を与えると、子供が物への感謝の気持ちを持たないために家の中に不要なおもちゃが溜まることもあります。
おもちゃを使わずに遊ぶ方法を教える
子供への最高の贈り物は、家族と一緒に過ごす充実した時間です。
1日1時間、子供と一緒に遊びに専念することで、子供を甘やかすのを予防しながら家族の関係を改善することができます。
どうしても仕事が忙しいときや家に仕事を持ち帰っている時でも、子供の隣に座って歌を歌う、一緒に本を読む、そして絵を描くなどの時間を少しでも過ごすように心がけてください。
子供に静かにしていて欲しい場合は、子供に絵を描いたり本を読むように勧めましょう。
これらのアクティビティーはおもちゃを必要としないけれど、親の隣で静かに行うことができる充実した時間の一つとなります。
そして子供と一緒に過ごす時間に加えて大切なのは、子供への愛情です。
最大の贈り物は愛であることを忘れないでください。
「愛情を持って必死にやったことは、上手にできるものだ」–ゴッホ
仕事がたくさんあっても、子供と話をしたり、遊ぶ時間をできる限り作るようにしてください。
親がリラックスした状態で子供の言葉に耳を傾けると、子供もリラックスして親にすべてを話すでしょう。
最後に
子供とより多くの時間を過ごすことで、子供を甘やかさないようにする効果があります。
家で一緒にアクティビティーを行ったり、映画や公園に行く時間を作りましょう。
仕事がどれだけ忙しくても、物でそれを補うのではなく、短時間でも質の高い充実した時間を一緒に過ごすように心がけてください。
物を与えるよりも、一緒の時間を過ごすことや愛情を与えることが何よりも大切で価値のあることです。
そして子供に、家族で過ごす時間の大切さとその価値を教えるためには、親が自分自身の行動を通じて子供に教えることが大切です。
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