デリケートゾーンが痒い!考えられる10の理由
鼠径部のかゆみは、さまざまな原因によって起こります。しかし、ほとんどの場合、良性の原因によるもので、簡単な家庭療法で解決することができます。しかし、決定的な解決には、ある種の薬剤を使用する必要がある場合もあります。
かゆみがあると、ついついその部分をかいてしまいますが、炎症を悪化させないためにも、かくのは避けたほうがよいでしょう。その代わりに、何がその症状の引き金になっているかを見極め、最適な治療法を見つけることが望まれます。では、どのような原因が考えられるのでしょうか? 最も一般的な10の理由を見てみましょう。
デリケートゾーンがかゆくなる10の理由
多くの場合、鼠径部のかゆみは、問題なく解決できる要因によって引き起こされます。場合によっては、感染症など、少し深刻な状態であることもあります。
1.脱毛や育毛
ワックスやシェービングによって、ある程度の刺激が加わることはよくあることで、これが鼠径部のかゆみにつながるのです。また、毛が生え始めると同時に、毛穴が詰まり、かゆみが強まることがあります。
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2.引っかき傷
太もも部分に多いのですが、皮膚同士が擦れ合うような行為があります。ランニングなど、摩擦がある活動です。
このとき、皮膚のバリアが乱れ、小さな傷になることがあります。その後、やけどのような発疹ができ、かゆみを伴います。また、皮がむけることもあります。
3.下着の問題
下着、特に合成繊維の下着には、炎症やかゆみを引き起こすものがあります。肌が呼吸しにくく、汗がたまりやすい素材でできていることが多いからです。実際、そのような下着の使用によって、小さな水ぶくれができたり、赤くなったり、はれたりすることもあります。
4.接触性皮膚炎
接触性皮膚炎は、前項と関係があります。ひどい場合は、下着を洗うときに使う洗剤の成分や、化学物質の使用によって、アレルギー反応が起こることもあります。
5.間擦疹(かんさつしん)
間擦疹は、皮膚のひだに起こる炎症で、肥満気味の人に多く見られ、足の付け根の湿気と微生物の存在によって引き起こされます。その部分が非常に湿っていると、皮膚が破壊され、悪臭を放つようになります。通常、かゆみや不快感を引き起こします。
6.真菌症
真菌症は、鼠径部のかゆみの原因として最も一般的なものです。真菌によって引き起こされる感染症にこの名前が付けられています。最も一般的なのは、白癬(はくせん)や靴下痒み(しっしん)です。この症状は、頻繁に運動をする人に多くみられます。赤や茶色の斑点、かゆみ、かさつきが生じます。
7.カンジダ症
カンジダ菌による感染症です。親密な場所や鼠径部にかゆみを生じることが多いです。また、赤みや炎症、白っぽいおりものの存在(女性・男性とも)、性交時の痛みなど、他の症状も引き起こします。
8.毛ジラミ
毛ジラミは、毛に寄生して股間に強い痒みをもたらす寄生虫です。実際、これが主な症状です。また、毛の根元に卵による白や黄色っぽい斑点ができることもあります。不衛生だったり、親密な衣類やタオルを共有したりすることで発生します。
9.ヘルペス
性器ヘルペスは、性感染症のひとつです。股間のかゆみを引き起こすほか、火照りや炎症、小さな水ぶくれを引き起こします。米国国立生物工学情報センターの発表に詳しく述べられているように、主に単純ヘルペスウイルス1型または2型によって引き起こされます。これは、一次感染または再発感染である可能性があります。
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10.生殖器疣贅(いぼ)
性器にできるいぼは、通常、軽いかゆみを引き起こします。ヒトパピローマウィルス(HPV)の一般的な症状です。病変は通常、触ると柔らかく、カリフラワーのような形をしています。皮膚と同じ色をしており、かなり感染力があります。
かゆみを和らげるためにすべきこと
鼠径部のかゆみの治療は、その原因によって異なります。どのような理由であれ、掻くことは問題を悪化させたり、複雑化させたりする可能性があるので、掻かないことが一番です。
何が原因かわからない場合は、医師の診断を受けて原因を特定するのが一番です。感染症の場合、専門家は原因となる微生物に応じて薬を処方します(真菌に対する抗真菌薬、細菌に対する抗生物質など)。
一般的に、薬はクリームや軟膏、ジェルなどの外用薬として使われます。しかし、特にカンジダ症やヘルペスなどの感染症には、内服治療で補うこともあります。また、かゆみを抑えるために、抗ヒスタミン剤もよく処方されます。
デリケートゾーンのかゆみについて覚えておくべきこと
鼠径部のかゆみは不快であり、感染症の存在を警告する場合があります。短期間で症状が改善されない場合は、医師の診断を仰ぐことをお勧めします。原因によっては、外用薬や内服薬の使用が必要な場合があります。
さらに、衛生管理、綿の下着の着用、良い食事、刺激物の除去などのセルフケアで補完することが望まれます。
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