カルシウムたっぷりの植物性食品
カルシウムというと、コップ1杯の牛乳やヨーグルトを思い浮かべるかもしれません。ですが、乳製品と同じくらい、またはそれよりも多くのカルシウムを含んでいる野菜や果物もたくさんあります。ここではカルシウム豊富な植物性の食品についてお伝えします。
カルシウムはなぜ健康にとって必要なのか
カルシウムは強くて健康的な骨、歯、筋肉を作り上げるのに欠かせない重要なミネラルです。また脳と体の各部分の間の連絡を担う神経系にもカルシウムは必要なものです。
カルシウムを十分に摂取していないと、骨粗鬆症や肥満、心臓発作などを引き起こします。乳製品以外にも、カルシウムを多く摂取できる食品は多くあります。見逃さないようにしましょう。
多くの人が、牛乳やヨーグルト、チーズを食生活に取り入れれば、体に必要なカルシウムを摂取できると信じています。
ですが、乳製品やそれらを含む食品(特にデザートや焼き菓子など)は、健康に害となる砂糖や脂肪分を多く含みます。ですので、よりナチュラルな製品でカルシウムを摂取するようにしましょう。
こちらもご覧ください カルシウムをもっと吸収するための7つの習慣
カルシウム豊富な植物性の食品
カルシウムを含むのは乳製品だけではありません。事実、牛乳より多くカルシウムを含む食品はたくさんあります。ビーガンや乳糖不耐性の方には良いニュースでしょう。
以下がその例です。
こちらもご覧ください 下痢の時に避けるべき食品
1.ほうれん草
カルシウムを最も多く含む葉物野菜の1つがほうれん草です。100gの生のほうれん草には210mgのカルシウムが含まれています。茹でると158mgにまで減少します。ほうれん草にはほかにもシュウ酸塩が含まれ、これは特定のミネラルを吸収するのを妨げます。
2.ナッツ類
2つ目にご紹介するのはナッツ類です。ナッツは、ミルク類(アーモンドミルクなど)、デザート、生、焼くなど、様々な形で取り入れることが出来ます。
ナッツ類は骨を健康に強くするため、骨粗鬆症の予防にもなります。どの年代の人にもおすすめの食材です。
カルシウムを多く含むナッツ類:
・アーモンド(100gにつき240mg)
・くるみ(100gにつき170mg)
・ヘーゼルナッツ(100gにつき140mg)
・ピスタチオ(100gにつき110mg)
3.大豆
マメ科植物の中でもカルシウムを多く含むのが大豆です。コップ一杯の豆乳に含まれるカルシウムの量は、コップ一杯の牛乳に含まれる量と同じです。
大豆にはダイゼインイソフラボンもまた含まれており、これは骨に含まれるカルシウムが失われるのを防ぎます。
100gの大豆には102mgのカルシウムが含まれています。
大豆が原料の豆腐は、肉の代用品として使うことができます。カロリーや脂肪分が低く、カルシウムが豊富です。ベジタリアンの食事にはぴったりのものです。
4.ケール
ケールにもまた100g当たり150mgの多くのカルシウムが含まれています。また、体がその他の栄養素を吸収する邪魔をすることがありません。生で食べるようにしましょう。
5.オレンジ
ビタミンCは冬に風邪などの予防になりますが、オレンジにはそれに加えてカルシウムも含まれています。(100gにつき60mg)
コップ一杯分のオレンジジュースを毎朝飲む人は、毎日300㎎のカルシウムを摂取できていることになります。一日の始まりに最適な飲み物ですよね!
6.ホワイトビーンズ
このマメ科植物には、骨と歯のトラブルを予防する働きがあります。100gにつき70mgのカルシウムが含まれています。ドライビーンズであれば、100gにつき177㎎ものカルシウムが入っています。
7.玉ねぎ
玉ねぎにはあらゆる効能があります。抗酸化成分をはじめ、たくさんのミネラル(カルシウムを含む)が含まれています。100gにつき20mgのカルシウムが含まれており、消化を助け、食欲を増進し、利尿作用があります。
8.ひよこ豆
このマメ科植物は、様々な料理に使うことが出来ます。シチュー、サラダ、ピューレ、その他いろいろです。100gにつき134mgのカルシウムが含まれていますが、茹でるとその半分にまで減少してしまいます。またシュウ酸塩を含んでいるので、その他の栄養素を体に吸収しようとする邪魔をしてしまうこともあります。
9.クレソン
この鮮やかな野菜は、大人が一日に必要なカルシウムの20%を含んでいるだけでなく、硫黄、ヨウ素、リン、鉄分、マグネシウムなどのミネラルも豊富に含んでいます。サラダにぜひ加えてみてください!
10.ハーブ
ハーブには素晴らしい香りと風味があります。バジル、セージ、オレガノ、タイム、ローズマリーには100gにつき、1000から2300mgものカルシウムが含まれています。
もちろんそれだけの量を一気に使うことは出来ません。ですので、その他のカルシウムを多く含む食材と組み合わせてみてください。
引用された全ての情報源は、品質、信頼性、時代性、および妥当性を確保するために、私たちのチームによって綿密に審査されました。この記事の参考文献は、学術的または科学的に正確で信頼性があると考えられています。
- Vannucci L., Fossi C., Quattrini S., Guasti L., et al., Calcium intake in bone health: a focus on calcium rich mineral water. Nutrients, 2018.
- Poti JM., Braga B., Qin B., Ultra processed food intake and obesity: what really matters for health-processing or nutrient content? Curr Obes Rep, 2017. 6 (4): 420-431.
- Pawlowski JW., Martin BR., McCabe GP., McCabe L., et al., Impact of equol producing capacity and soy isoflavone profiles of supplements on bone calcium retention in postmenopausal women: a randomized crossover trial. Am J Clin Nutr, 2015. 102 (3): 695-703.