人に力を与える人と奪う人
私たちの心は、様々な人との交流によって大きな影響を受けます。特に、毎日関わる人から受ける影響は大きいでしょう。世の中には周りの人に力を与え、良い気分にしてくれるタイプの人がいます。そういう人達からは、エネルギーや可能性を受け取ることができます。
ところがその逆に、ネガティブな感情ばかりを植え付ける人もいます。本人はそのことに気がついていないかもしれません。しかし、関わることによってこちらが疲れてしまうのです。
このような疲れはマラソンや重い荷物を運ぶような肉体的な疲れではありません。精神的な疲れなのです。
神経学的、心理学的にみると、私たちの脳の機能は、内向的な場合と外交的な場合では違った働きをします。
例えば内向的な場合の脳は、孤独になる瞬間を必要とします。”バッテリーを充電する”ための時間です。
長時間、社交的な交流をするのが困難になるからです。とてもよく話す人、詮索好きな人、批判的な人、攻撃的な人と一緒にいると辛いと感じる場合があります。精神的に参ってしまうこともあります。
社交性というのは人によって様々です。しかし、中には、自分自身の輝きを持ち、周りの人を幸せにするタイプの人がいます。
その逆にあらゆることに問題を見つけ出そうとするタイプの人は、例え1日が穏やかにスタートしたとしても、何か批判的なことを見つけ出してしまいます。
今日は、この2つのタイプの人について見ていきましょう。誰の周りにもいるタイプの人ですから是非参考にしてみてください。
人に力を与える人
あなたの友達や家族の中にも、自分に力を与えてくれるような人がいるでしょう。このタイプの人は宝物といっても良いでしょう。毎日、私たちを元気づけてくれるからです。
このタイプの人は、私たちにとって道標のようなものです。支えてくれるでしょうし、細部にとらわれて状況を把握できないときには方向を指し示してくれるでしょう。
その賢さは本を読んだから身に付いている、というものではありません。その賢さはその人たちが持ち合わせた知恵なのです。鋭い洞察力から来ているのです。
それではその特徴をみていきましょう。
人に力を与える人
目を見ただけで私たちが何を考えているのかを察してくれるような友達がいます。空気を読むことができる人たちです。助けを必要としている時、何も言わなくても察してくれるのです。そういったサポートや温かさは私たちに力をくれます。
- こういった能力は、右脳半球からきます。右脳半球は、反射、知覚、創造を司ります。感情の世界とつながっているのです。
- 人に力を与える人は相互関係を理解しています。受け取ることと与えること、両方の重要性を理解しているのです。また、皆が”Win”(利益を得られる)ような選択をすることが大切であるということを理解しています。
- 同時に、このタイプの人は他の人と同じようではありません。傲慢ではありません。このタイプの人は他の人よりもより多くを知っているということをあえて見せる必要がないのです。
人に力を与えるタイプの人は、他人を困らせません。物事をありのまま受け入れます。そしてどうすればいいかという例を示してくれるのです。同時に、他人の考えや選択、意見を尊重してくれるでしょう。
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疲れさせるタイプの人
冒頭にお話ししたように、社会的な交流に耐えられる幅はそれぞれ人によって違います。
くだらないおしゃべりや面白くない冗談ばかり言う人や、いつもテンションの高い人といても、外交的な人たちはそれほど疲れません。逆に、脳がよりリラックスした状態の人は気を張っていなくてはいけません。こういったエネルギッシュな人の周りにいると、内向的な人は疲れてしまうことがあります。
そして、誰もが思わず「あるある!」と言ってしまうことですが、そばにいるとなぜか周りを嫌な気分にさせる人が存在するのです。考え方が正反対なのかもしれませんし、行動などがだらしないのかもしれません。
そういったタイプの人の特徴を挙げてみましょう。
- ネガティブなことばかり言う。
- 常に問題を探し、批評をする。いつも悲観的。
- ネガティブであるに加え、世界中が自分の敵であると感じている。このタイプの人は他人を信用することがない。
- いつも自分のことしか考えていないため、周りの人を尊敬しない。いつも自分が一番であるように考えている。
こういったタイプの人と暮らすのは簡単なことではありません。こういう人の心は閉ざされています。さらに悪いことには、心から自分の周りの世界を理解しようとすることができないのです。
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こういう人はどこにでも存在します。もしかすると家族の中にいるかもしれませんし、職場にいるかもしれません。どこにでもいるからこそ、彼らのネガティブな性質とうまくやっていくポイントを押さえておきましょう。
相手を疲れさせるタイプの人とうまくやる方法
相手を疲れさせるタイプの人のために頑張ろうとしないでください。結局のところ、こういうタイプの人はどこにでも、家族の中にもいるのです。その人たちは、自分がしているような話し方が普通だと思っているのです。
これは友人や恋人、配偶者などパートナーの話し方で疲れてしまうという人もいるのではないでしょうか。
- 自分を疲れさせる人とは距離を置きましょう。敬意を払いつつも、断固としましょう。
- こういうタイプの人は噂話や批判をするのが好きで、それについて話したがります。そういった会話には興味がないということをはっきりとさせましょう。
- こういうタイプの人を拒否してはいけません。そして、へりくだってもいけません。
- こういうタイプの人との間には敬意を持った距離を置きましょう。相手のことを理解していること、尊敬していることをはっきりと伝えましょう。けれど、あなたの考え方は生き方は彼らとは違うのです。
- こういった人と長時間過ごさなくてはいけないのなら、できるだけ会話をする時間を減らしましょう。また、逃げられる場面を想像しましょう。
一緒にいて疲れる人と離れたなら、リラックスしましょう。あなたの心にその人たちの居場所を作ってはいけません。何か前向きなことをしましょう。
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Rueckert L, Naybar N. Gender differences in empathy: the role of the right hemisphere. Brain Cogn. 2008 Jul;67(2):162-7. doi: 10.1016/j.bandc.2008.01.002. Epub 2008 Mar 4. PMID: 18295950.