変形性膝関節症に役立つ3つのエクササイズ
変形性膝関節症は、膝関節に影響を及ぼす変性疾患で、主に60歳以上の女性が発症しやすいと言われています。
これは、膝への摩耗が進行し、軟骨組織の損失が起こることで発症します。
今回は、変形性膝関節症に伴う痛みを和らげるのに役立つエクササイズをご紹介します。
正しい方法で運動を継続すれば、痛みの緩和や症状の悪化を大幅に遅らせるのに効果を発揮します。
変形性膝関節症について
変形性膝関節症は、歩行をはじめとする私たちの全体的な動きに悪影響を与えて損なう可能性があります。
症状と重症度には個人差がありますが、すべてに共通するのは、時間の経過とともに悪化するという点です。
変形性膝関節症は段階的に発生します。
最初は運動やスポーツを行う時にやや痛みを感じる程度ですが、徐々に痛みが増えることに加えて、膝関節の炎症が原因で、硬直をする恐れがあります。
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変形性膝関節症の治療法はありますか?
治療は、患者の症状に合うものでなくてはいけません。これは推奨されるエクササイズや食事計画にも当てはまります。
治療は、症状の深刻度によって異なり、場合によっては、投薬や手術を伴う治療が必要となることがあります。
いずれにせよ、薬物による療法は、ほとんどの症状を緩和することができますが、すでに起こってしまった劣化は元に戻すことはできません。
大切なのは、治療の補完となる方法を見つけて、症状の進行や悪化を抑えることです。
過剰な体重は、膝により多くの負担をかけることになるため、症状が悪化する原因になります。
エクササイズを行うときは、膝への衝撃が少ない、ローインパクトと呼ばれるエクササイズを行い、バランスの取れた健康的な食事を取り入れて、余分な体重を減らすようにしましょう。
変形性膝関節症の症状を緩和するエクササイズという点から考えると、ランニングなどの膝への衝撃や影響が大きい運動を控えることが大切です。
また同じ姿勢を長時間保つ仕事や運動は避けてください。
膝への衝撃が少ない運動を行う場合でも、ニーサポーターと呼ばれる膝を保護するサポーターを装着することも大切です。
変形性膝関節症の症状の緩和に役立つエクササイズ
変形性膝関節症に役立つエクササイズを自宅で行うときは、できる限り誰かについてもらい、正しい方法で継続してエクササイズを行うことが大切です。
6ヶ月頑張って継続したのにそこでエクササイズをやめてしまうと、それまでの努力がすべて無駄になります。
今回のエクササイズは、可能な限り長期間続けることをお勧めします。
入浴や歯磨きなど、生活の一部に取り入れるのが最も良い方法です。
1. ハムストリングストレッチ
ウォーミングアップ後、ゴムバンドを使って脚のストレッチを行いましょう。
脚の裏側のほとんどの筋肉に効果的に働きかける方法です。
ウォームアップを行なった後、散歩の後、または何かスポーツやエクササイズを行なって体を動かした後などに、このストレッチをお試しください。
つまり、筋肉が温まっている時に行う必要があります。
筋肉の緊張やこわばりを和らげて、可動域を広げる効果だけでなく、痛みやその他の怪我のリスクを軽減するのにも役立ちます。
エクササイズ方法
- 仰向けに寝ます。
- 写真のように、足の裏にゴムバンドまたはタオルやシーツなどをおきます。
- もう一方の脚は、床の上で真っ直ぐに保ちます。
- ゴムバンドを使っている方の足のつま先を、身体に向かって伸ばしてください。
- 約15秒間、15秒できない場合はできるだけ長く同じ姿勢を保持します。
- 反対側も同じように繰り返します。
- それぞれの脚で2回ずつを1セット、合計で3セット行います。
2. ふくらはぎのストレッチ
関節に隣接する膝の周りの筋肉を強化したりストレッチすることで、関節を安定に役立ちます。
変形性膝関節症を緩和するために、脚を鍛えると同時にストレッチを行うことが大切です。
これは、膝の周りのすべての筋肉をストレッチすることにより、関節の動きが促進されるためです。したがって、2つ目のエクササイズでは、ふくらはぎのストレッチに焦点を当てます。
- 写真のように、壁の前に立ち、胸の前の位置で壁に手を置きます。
- 片方の足を壁の近くに置きます。足は完全に地面につけます。
- 反対側の脚を伸ばしてかかとは床につけます。写真をご参照ください。
- ストレッチを30秒間保持したら、反対の他の足で同じことを行います。
- 1日1回、それぞれの脚で3回ずつ繰り返します。
3. 大腿四頭筋の強化エクササイズ
このタイプのエクササイズは、関節をサポートしながら、膝への衝撃と痛みを軽減するのに役立ちます。
最後にご紹介するエクササイズは、大腿四頭筋の強化に焦点を当てます。
太ももにある大きな筋肉群である大腿四頭筋は、膝の安定を維持する「装置」として機能します。
- カウンター、テーブル、手すり、または壁を使って体を支えます。
- 右足で立ち、右膝をやや曲げます。
- 左足前面の筋肉を引き締めながら左足を片方の手で持つか、天井に向かってかかとを上げます。左膝は床を向いています。
- 反対側でも同じように繰り返します。
今回ご紹介した3つのエクササイズは、膝の可動域を回復させ、膝の炎症や痛みを軽減して脚を引き締めるのに役立ちます。
現在行っている運動計画に加えるだけで、様々な症状を緩和する効果が期待できるシンプルなエクササイズです。
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