不快な症状を緩和する性器カンジダ症の治療法
性器カンジダ症の治療には、カンジダ菌の成長を止めるのに役立つ成分が含まれています。
カンジダ菌は、膣内に生息する自然な菌ですが、増殖するとかゆみや不快感、過度の膣分泌物や悪臭などの症状を発症します。
性器カンジダ症を発症すると、排尿時の燃えるような痛みや性交時の痛みを引き起こすことがあります。
自分が性器カンジダ症を発症しているかもしれないと思ったら、医師に相談の上でこれからご紹介する方法をお試しください。
性器カンジダ症に役立つ自然療法
性器カンジダ症は、性感染症(STD)ではないことを明確に理解してください。
性的な接触がカンジダ症を引き起こすことがあるのは否定できませんが、性的に「活発」ではない女性を含めて、全ての女性が性器カンジダを発症する可能性があります。
膣内に生息する細菌叢の変化や免疫システムの低下、特定のホルモンの変化、ストレス、糖尿病なども性器カンジダ症と深い関わりがあると言われています。
今回は、性器カンジダ症の症状を自宅で緩和するための、4つの自然療法をご紹介します。
こちらもご参照を:性生活に影響する?性器カンジダ症
1. ココナッツオイル
ココナッツオイルの使用効果に関する証拠は現段階では不確かですが、天然の抗真菌剤として作用するココナッツオイルは、いくつかの研究によって、様々なタイプの菌類を殺すのを助けることがわかっています。
カンジタ菌などの微生物は、濃縮したココナッツオイルには弱いことがいくつかの研究から明らかになっています。
実際の投与量は、このタイプの感染症に対して通常処方される抗真菌薬であるフルコナゾールよりも低いと言われています。
使用方法
- コールドプレス製法(低温低圧圧縮方式)のココナッツオイルを用意します。精製されているものはその品質が低下しているため、必ず良質のものを選んでください。
- 性器カンジダ症の治療として、清潔なタンポンにココナッツオイルを浸して膣に挿入してください。
- 数時間そのままにしてから、タンポンを取り外します。
注意:性器カンジダ症を発症しているかわからないときには、この自然療法を行ってはいけません。妊娠中の場合やココナッツオイルにアレルギーがある場合も、使用は避けてください。
2. オレガノオイル
天然のオレガノオイルは、性器カンジダ症の症状を緩和するのに役立つ自然療法の一つです。
オレガノオイルの持つ抗真菌作用と抗菌作用により、あらゆる種類の感染症を治療する自然療法に用いられています。
使用方法
- 天然のオレガノオイル3〜4滴を、オリーブオイル小さじ1杯で希釈します。
- 食後、1日2〜3回経口摂取してください。
- 飲みにくい方は、カプセルに入れると服用しやすくなります。
3. ホウ酸
真菌の根絶には、ホウ酸が高い効果を発揮すると言われています。
これは、ホウ酸に含まれる酸性のpHの働きにより、菌が存在している部分の環境が代わり、菌類の増殖や感染のコントロールに役立つからです。
性器カンジダ症の治療に関しては、必ず事前に医師に相談し、注意して使用する必要があります。
使用方法
- 濃度が2%未満のホウ酸を用意します。濃度が高いものを使うと、デリケートゾーンでは逆効果になります。
- 薬局で販売されている空のカプセルを用意して、その中にホウ酸を入れます。
- ホウ酸の入ったカプセルを膣内に入れます。
- 症状が続く場合は、翌日も同じように繰り返してください。
- ただし、 1日2回以上は使用しないでください。
注意:別の感染症がを発症している場合、または妊娠している場合は、この方法は避けてください。絶対に経口摂取をしないでください。何か疑問点がある場合は、医師にご相談ください。
ご存知ですか?:膣真菌症に対するニンニクの使用について
4. ゼニアオイ(マロウ)
ゼニアオイが真菌を完全に撃退するわけではありませんが、デリケートゾーンへの刺激やかゆみ、そして過剰な分泌物などの症状を緩和するのに役立つ、抗炎症作用が含まれています。
使用方法
- ゼニアオイの葉を数枚用意したら、500ml程度の水に入れて火にかけます。
- 沸騰したら火からおろして適温になるまで待ちます。
- 出来上がった液体を使って座浴を行うか、患部を液体につけてしばらくそのままの位置を保ってください。
- 症状が続く場合は、翌日も同じように繰り返してください。
今回は、性器カンジダ症の症状を緩和するための自然療法をご紹介しましたが、必ず最初の医師の診察を受け、自然療法を試しても良いかを相談してください。
医師が他の治療法を提案することもあります。
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