腸内細菌異常増殖症候群の10の兆候
食後数時間が経過しているのにもかかわらず、いつまでもお腹が張っているように感じることがありますか?
朝起きた時には平らだったお腹が、一日の終わりにはかなり膨張した状態になる人が増えていますが、これは 腸が炎症を起こしている兆候である可能性があります。
腹部の腫れにガスなどの症状を伴う 場合は、特定の食品への不耐性や過敏症、または腸内の温度を上昇させる細菌感染症である、 腸内細菌異常増殖症候群(SIBO)が疑われます。
腸内細菌異常増殖症候群とは?
腸内細菌異常増殖症候群とは、栄養素を吸収する場所である小腸において、細菌が異常に増えて多量のガスが発生し、おなかの張りや腹痛などの症状が悪化するをさします。
本来小腸にはさほど細菌は多くないのにもかかわらず、細菌が異常増殖することで、正常なバランスが崩れて様々な症状を発生しますが、多くの場合は、炭水化物、精製食品、アルコール、加工食品などを食べた時に起こります。
こ のタイプの食品は、脂肪酸を分解し、細菌に栄養を与えることでガスや膨満感を引き起こします 。
腸内細菌異常増殖症候群の10の兆候とは?
腸内細菌異常増殖症候群の症状は、他の一般的な症状と間違われやすいですが、以下の症状が1つ以上ある場合は、医師に相談することが大切です。
- ガス
- 腹部膨満
- 脂肪が適切に消化吸収されない
- 乳頭、グルテン、カフェイン、フルクトース、その他食品に対する過敏症・不耐性
- 腹部の痛みやけいれん
- 便秘など消化器系の問題
- 過敏性腸症候群や炎症性腸疾患
- 疲労、糖尿病、線維筋痛症、自己免疫疾患、神経筋疾患などの慢性疾患
- ビタミンB12をはじめとするビタミンやミネラルの欠乏
- 下痢
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細菌の異常増殖の原因は?
腸内細菌の異常増殖は、食品内に含まれる細菌を結腸まで運ぶ消化プロセスが妨害された場合に発生します。
腸内の神経や筋肉がダメージを受けると、細菌が小腸に留まり腸内細菌異常増殖症候群を発症します。また 糖尿病などの疾患は、腸内の筋肉に影響を与えるため、この腸内細菌異常増殖症候群の危険因子の一つになります。
腸内細菌の異常な蓄積のその他の原因は、手術の傷跡やクローン病など、物理的な腸内のダメージです。
また、抗生物質、抗酸薬、ステロイドなどの腸内細菌を変化させる薬物も、腸内細菌異常増殖症候群を引き起こす可能性があります。
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腸内細菌異常増殖症候群の検査
まず最初に、医師の指導のもとで自宅で呼気検査を行います。
この検査は、3時間、15分ごとに風船の中に息を吹き込む呼気サンプルを取る検査で、検査を行う前日には12時間の絶食と砂糖の制限が必要になります。
この検査は、今回の腸内細菌異常増殖症候群以外にも、セリアック病や膵臓の機能不全のような疾患の検査にも使われます。
また、医師は尿や便の検査を行い、さらにこの疾患を診断します。
大切なのは疑わしい症状や体の不調を感じたら、まず医者に相談し、症状や治療法などすべてについて話し合うことです。
腸内細菌異常増殖症候群の治療法は?
腸内細菌異常増殖症候群の治療で大切なのは、炭水化物の消費を減らし、精製された砂糖や小麦粉など精製食品を避けることです。
また、アルコール摂取量を制限し、医師に今後の治療について相談することが大切です。
通常、医師は抗生物質を処方しますが、大切なことは、自己判断で薬を服用しないことです。
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