ビタミンB12について知っておくべきすべてのこと
ビタミンB12は、体内の重要な機能を助けるのに役立つ、私たちの体に不可欠な栄養素です。
例えば、私たちの体が食べ物をグルコースに変換するのにはビタミンB12が必要です。
本記事では、ビタミンB12について知っておくべきすべてのこと、そしてビタミンB12を含む食品をご紹介します。
ビタミンB12のすべて
ビタミンB12は水溶性ビタミンで、血液細胞の形成、細胞の代謝、神経機能、およびDNAの生成に欠かせないだけでなく、巨赤芽球性貧血の予防にも役立ちます。
1. 1日の推奨摂取量
ビタミンB12は、体が適切に機能するために非常に大切な栄養素ですが、摂取すべきビタミンB12の量は、年齢によって異なります。
- 赤ちゃんは生後1年以内は0.4〜0.5 mcg、3歳になるまでは0.9 mcgが必要です。
- 3〜8歳の子供は1.2 mcg、8〜13歳は1.8 mcgを摂取する必要があります。
- 13〜18歳の子供は2.4 mcgを摂取する必要がありますが、その後は用量は変わりません。
- 妊娠中または授乳中の女性は、それぞれ2.6〜2.8 mcgを摂取する必要があります。
2. ビタミンB12を体が吸収する方法
ビタミンB12を豊富に含む食品を食べると、胃酸が食品中のビタミンB12をタンパク質から分離し、コバラミンが胃で産生された内因子と呼ばれるタンパク質と結合して体内に吸収されます。
しかし内因子を体内で作れない疾患である悪性貧血を発症している人は、ビタミンB12の吸収に問題が生じます。
コバラミン欠乏症になることはまれですが、ありえないことではありません。
コバラミンが欠乏すると以下のような症状を発症します。
- 手と足にピンや針が刺さる感覚
- 末梢神経の損傷や運動の問題
- 肌色の変化(淡い色または黄色がかった色)
- 悪性貧血による極度の疲労
- 心拍数が速くなる
- 息切れ
3. コバラミンの効能
ビタミンB12の摂取は、気分とエネルギーの改善に役立ちます。
この記事の冒頭で、私たちの体が適切に機能するためには、ビタミンB12が不可欠であると説明しました。
ビタミンB12の最も重要な働きは次の通りです。
- 心臓病を発症するリスクを軽減する可能性がある
- 先天性欠損症のリスクを減らすのに役立つ
- 赤血球の正しい生成をサポートすることで、巨赤芽球性貧血を予防する
- 骨の健康を維持し、骨粗鬆症を防ぐ(さまざまな研究により、ビタミンB12欠乏症は低骨密度に関連している可能性があることがわかっています。)
- ホモシステインを減らすことで黄斑変性のリスクを減らすことができる。
- ビタミンB12によって気分が改善される(うつ病の症状を和らげると言う結果を示した研究があります)
- 記憶力の改善
- B12は、皮膚細胞の生成を助け健康を促進するため、皮膚、髪、そして爪の成長を促進する
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4. ビタミンB12が豊富な食品
ビタミンB12は、主に動物性製品に多く含まれているため、ビーガンまたはベジタリアンという動物性食品を含まない食事療法に従う人は、ビタミンB12欠乏症になる可能性があります。
このビタミンを含む主な食品のいくつかは次のとおりです。
- 動物の肝臓と腎臓:子羊の肝臓(レバー)と腎臓にはB12が豊富に含まれている
- アサリ:B12が豊富に含まれているだけでなく、抗酸化物質とタンパク質も含まれている
- イワシ:150gごとに、1日に必要なビタミンB12の2倍の量を摂取できる
- ビタミンB12が強化された穀物:購入する前にラベルを確認すること
- マグロ:マグロ100gには1日に必要なビタミンB12の160%が含まれている
- 鮭:サーモン180gには、1日の必要量の80%が含まれている
ビタミンB12 が不足していると感じたら、医師や栄養士などの専門家に相談して、バランスのとれた健康的な食事について学びましょう。
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- Rizzo G., Simone Laganá A., Chiara Rapisarda AM., Grazia la Ferrera GM., et al., Vitamin B12 among vegetarians: status, assessment and supplementation. Nutrients, 2016.
- Langan RC., Goodbred AJ., Vitamin B12 deficiency: recognition and management. Am Fam Physician, 2017. 96 (6): 384-389.