夜間にドカ食いするのはなぜ?
海外の古い言葉に「朝食は王様のように、昼食は王子のように、夕食は貧民のように食べよ」というものががあります。
驚くような言い回しですが、実はこれは正しい食生活を示しています。
しかし仕事が終わり帰宅すると、ついつい過食してしまいがちです。
夕食を多めに食べてしまうことだけではなく、夜遅い時間、特に深夜と呼ばれる時間になっても冷蔵庫を開けて何かを食べてしまうことも珍しくありません。
寝られないから、何か軽く食べれば良い睡眠が得られると言い訳をして夜遅くに何かを食べたことはありませんか?
重い夕食を食べると胃腸に負担がかかり、体内の不快な症状を引き起こします。
さらに身体への悪影響だけではなく、罪悪感などの精神面にも悪影響を及ぼし、最終的には心身の健康に害を与えて睡眠の質を低下させる結果になります。
夜間に過食をする理由
夜間に多く食べてしまう理由の一つが、ストレスや不安感です。
忙しい毎日を送る現代人は、心身を休ませる代わりに食べ物を食べてその欲求や疲れを癒そうとします。
心理学者によると、多くのストレスを感じた日には人々は帰宅してから気分を向上させる方法を探す傾向があり、その一つが食べ物です。
食べ物を鎮痛剤のように使うことで、ストレスを癒そうとします。
ある研究によると、昔の人は概日リズムの影響により、体内時計が高澱粉の甘い食べ物と塩辛い食べ物を夜間に食べるように指令を送っていたと言われています。これは、人間の祖先が翌日へのエネルギーを蓄える助けとなりました。
しかし現代社会ではこの食事法は心身の健康にマイナスの影響を及ぼし、健康的な体重の維持をより困難にします。
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夜間に何かを食べる理由
遅い夕食や深夜に何かスナックを食べるときは、炭水化物を多く含む食品を好みがちです。
それは炭水化物を含む不健康な食品は、私たちがすぐに満腹感を感じることなく、食べている最中は幸せだという喜びを感じているからです。
ただし、炭水化物が多い食品にはカロリーも多く含まれています。
そのため、夜間にカロリーの多い炭水化物を摂取すると、1日に必要な カロリー消費量のほとんどを夜間に消費していることになり、カロリーの摂取過多状態になります。
炭水化物が多い食品は「心を慰める食品」とも呼ばれています。
気分を改善しながら、ときにはストレスを和らげる効果があるため、わたしたちの体が絶えず「渇望する食品」の一つです。
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夜間の過食が体に良くない理由
科学的な研究によると、夜間の過食が私たちに及ぼす悪影響は体重の増加だけではありません。
夜間に胃の中に食品を詰め込むように過食を行うと、糖尿病や心臓病を発症するリスクが高まります。
量の多い重い夕食や、深夜に食べるスナックなどは血糖値やインスリン値を上昇させ、最終的に2型糖尿病を発症するリスクが高まります。
また夜間の過食により、心臓発作や心臓病の原因とあるコレステロール値の上昇が起こります。
夜間に過食すべきではないその他の理由
- 夜間の過食が睡眠パターンに悪影響を与えることもあります。若者の場合は、奇妙な夢や悪夢を見る原因にもなります。
- 夜間の食事は記憶機能、学習機能、認知機能に影響を与えます
- 午後7時以降の食事は心臓発作のリスクを高めます。
- 夕食の量があまりに多いと、逆流性食道炎を発症することがあります
- 体内で生成されるインスリンの影響で目を覚ますとさらに空腹を感じる傾向があります。
夜間の過食を避けるためのアドバイス
- 遅くとも午後8時または9時までに食事を終えてください。
- 食事の計画を立てましょう。毎日の食事プランを作りそれに従うことで、過食を避けます。特に疲れて帰宅した時なども食事プランに従いましょう。
- 1日に食べる食品を表にします。これにより自分が消費する食品の種類と量を把握することができます。
- 食生活や食事の習慣を変えてそれに従うことで、夜間に感じる空腹が減ります。
- 正しい睡眠パターンに従うことで、深夜に冷蔵庫を開ける頻度も減ります。
- 朝起きる時間が遅いと、夜間の誘惑に負ける傾向があるため、夜は早めに就寝し、朝は早めに目覚めることをお勧めします。