たった一本で、複数の疾患に数ヶ月間効果のある治療をする新カプセル薬

· 5月 30, 2017
一つのカプセルで複数の疾患を数ヶ月間治療できる新カプセル薬が開発されています。このカプセルのサイズは胃から腸への入口よりも大きいため、他の有害物質と一緒に流れることなく胃に留まり、ゆっくりと薬を浸透させます。

たった1カプセルで、15日間かけてコレステロール、高血圧、貧血、しびれなどの症状を治療する薬が登場したら、と想像してみてください。

複数の薬を毎日、そして長期間飲み続ける慢性病患者にとって、これほど嬉しいニュースはないでしょう。

たった1カプセルを飲むだけで数ヶ月間複数の疾患に有効な薬が登場したら...実はすでに現実化に向けてその動きが始まっています!

ボストンのブリガム・アンド・ウイメンズ病院とケンブリッジのマサチューセッツ工科大学という有名な2つの医療機関が、すでに開発に着手しています。

まず最初、科学者達は「マラリアの新治療法」、それはたった1つでマラリヤの治療が可能になる薬を開発していました。

その開発過程で、慢性疾患に効果のある薬と治療法の可能性が発見されたのです。本記事で詳しくご説明します。

 

「万能」カプセル

関節炎などの慢性疾患の患者は、症状を和らげる治療のために毎日薬を飲まなくてはいけません。

たった一日薬を飲み忘れただけで、たとえ翌日は飲んだとしてもその効果が失われてしまいます。これは「治療継続性」が失われるからです。

薬の飲み忘れは高齢者に多く見られる問題で、薬をきちんと整理し、いつ何を飲むかをしっかりと記憶する必要があります。

画期的な薬

マサチューセッツ工科大学ジャーナルに掲載された研究は、ジョヴァンニ・トラバーソ医師による、マラリアの新薬開発のための研究でした。

多くの第三世界を悩ませるマラリアを適切に治療するためには、これまで複数の薬を投与する必要がありましたが、費用が膨大で、経費面でも問題となっていました。

これを解決するべく科学者達は、胃の中に入ると小さなロボットのように働く「万能」カプセルを開発しました

最初は、胃の中で4cm大の星形に広がるカプセルで、できる限り長時間胃の中に留まれるようになっているため、その他の栄養素を吸収し、有害物質を体外に排出する際に妨げとなる可能性も指摘されています。もちろん、時間の経過と共に小さくなり最終的には体内からなくなります。

このカプセルの中にはイベルメクチンという経口駆虫薬が入っており、体内でゆっくりと薬を浸透させていきます。

素晴らしい未来への幕開け

今日ではこのカプセルはマラリアだけではなく、蚊が媒介する感染症などのさまざまな熱帯病の治療に活用されています。

現時点ではこのカプセルを飲んでから15日間効果が持続しますが、これを3ヶ月に伸ばすことを目指して開発が進められています。

研究からは多くの良い結果が報告されており、コレステロール、高血圧、慢性疾患や慢性の痛みなどに効果があると期待されています。

たった1カプセルを服用するだけで、慢性病の治療が3ヶ月間できる薬が実用化されたら、下記の効果が期待できます。

  • 医薬品費の低下(医薬品業界が認めてくれることを期待しましょう)
  • 患者は、薬の過剰摂取を心配せず、より効果の高い治療を受けることができる。
  • 感染症から精神疾患まで、新しい治療の可能性が広がる

今後、このカプセルの開発が進むのが楽しみですね!