多嚢胞性卵巣症候群の5つの症状
あまりピンと来ないかもしれませんが、女性にとって多嚢胞性卵巣症候群の症状を知ることはとても大事です。それは、疑いがある場合にすぐに気が付いて、産婦人科を受診することができるようにするためです。
治療を始めるのが早ければ早いほど、症状が良くなるのも早く、さらに深刻な病気を発症するのを防ぐことが出来ます。では、次にこの病気についてさらに詳しく見ていきましょう。
多嚢胞性卵巣症候群の症状
多嚢胞性(たのうほうせい)卵巣症候群は多くの女性に見られる病気で、 ホルモンバランスの乱れによって起こると考えられます。つまり、比較的一般的な病気です。
この病気に見られる卵胞の多くは小さいままとどまりますが、中にはこれらが大きくなる女性もいます。卵胞が大きく成長すると痛みが出る場合があります。また、対処法はあるため心配の必要はありませんが、卵胞が破裂して状況が複雑化することもあります。
ですから多嚢胞性卵巣症候群の症状をできるだけ早く察知し、適切な経過観察・治療を始めることが不可欠です。
一般的に、治療の際には排卵誘発剤を使って排卵を促します。また、それぞれのケースに合わせてその他の治療法も存在します。
1. ニキビ(吹き出物)
多嚢胞性卵巣症候群の症状の一つとして、思春期が終わってからもニキビが発生することがあります。
症状の出方は人によって違うのは確かですが、ニキビがあるということは体内で何かがうまく機能しておらず、それが肌に表れていることです。
脂性肌とニキビは多嚢胞性卵巣症候群の症状である可能性があります。そのため、ニキビに悩んでいる場合は医師の診察を受けましょう。それに加えて、今後どのように肌の手入れをすればよいのかを知るために、皮膚科の診察を受けるのも良いでしょう。
2. 顔や身体の多毛
例えば胸、顔、首など、通常あまり現れない場所に多くの産毛が増えるというのも、多嚢胞性卵巣症候群の症状の一つです。この場合も、疑問を解消するために医師の診察を受けるのが一番です。
このような部位の多毛は自尊心に影響するため、問題を深刻化させているとは知らずにどうにかして脱毛しようと急ぐ女性が多いものです。
理想的なのは、受診の際に医師に伝えられるように、経過を観察して記録しておくことです。どこに多毛が見られるか、部位によって毛の濃さが異なるか、その色など詳細を把握しましょう。
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3. 月経不順
多嚢胞性卵巣症候群がある場合は、月経不順も注意すべき症状です。
これは月経が数日早まったり遅れたりというレベルのことではなく、1か月間出血がなかったり、逆に出血が2週間続いたり、というような異常がある場合です。
月経にこのような異常があり原因が分からない場合は、できるだけ早く病院で受診し、必要な検査やサポートを受けましょう。正しい治療を受ければ、早く身体を正常に戻すことができ、気分も良くなるでしょう。
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4. 顔のシミ
多嚢胞性卵巣症候群のもう一つの症状として、顔にシミが現れます。ニキビと同様に皮膚科の医学的治療を受けて、少しずつシミが薄くなり消えてゆくようにケアしましょう。
顔に現れることのあるシミは茶色いことが多く、日焼け止めクリームを塗らなかったことで紫外線によってできたと思いがちです。
しかし普段から日焼け対策をしている場合は、多嚢胞性卵巣症候群による症状でないかどうかを確認するため医師の診察を受けるのが良い選択です。
5. 肥満
最後に挙げる多嚢胞性卵巣症候群の症状は、体重の増加です。この症状が出ない女性も多いのですが、かなりの割合を占める一般的な症状です。
甲状腺の問題などの他に思い当たる原因がなく、すでに挙げた他の症状がある場合は、要注意です。多嚢胞性卵巣症候群にかかっている可能性が高いでしょう。
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これらの症状に心当たりがあったら
今回ご紹介した症状に心当たりがありませんか?何でもない、と軽く見て無視しないようにしましょう。月経不順がある場合は特に注意です。
場合によっては、ここに挙げた一般的な症状以外に、抜け毛、脇やうなじのシミ、コレステロール値の上昇、高血圧などが伴うこともあります。
こういった症状に心当たりがあったり、多嚢胞性卵巣症候群の症状ではないかと心配がある方は、早急に医師の診察を受けましょう。
受診しないまま時間が経つと、卵胞が大きくなっていく危険性があります。どんな病気も早期発見・早期治療が早い回復につながることをお忘れなく!
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