新型コロナウイルスが皮膚に与える影響について

23 5月, 2020
最近の研究は、新型コロナウイルスが、直接的そして間接的に皮膚にどう影響を与えるかについて説明しています。今回の記事では、皮膚に現れる症状を見ていきます。
 

COVID-19の主な兆候は呼吸困難です。しかし、新型コロナウイルスが私たちの体の皮膚や他の臓器にも影響を及ぼすことを示唆する科学的根拠も存在します。

SARS-CoV-2の典型的な症状の3つの要素には、発熱、咳、疲労感が含まれているため、感染者が息切れを引き起こす可能性があることに留意してください。一部の患者はまた、嗅覚の喪失および目の充血が起こったと言っています。

新型コロナウイルスの様々な症状は、パンデミックの初期から議論の的となってきました。医療専門家は時折、新型コロナウイルスに関連する兆候について警告しますが、医師会がプロトコールに含めていないものもあります。他のケースでは、医師会が、新しい基準に従って患者を検査するように求めるメッセージを発表することがありますが、世界保健機関(WHO)がその要求を拒否することがあります。

この矛盾した状況は、パンデミックが進行する状況ではよくあることと言えます。COVID-19の最終的な規模はまだわかっていませんし、再感染が起こるのかについてもまだわかりません。政府が隔離措置を緩和した中国の専門家たちが推測しているように、新たな感染の波がやってくるのかもまだわかっていません。

これには、2つの異なる観点から考慮する必要のある、SARS-CoV-2における皮膚科学的な側面があります。まず、新型コロナウイルスがどのように皮膚に直接影響を与えるかを考える必要があります。次に、隔離措置が皮膚に与える影響を調べる必要があります。

ここからは、2つの観点を通じて詳しく説明します。

新型コロナウイルスは皮膚に影響を与えますか?

世界中の皮膚科医は、SARS-CoV-2ウイルスは皮膚病のウイルスではないということで一致しています。これは、新型コロナウイルスが皮膚に直接影響を与えない、言い換えると、皮膚の細胞に定着しないことを意味します。

 

しかし、イタリアの皮膚科医から欧州皮膚科性病科学会誌の編集者へ宛てられた手紙では、COVID-19で入院した患者の皮膚症状が報告されました。この手紙によると、この専門医が検査した患者の20%は、次のいずれかの症状がありました。

  • 紅斑性の発疹
  • 蕁麻疹
  • 水ぶくれ

これらの皮膚にできる水疱は、入院中またはその後に現れましたが、感染の重症度とは無関係でした。

イタリアの皮膚科医からの警告は、感染を避けるために必要な予防措置や保護に関するものでした。この医師は、呼吸器の飛沫を介してこのウイルスの感染が広がることが証明されていると認識しているが、可能性のある関連する病因との接触を防ぐために物理的な障壁を使用することも強く求めています。

新型コロナウイルスが皮膚に与える影響について 皮膚にできた水泡
イタリアの皮膚科医は、COVID-19患者の水疱の存在について警告しました。

続きを読む:新型コロナウイルスのパンデミック:大切な用語の理解

新型コロナウイルスが隔離措置を介して間接的に皮膚に影響を与える方法

新型コロナウイルスが引き起こす可能性のある皮膚の問題は、感染そのものよりも多くのことに関係があります。隔離措置によって、自粛生活が続くことが原因で起こる疾患が皮膚にも影響を及ぼします。さらに、洗浄用の製品を常に使用し、太陽光にさらされないことも、マイナスの効果をもたらします。

この意味で、新型コロナウイルスのパンデミックは、間接的に皮膚に影響を与えると言えます。たとえば、過度の手洗いや手指消毒剤の乱用が原因で皮膚炎が発生する場合があります。また同時に、長期間同じ姿勢でいるために、褥瘡を発症したと報告された患者もいます。

 

洗浄用の製品の使用が原因で起こる皮膚への刺激や炎症は目新しいものではありません。化学物質などによる皮膚への刺激は、皮膚炎の主な原因です。現在の問題は、これらの製品の過度な使用です。一部の人々は、手洗いにこだわり、過剰な量の消毒用の製品を使用しています。

これに加えて、隔離措置の影響の一つが、直射日光への露出が少ないことです。室内で長時間過ごすため、紫外線を十分に受けることがなくなり、体内のビタミンD値が低下します。

ビタミンDは皮膚の健康に重要な役割を果たし、皮膚細胞とその代謝を保護します。そのため、私たちはできるだけ多くの日光に当たるように努めるべきです。屋外に行けない場合は、バルコニーに出るか、窓を開けて、1日数分間、太陽が肌に当たるようにします。

新型コロナウイルスが皮膚に与える影響について 過度の手洗い
過度の手洗いは、皮膚の炎症や皮膚炎を引き起こす可能性があります

詳細をご覧ください:新型コロナウイルスはものの表面でどのくらい生存しますか?

医療従事者の皮膚

新型コロナウイルスが私たちの皮膚に皮膚にどのように影響するかについて話す時に考慮すべき、もう1つの重要なポイントは、医療関係者に関連しています。医師や看護師たちが着用する必要がある専用の保護具が、皮膚の問題を引き起こすことがあります。

現在のプロトコールの一部であり、推奨されているPPEは、手袋、マスク、ガウン、およびスクラブハットの着用です。そして、これらの保護具は、皮膚炎や顔や手に皮膚の炎症を引き起こす可能性があります。さらに、着用する人の頭皮において、毛包炎や脂漏性皮膚炎が発症する可能性があります。

 

医療関係者は、保護具を取り外した後、正しいスキンケア方法に従うことが大切です。これは、手袋からのラテックスやその他の物質を取り除くために、正しく手を洗う必要がありますが、全身を洗う完全なシャワーが最も推奨されます。

保湿クリームの使用も皮膚の保護に役立ちますが、病院で保湿クリームが提供されるのは一般的にはないと言われています。上記で引用した研究によれば、シフトの終わりに保湿クリームを塗る医師や看護師は、22%にすぎません。

新型コロナウイルスは皮膚に影響を与え、私たちの習慣に影響を与える

直接的または間接的に、新型コロナウイルスは私たちの皮膚に影響を与えます。おそらく、それは皮膚自身の細胞に対する感染の影響ですが、多くの場合、予防措置の影響によるものです。いずれにせよ、COVID-19が私たちの様々な習慣を変えていることは明らかです。この状況から私たちが学ぶ良い習慣が、これからも続くことを祈っています。

 
  • Darlenski, Razvigor, and Nikolai Tsankov. “Covid-19 pandemic and the skin-What should dermatologists know?.” Clinics in Dermatology (2020).
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