線維筋痛症の5つの初期症状
線維筋痛症は、すべての医療機関が確認している(WHOの確認は1992年)病気で、その発症率は明らかに女性に多い病気です。
今日、線維筋痛症は化学的、薬学的に見ても大変難しい病気です。線維筋痛症の症状は、慢性筋骨格系疼痛、過敏性大腸症候群、過活動膀胱障害、睡眠障害、歯ぎしりと大変広範囲に渡っているからです。
また、国際医療福祉大学臨床医学研究センター及び都内の山王病院の村上正人医師によると、線維筋痛症は「遺伝的要因、身体的要因、心身のストレス要因などが複雑に関連」しているだけでなく、「症状は数年にもわたり、消長を繰り返し行動の制限をきたすようにもなる」ことから、線維筋痛症患者の苦悩は非常に大きいことが想像できます。
慢性的な疾患とうまく付き合っていくには、まず、自分にとってのベストな方法を見つけるまで様々な情報を得てサポートを受けていく必要があります。今回は線維筋痛症の主な初期症状5つについて見ていきましょう。
線維筋痛症の初期症状
それではまず大切なところから始めましょう。線維筋痛症の症状は様々ですので、線維筋痛症を患っている人は、発症してからその診断を受けるまで時間がかかっている人が多いようです。
正確な診断を受けるまで、複数の医師に診てもらうことは珍しいことではありません。ひょっとするとリウマチや関節炎だと診断される場合もあるでしょう。線維筋痛症は、リウマチや関節炎よりももっと広範囲に及びます。線維筋痛症はリウマチではなく、中枢神経系から生じる病気だということが判明しています。
だからこそ、以下のような症状に注意を払い、症状が継続する場合、もしくはその他の症状も伴うようであれば、すぐに専門医の診断を仰ぎましょう。
こちらの記事もご覧ください: 線維筋痛症について知っておきたいこと
骨化
骨化とは関節の動きを失うことで、大変な痛みを伴います。
- この麻痺する感覚は、朝に現れることが多く、線維筋痛症の初期症状の一つです。
- 長時間座っていた、または寝ていた直後は体や関節がいつものように反応しません。
- 気温や湿度の変化などがあるとこの症状が出る場合もあります。
例えば、クーラーやエアコンの効いた部屋にいるとします。外に出て室内との温度の変化を感じると、頭痛がしたり首や肩の筋肉がこわばってしまうのです。
睡眠障害
線維筋痛症を患っている人は、どれほど寝てもまだ寝足りない、もしくは疲れが全然取れていない感じます。
この点については、線維筋痛症の人の場合、深い眠り(デルタ波)のときに穏やかさを誘発する脳波が妨害されることがあるとした研究結果が幾つか出ています。つまり、眠っていても休むことができていないのです。
軽い認知機能障害
線維筋痛症を患っている人の初期症状に、集中力の欠如や物事に集中できないなどが挙げられます。
- これは”フィブロフォグ”として知られ、記憶力におけるちょっとした失敗や一度に色々なことをすることが困難になるといったことが特徴として挙げられます。
- ただ、注意しなくてはいけない点として、これらの症状はストレスからくることもあるという点です。この症状だけで線維筋痛症と判断するのは難しく、関節痛や倦怠感などの明らかな症状を伴うかどうかがポイントとなります。
ご存知でしたか?:集中力を高める10の食材
お腹の不快感
線維筋痛症を患っている人の多くは、以下のような症状を伴う消化トラブルを経験しています。
- 腹痛、便秘、下痢
- 過敏性大腸症候群(IBS)
- 消化が困難、または食べものを飲み込みにくい嚥下困難。時として線維筋痛症は、食道の筋肉のトラブルを引き起こすことがあると専門家は述べています。
筋膜性疼痛症候群
筋膜性疼痛症候群とは神経筋の障害で、痛みを伴う箇所が筋肉や関係する組織の周辺に形成されます。
- 意外な場所に繰り返し痛みがあるのならこの筋膜性疼痛症候群かもしれません。
- 重いバッグを持っただけで首や肩、肘に痛みが現れる場合もありますので、間違えないようにしましょう。
線維筋痛症の症状は人によって様々です。
その症状の中には他の病気と混同しやすいものもありますので、自己診断せず、もし何か気になる症状が継続するようであれば、すぐに医師に相談してください。
引用された全ての情報源は、品質、信頼性、時代性、および妥当性を確保するために、私たちのチームによって綿密に審査されました。この記事の参考文献は、学術的または科学的に正確で信頼性があると考えられています。
- Clauw, D. J. (2014). Fibromyalgia: A clinical review. JAMA – Journal of the American Medical Association. https://doi.org/10.1001/jama.2014.3266
- Borchers, A. T., & Gershwin, M. E. (2015). Fibromyalgia: A Critical and Comprehensive Review. Clinical Reviews in Allergy and Immunology. https://doi.org/10.1007/s12016-015-8509-4
- Mease, P. J., Arnold, L. M., Bennett, R., Boonen, A., Buskila, D., Carville, S., … Crofford, L. (2007). Fibromyalgia syndrome. In Journal of Rheumatology. https://doi.org/10.1046/j.1563-258X.2003.03037.x
- Bradley, L. A. (2009). Pathophysiology of Fibromyalgia. American Journal of Medicine. https://doi.org/10.1016/j.amjmed.2009.09.008