世界エイズデーについて知っておくべきこと
1988年、世界保健機関により12月1日が世界エイズデーと定められました。
世界エイズデーでは、HIV と AIDS(エイズ)に関する現状を公表し、感染を予防しながら早期の発見と治療の重要性に対する認識を高めることを目標にしています。
2019年の世界エイズデーのテーマは「地域社会が変化をもたらす」ことであり、日本におけるテーマは「「UPDATE! 話そう、HIV/エイズのとなりで ~検査・治療・支援~」でした。
教育者、メディア関係者、医療従事者、およびボランティアは、エイズと戦うために世界の様々な地域で貢献しています。
「私たちを守る唯一のワクチンは予防です。」
–世界保健機関–
エイズに関して最も大切なことは、エイズの感染や治療への新薬の開発よりも、病気の蔓延を防ぐ予防策を講じることです。
2019年の世界エイズデーでは、コミュニティーごとの、様々な予防策を講じてそれを普及させることが課題の一つでした。
世界のHIV / AIDSの概要
UNAIDSから提供されたデータによると、2019年の段階で、世界中で3,800万人がHIVに感染しており、そのうち49%は男性で51%は女性です。
この中で、約2,400万人が、何らかの治療を受けていますが、これは、約1400万人が治療を受けていないことを意味します。
最も懸念されているのは、約800万人がHIVに感染していることを知らないという事実です。
自分がHIVに感染していることを知らない人が、周りの人に感染させている可能性があります。
2019年の世界エイズデーでは、コミュニティに焦点を当て、コミュニティー全体でエイズ問題に取り組む必要があることを提唱しました。
現段階では、最もリスクの高いグループは同性愛者だと言われており、エイズにかかる確率は22倍です。
静脈内に注射する薬物の使用者は、21倍も高い確率で感染する可能性があります。
また、性を商売にしている人にも当てはまります。
トランスジェンダーの人々は、リスクが12倍高くなります。
エイズについて知っておくべきこと
エイズの蔓延を防ぐ最良の方法は、安全な性生活です。
特定のパートナーがいない場合は、必ずコンドームを使用してセックスを行なってください。
また、パートナーがいる場合も、パートナーが他の人とセックスをした場合には、コンドームを着用してください。
セックス以外では、皮膚を指す針の使用を伴う全ての状況で最新の注意を払うことを忘れないでください。
注射や鍼治療をはじめとする、針を使う状況では、針の使用は必ず一度のみで使い捨ててください。
原則として、HIVに感染した場合でも症状が現れないことがあります。
つまり、症状が現れていなくても知らないうちにウイルスに感染している可能性があります。
また、HIVが陽性であると診断されても、これはエイズを発生していることではありません。
HIVウイルスですが、エイズはHIVウイルス感染の最終段階で発生する病気です。
現在はHIVウイルス感染を初期段階で制御することができます。
世界エイズデーが送るメッセージ
2020年の世界エイズデーの目標は「90-90-90」です。
これは、2020年には、HIV感染者の90%が診断を受けること、そして、HIVキャリアの90%が抗レトロウイルス治療を行うこと、そして治療を受けた90%の患者の症状が安定することを目指しています。
現時点では、抗レトロウイルス治療が、感染の蔓延を防ぎながらエイズの発症を抑える唯一の効果的な方法だと考えられています。
昨年は、世界で77万人のエイズ関連の死亡がありました。数字はまだ高いものの、2004年以降、抗レトロウイルス治療により死亡率が40%減少したことも発表されています。
HIVに感染したかもしれないと心配している人は、とてもシンプルな検査があなたの命を救うことを忘れないようにしてください。
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