おしゃぶりや哺乳瓶は子供に有害ってホント?

7月 13, 2019
様々な理由で母乳育児ができない場合には哺乳瓶で授乳を行いますし、おしゃぶりが欠かせない赤ちゃんもいます。しかし、おしゃぶりや哺乳瓶の使用は、可能であれば、1〜2年以内を心がけてください。

現代社会では、おしゃぶりや哺乳瓶を使うのはとても一般的です。

おしゃぶりと哺乳瓶を活用する親もいれば、全く使用しない親もいます。

おしゃぶりや哺乳瓶について、知られていない情報もありますが、現在ではおしゃぶりや哺乳瓶が赤ちゃんの健康に与える悪影響について様々な議論があります。

しかし、赤ちゃんへの授乳や赤ちゃんをなだめるのに必要だという点も忘れてはいけません。

本記事では、おしゃぶりと哺乳瓶の使用に関する真実を詳しくご紹介します。

おしゃぶりと哺乳瓶:それぞれの働き

哺乳瓶で授乳

おしゃぶりと哺乳瓶の使用は、赤ちゃんの自然な「吸い込む反射」に関連しています。この反射は、妊娠32週目頃に現れ、36週目には完成します。

赤ちゃんの持つ吸い込む反射と飲み込む反射は、赤ちゃんの生存を確実にします。

この二つの動きにより、栄養を体内に取り込むことができます。

また、この吸い込むという動作を行うことで、赤ちゃんは落ち着くことができるため、自分の指を吸ったりおしゃぶりを吸うと、赤ちゃんの心が落ち着くことがよくあります。

これらの吸い込む反射は、通常6ヶ月頃に失われます。

生後6ヶ月頃から離乳食が始まるのはそのためです。

こちらもご参考に:赤ちゃんのしゃっくりを落ち着かせる方法

おしゃぶりや哺乳瓶を使う理由とは?

赤ちゃんは、母親のおっぱいを授乳のために必要としているだけでなく、心を落ち着かせるためにも必要とします。

そのため、母乳で授乳できないときや、お腹がいっぱいの時などには、おしゃぶりで赤ちゃんの心を落ち着かせることができます。

小児科医の中でも、おしゃぶりや哺乳瓶の使用や適正年齢について意見が対立していることがよくあります。

おしゃぶりと哺乳瓶は、生後1年以内にやめるべきであるという意見もあれば、1歳半まで使用できるという意見もあります。

またおしゃぶりだけで考えると、1歳半から2歳までを推奨する医師もいます。

ただし、それ以降はほとんどの医師が不要だと考えています。

おしゃぶりや哺乳瓶が有害だと考えられる理由とは?

哺乳瓶は、母乳を吸うよりも簡単にミルクが口の中に入ります。

そのため、舌や唇の筋肉の緊張が減少(筋緊張低下)し、頬が肥大する可能性があります。

母親の乳首と哺乳瓶のもう一つの違いは、その位置です。

哺乳瓶の乳首の位置は口の後ろになるため、顎と舌の間の動きの調整を必要とします。

赤ちゃんが大きくなるにつれて、吸い込みや飲み込みは反射としては起こらなくなります。

咀嚼は、離乳食を始めとする食事に必要で、これが徐々に自発的な行為になり、音声などの声の発生に関わる部分も成長します。

こちらもご参照を:初めてママになる人へ:赤ちゃんを迎えるにあたって

哺乳瓶とおしゃぶりを長期使用することの影響

おしゃぶりもですが、哺乳瓶の長期使用は特に悪影響が指摘されています。

  • 食べ物を吸い込むように食べる危険性:哺乳瓶の長期使用により、吸い込むことが日常となっていると、筋肉が再編成されて、食べ物を吸い込んで逆流させるリスクが高まります。
  • 睡眠時無呼吸の恐れ:哺乳瓶で粉ミルクを飲む乳児は、母乳を飲む乳児よりも眠りが深い傾向がありますが、睡眠時に呼吸が浅くなっている時間がある可能性も指摘されています。
  • アデノイド肥大:通常とは違う嚥下によって中耳炎および他の呼吸器症状の出現の危険性が増大します。
  • 口呼吸が習慣になる可能性:呼吸器感染症、聴力の低下、胸部の変化、および顎顔面の発達などを引き起こすリスクがあります。
  • 頸椎の​​姿勢と体の垂直軸の変化:舌および顎の機能不全が起こると、この機能不全を補うために、腰および体の垂直軸ににおける頭および首の位置不良を引き起こす可能性があります。
  • 顎歯の発達への悪影響:哺乳瓶ではさほど「吸う」努力を必要としませんが、授乳の際の「吸う」という行動は、内的(舌と軟口蓋)と外的(唇と頬)筋肉の圧力のバランスをとるために非常に重要です。
  • 虫歯:就寝前に哺乳瓶を使って飲んでいると、虫歯を発症する危険性が高まります。

母乳育児ができない:どうしたらいい?

赤ちゃんのおしゃぶり

母乳育児ができない場合には、ある程度の月齢までは哺乳瓶を使用しなくてはいけませんが、離乳食が始まったら小さなスプーンを使用するなど、できる限り哺乳瓶の使用を避けましょう。

  • おしゃぶりは母親と赤ちゃんの関係に様々な影響を与えるリスクがあるため、哺乳瓶やおしゃぶりを使って眠りにつかせるのは控えてください。
  • 月齢が低いうちにやめないと、使用が長期にわたる場合、子供は哺乳瓶やおしゃぶりに依存し始めます。
  • 赤ちゃんが何かを飲む力に悪影響を及ぼします。
  • 骨や歯の発育に悪影響を与えて、将来的に歯科矯正を行わなくてはいけなくなる可能性があります。
  • 言語発達に影響を与えて、将来的に言語療法が必要になるケースもあります。

すべての子供に起こる影響ではありませんが、哺乳瓶やおしゃぶりを長期間使用したり乱用すると、これらの問題を発症するリスクが高まります。ご注意ください。

 

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