乳がんの5つの稀な兆候
乳がんは世界中で最も一般的ながんの一つで、主に女性に、時には男性にも発症します。発症率は年齢と共に増加しますが、初期の発見が乳がん生存率を大きく高めます。
乳がんを発症するのは、定期検診を受けるようになった40歳以降の女性が多いことを示すデータがあります。しかし、若い世代での発症も多く報告されており、またこの場合、残念なことに、がんの進行がより早い傾向にあります。年齢に関わらず、早期発見が早期治療の鍵となります。専門家たちは、早期発見のために、乳がんのそれぞれの段階で起こり得る一般的な症状と、また稀に起きる症状についても認識することを勧めています。
最も一般的な乳がんの症状は、乳房のしこり、外見の変化、皮膚の変化、乳首からの臭いのある分泌物などです。 しかし、アメリカがん協会は、症状が稀なものであったり、他の病気による症状であったとしても、乳がんの兆候である可能性があるため、専門家の診断が必要であると述べています。この記事ではあまり聞かれない、でも稀に起きることがある乳がんの注意すべき症状について学びましょう。
かゆみ、赤みと痛み
胸に痛みを感じたり、感覚が過敏になったりするのは、生理前・生理中の痛みと同様よくあることです。しかし、もしこれらの症状が持続する時は、乳がんの兆候である可能性も考えられるため、すぐに医師に相談してください。一般的にこれらの症状は、炎症性乳がんの場合に起こります。炎症性乳がんは胸周辺の腫れやかゆみ、痛み、またうろこ状の皮膚、蜂巣炎、青あざなどが見られます。この種のがんは進行が早いため、思い当たる場合はすぐに病院にて受診してください。
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乳がんによる背中の痛み
背中の痛みにはさまざまな要因がありますが、乳がんが原因で起きる場合もあります。乳がんと診断された患者が、他の症状に気付く前に、背中の上部、肩甲骨の間の痛みを訴えたと専門家が報告しています。ある種のがん性腫瘍は乳房組織の奥深くで大きくなり、背中や肋骨の辺りに痛みを生じるということを必ず覚えておいてください。また、がんが転移した場合も同様の痛みがあることが報告されています。
脇の下の痛みと感覚過敏
脇の下は、乳がんの兆候が最も早く現れる部分の一つです。多くの研究は、インフルエンザにかかったときに首・喉のリンパ腺に腫れや痛みが生じるように、脇の下のリンパ腺の異常が乳がんの兆候である場合があると述べています。脇の下のリンパ腺の腫れや痛みは、乳がんの初期症状として、胸周辺の他の症状に気付くよりもずっと早く現れることがあります。まず両脇の下を確認してみて、左右で何か違っていたり、不快感があったりするかどうか判断してください。もし明らかな変化があるなら、すぐに医師に相談してください。もちろん、こういった脇の下の症状が全て乳がんを意味しているわけではありません。
乳首の変化と分泌物
乳首は乳がんの兆候がはっきり現れやすい部分の一つです。乳房組織のがんは、胸に見た目の変化と感覚過敏をよく起こします。乳首の場合は、触った感じがいつもと違っていたり、触ると痛みを感じるかもしれません。もう一つの明らかな兆候は、乳首から分泌物や血が出たり、また、授乳中ではないのに母乳が出たりすることです。これは腫瘍が乳管やその後方部にできた場合に起こります。どちらの場合も、すぐに医師の診察と検査を受けることが重要です。
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乳がんによる形の変化
乳がんと診断された女性の多くが、胸の形が変化したことに気付きます。一方の乳房は円形であるにも関わらず、もう一方は楕円形になっていたという例があります。さらに乳房の片側にだけ変化が現れ、片方の乳房の右側と左側が違っていることに気付いたというケースもあります。こういった変化に気付きやすいのはブラジャーを着けるときです。乳房の形に変化を感じたときは、胸の状態をしっかりとチェックし、必ず医師に相談してください。
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