【快楽のシステム:脳内報酬系】どのように機能するのだろう?

28 8月, 2020
脳内報酬系はコカインやヘロインなどのドラッグによって活性化されることが多くの研究で示されています。
 

脳内報酬系というシステムは脳の持つ興味深く複雑な側面の一つです。報酬系は、人間が特定の状況と快楽を関連付けることを可能にするメカニズムで、実際には報酬系は人間が生存するために適応し、改善する方法の一つです。

快楽という心地よい感覚と行動が結び付くと、人間の学習が刺激されます。たとえば、報酬系は性行為を行うことで快楽を感じますが、これによって、人間は再び性行為を行いたいと感じるようになり、人間の種の生存が保証されます。

報酬系という回路には多くの脳の領域が関与しています。したがって、報酬系の研究は非常に複雑で多岐にわたる多元的なものです。さらに、脳内報酬系は食事や性行為などの人間の基本的な活動にだけ機能するわけではありません。

実際、報酬系はとても重要な機能であり、麻薬中毒や依存症だけでなく、スポーツなどのやりがいのある活動にも介入します。今回の記事では、重要なメカニズムである報酬系の基本を説明します。

脳内報酬系に関与する構造

脳内報酬系 快楽

脳内報酬系は、その名の通り脳にありますが、脳の特定の領域に存在するわけではありません。脳内のほとんどの機能と同様に、互いに接続される異なる領域に分散されており、回路を形成しています。

 

私たちの脳は分析や研究が難しい体内器官の一つであり、この領域に関する情報は複雑ですが、専門家はこの報酬系に関わる脳の領域があることを示しています。

  • 腹側被蓋野
  • 大脳基底核の一部である側坐核
  • 視床下部と海馬
  • 扁桃体
  • 前頭前皮質
  • 淡蒼球
  • 脳下垂体

手短に要約すると、脳内報酬系のほとんどは中脳辺縁系経路と呼ばれる回路に配置されていると言えます。ドーパミンが、この回路を活性化させる物質です。

脳内報酬系が活性化される状況とは?

すでにお話したように、脳内報酬系は実際には適応機能です。つまり私たちが個々に、そして種として生き残ることを可能にする基本的に必要なものと深い関わりがあります。

脳内報酬系は、食事、飲酒、セックスなどと関連しています。例えば、食べ物の味、喉が渇いたときの水の摂取、性行為などが脳内報酬系を活発化させることで、私たち人間が、行動を学習し繰り返すように刺激を与えています。

ただし、報酬系を活発化させるのはこれだけではなく、ゲーム、スポーツ、そしてもちろんドラッグでも快楽を味わうことができます。多くの研究から、様々な物質の中でもコカインが特に報酬系回路を活性化することが示されています。

これは、脳内報酬系のリスクについて考える必然的な理由になるでしょう。中毒や依存症は、脳内報酬系という素晴らしい適応メカニズムの負の側面です。

脳内報酬系 快楽
 

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ドラッグは脳内報酬系でどう機能する?

コカインやヘロインなどのドラッグを使用するのは、自発的な行為です。通常は、好奇心やドラッグに対する社会のイメージなどによってドラッグを使用すると考えられています。ドラッグを使用すると、一度だけ脳内報酬系が活発化しますが、これは、思わずドラッグをもう一度使用したくなるような、強い快感を生み出します。

中毒症状が強い場合、報酬系が変化する可能性があります。つまり、ヘロイン中毒の人は、この物質を摂取すること以外の活動に、ほとんど快楽を感じなくなります。言い換えれば、ヘロイン以外の他の多くのものが中毒の人を満足させることはありません。

ただし、報酬系が活発化するのは、ドラッグなどの物質だけが原因ではないことを理解することが大切です。強迫観念にとらわれたようなギャンブルなどの多くの依存症も存在し、そのほとんどが同じような結果になります。

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結論

脳内報酬系というシステムは、非常に複雑なメカニズムですが、これによって、私たちが個人として、そして種として適応し、生き残ることを可能にしました。ただし、中毒などの負の側面もあります。

 
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