強迫神経症(OCD)について知っておきたい事

強迫神経症(OCD)は強迫性障害とも呼ばれる、思考、感情、判断が何度も執拗に繰り返される精神障害です。
強迫神経症(OCD)について知っておきたい事

最後の更新: 12 1月, 2019

強迫神経症(OCD)は、強迫性障害とも呼ばれる、思考、感情、判断が何度も執拗に繰り返される精神障害です。最近では強迫症とも呼ばれています。

この強迫神経症を患っている人は、しばしば不安症やパニック障害にも苦しまされています。

厚生労働省のウェブサイト、みんなのメンタルヘルス総合サイトによると、強迫性障害は、世界保健機関(World Health Organization:WHO)の報告では、生活上の機能障害をひきおこす10大疾患のひとつにあげられているということです。

ではこの病気の原因と治療法について見ていきましょう。

原因

強迫神経症 原因

人口の約2%の人がOCDに悩まされていると言われています。一般的に20代から40代の患者が多いようです。

はっきりとした原因は分かっていませんが、化学者は脳の特定の部分の異常が原因だという事を発見しました。

こちらもお読みください『強迫観念から解放される方法

症状

強迫神経症の原因

共通する症状は強迫思考です。同じ思考が執拗に繰り返されます。どんなに無視しようとしても不安感にあおられ、そうしなければならないという気持ちを制御することが出来ません

強迫思考は4つのカテゴリーに分けることが出来ます。:

確認行為(同じことを何度も繰り返しチェックしなければならない)

恐怖症(病気など特定のものに対する恐怖心)

衝動性(攻撃的になる、もしくは性的なもの)

強迫観念(順番通りでなければならない、対称でなければならない、宗教的な問題、時間的な問題など)

強迫神経症において強迫観念は常に見受けられる症状です。強迫的思考から身を守るために患者が行う、精神的なものから来る行動です。そのため満足感を得られることがなくても、それを繰り返さなければならないと患者は考えるのです。

一般的にOCDの患者にはチックも見られます。筋肉が自分の意志を関係なく動いてしまうことの現れです。

 

診断

強迫神経症の診断

1日のほとんどの場面で症状がみられる場合、もしくは日常生活に支障が出るほどの不安症のサインが出ている場合、強迫神経症と診断されます。

強迫観念は薬による治療の結果ではなくその他の精神障害とつながりがあります。

家族に同じ病歴の人がいたり、思考と関係なく体が動く場合などに強迫神経症と診断されたりします。

また、エール・ブラウン強迫観念・脅迫行為尺度と呼ばれる診断方法が使われることもあります。

こちらもお読みください『セロトニン不足を示す9つの兆候

強迫神経症の治療

OCDの治療には認知行動療法が使われます。この療法では、強迫的思考を呼び起こす場面に患者の身を置かせます。これを続けることで不安感や強迫行為をコントロールする事が出来るようになります。

また、抗うつ剤を含む精神薬理学治療が使われることもあります。


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