奇妙であまり知られていない/14の精神障害

· 7月 22, 2016
あなたは「ストックホルム症候群」や「ディオゲネス症候群」などの名前は耳にしたことはあるでしょうか。

人間の精神は、世の中で未だ解明されていない不可解なもののひとつです。譫妄、解離、強烈なショック体験によるダメージ、脳の異常、まだ解明されていない精神状態は数多くあります。

見方を変えれば、人間の精神は驚くべき無限の可能性を秘めており、我々を魅了し続けているものだとも言えます。

精神分裂症や強迫性障害などはよく知られているとおもいますが、精神障害にはさらに不思議で奇妙なものが数多くあります。

ここでは、あまり知られてはいないけれども誰でもなりうる可能性のある精神障害について述べていきます。

1.カプグラ症候群

身近な人が偽物にすり替わっていると思い込んでしまう精神障害です。この障害は精神分裂病を持つ人のなかにより多く見られますが、痴呆やまたは頭部に怪我のある人のなかにも見受けられます。

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同じ顔

2.フレゴリ症候群

フレゴリ症候群とは、カプグラ症候群とは真逆の状態です。この障害は、身の周りのいろんな人たちが実は同じ一人の人間が変装しているものであると信じてしまう状態です

マスク

3.コタール症候群

自分は死んでいて、存在しない、と信じている状態です。自分の体は腐ってしまっていて、血液も内臓も失っていると思いこみます。重度のうつ病や精神分裂病の患者にみられます。鬱を治さないと身体的な状態も治りません。[出典:日本財団図書館]

人間

4.記憶錯誤

場所が複製されて同じものがどこかに存在していると信じている状態です。例えば、患者が入院している病院が複製され、全く同じ病院がどこかに存在していると信じ、自分が並行世界に生きていると感じています。

5.エイリアンハンド症候群

自分の手が自分のものではなく、手そのものに意思があると思いこみます。時には、自分が何かに憑りつかれていると信じたりもします。一般的に、脳梁が損傷を受け、左右の脳の繋がりを失っている人に起こります。詳しい原因は明らかにされていないため、現時点では効果的な治療法が確立されておらず、薬物治療によって症状を抑えるなどの対処療法が用いられています。[出典:コトバンク]

手

6.大視症・小視症

「不思議の国のアリス症候群」と呼ばれることもあります

これは神経障害のひとつで、イメージや空間や時間の認識が歪められる障害です自分自身の身体の形や大きさが歪んで見えることもあり、混乱し、非常に恐怖を感じます。

この障害は片頭痛や脳腫瘍、薬物使用、感染症などが原因とされています。一番の治療法は、休むことです。

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アリス

7.エルサレム症候群

エルサレム市を訪れたことがきっかけで発症する、宗教的な経験に関連した強迫観念、妄想などの精神障害です。一つの宗教に限られたものではなく、また、もともと精神病の病歴を持っていた人によく起こります。この強迫観念や妄想は、エルサレムの土地を離れてしばらく経てば消える傾向にあります。

8.パリ症候群

パリ症候群は、フランスの首都パリを訪れた日本人にみられたものです。異国の地で抱いていたイメージとの落差や異文化に適応できないことで神経衰弱を起こすもので、パリに限らず、世界のほかの地域でも日本人に見られるそうです。

パリ症候群はカルチャーショックによって引き起こされるとされています。異文化に馴染めない不安から身体や精神に変調をきたし、被害妄想や幻覚を引き起こします。

パリを訪れる日本人は年間600万人で、そのうちパリ症候群の症状を起こすのはわずか20人ほどです。引き金としては、理想との落差による当惑、言葉の壁、肉体的精神的な疲労、そして急激に襲われる日本文化とフランス文化とのギャップだと言われています。

エッフェル塔

9.解離性とん走

自分が何者なのかなぜここに来たのか分からず途方に暮れたまま、あちらこちらをさまよっている状態です。一般的に、一定期間続いた強いストレスや精神病の薬の摂取、または何らかの病状が関係して引き起こされると言われています。

10.外国語様アクセント症候群

自分の国の言葉を、外国訛りのような話し方で話します

頭部の大きな怪我や、脳の言語中枢に影響する怪我の後遺症が原因と言われています。

11.ストックホルム症候群

誘拐や強姦、児童虐待、配偶者虐待などの被害者が、加害者と長時間一緒に過ごすことによって加害者に対して同情心や忠誠心を感じるようになることです

この症候群は1973年にスウェーデンのストックホルムで起きた銀行強盗事件がキッカケでその名前がつきました。人質となった人々が、立てこもっているうちに犯人たちのことを慕うようになり、のちに犯人たちにとって不利になる証言を拒んだのです。

ハート

12.リマ症候群

これはストックホルム症候群とは真逆の症状です。こちらは、加害者側が人質である被害者側に対して同情を感じ、被害者側の望みの行動をとるようになります。これは、加害者側の罪悪感や道徳心から起こりうる状態ではないかと言われています。

この症候群の名前は、1996年にペルーのリマで起きた駐ペルー日本大使公邸襲撃事件に由来しています。トゥパク・アマル革命運動の14人のメンバーは、外交官と軍隊を含む何百人もの人質を数日の間拘束しました。しかし、時間の経過とともに、加害者側の態度は軟化し、人質たちは解放されました。

13.スタンダール症候群

芸術作品を鑑賞した人が、身体的・肉体的な不安感、錯乱、混乱、幻覚などの症状を起こすことです。

美しく偉大な芸術作品のとくに一部分を集中して見つめているときによく起こると言われています

自然界の偉大な美しさに圧倒されたときにも同じ症状になることがあります。この症状は一時的なもので、特別な処置は必要ありません。

14.ディオゲネス症候群

この症候群は、極端な怠慢、社会的孤立、無気力、強迫的なゴミの溜め込みが特徴の障害です。主に高齢者や進行性の認知症患者にみられます。

名前の元となったシノペのディオゲネス(紀元前412年または404年から323年)は、古代ギリシャの哲学者で、シニカルなミニマリストとしてh知られています。彼の哲学は、人生の意味は従来の全ての欲望(富、力、名声)を拒絶して自然にしたがって生きることこそが美徳であるという信念に基づいていました。

アテネの路上でワイン樽の中で生活していたと言われており、アレキサンダー大王との対話での図太く生意気な受け答えのエピソードが有名です。あるとき、アレキサンダー大王が「何でも望みのものを与えよう」とディオゲネスに言うと、彼は「(あなたが立っていると)日陰になってしまうので、そこをどいてください」と答えました。
以上、この世にあまたと存在する不思議な精神障害の中のほんの一部をご紹介しました。