骨盤内炎症性疾患の症状

骨盤内炎症性疾患(PID)とは婦人科系疾患であり、生殖器官とその周りの組織に影響を及ぼす病気です。
骨盤内炎症性疾患の症状
Maricela Jiménez López

によって書かれ、確認されています。 医者 Maricela Jiménez López.

最後の更新: 02 11月, 2018

骨盤内炎症性疾患(PID)の症状について知っておくと、不妊や、高いリスクを伴う妊娠といった深刻な問題の原因となるこの病気に対して、正しく対処できるようになるでしょう。

骨盤内炎症性疾患 (PID)という病名を耳にしたことがあるかもしれません。実際この病気は極めてよくあるもので、子宮や卵管、卵巣が病原菌に感染することが原因です。そして特に骨盤や臀部に強い痛みの症状が起こります。生殖器官にバクテリアあるいは何らかの異物が感染することが原因です。

きちんと早期に治療しないと、このPIDは不妊といった深刻な問題につながりかねません。そこで今回、この病気の症状について、一体どういうものであるかを学び、病気にならないよう防いで健康な体を保てるようにしましょう。

1.骨盤内炎症性疾患(PID)とはどんな病気か?

女性器

骨盤内炎症性疾患(PID)とは婦人科系疾患であり、生殖器官とその周りの組織に影響を及ぼす病気です。卵管、子宮、さらには卵巣に病原菌が感染し、臀部全体を貫くような痛みを経験します。大抵の女性はこの痛みを関節痛やよくある疲れであると、勘違いしてしまいます。ですのであなたも、この病気には十分注意しなくてはなりません。

この病気は通常、抗生物質の投与で治療します。ですが手当てが遅れると、不妊や流産といった、先に挙げたような深刻な問題を引き起こしかねないのです。骨盤内炎症性疾患(PID)になる原因はいくつかありますが、主な原因を見ていきましょう。

  • まず、性交渉による感染があります。クラミジアによる感染が、最もよくある原因の一つです。
  • ある種の避妊具の使用もPIDの原因となります。例えば、子宮内避妊具(IUD)を使用する女性はこの種の避妊具を使用しない女性に比べて、よりPIDに罹りやすくなります。
  • いわゆる”膣洗浄機の使用にも注意が必要です。膣は非常にデリケートに扱うべきであり、こういった類の洗浄機は時として、害になることがあるのです。
  • 生理期間中は、正しい衛生法に従うのが大切です。なぜならこの期間は時に病原菌に感染しやすくなるからです。
  • 出産、あるいは中絶処置でさえも病気に罹るリスクがあります。膣を介して子宮を処置するということにもリスクがある、ということを心に留めておかねばなりません。
  • 膣を経由して行う子宮の手術にも、感染のリスクがある事を心に留め置いてください。
  • 子宮頸部の粘膜がアルカリ性に偏りすぎた時にもバクテリアが発生しやすくなるので、病気にかかりやすくなります。
  • 子宮筋腫やポリープなどの良性腫瘍も、感染の原因となることがあります。

こちらの記事もご参照ください:あなたが知っておくべき11種類の性感染症(STD)

2.骨盤内炎症(PID)の症状

腹痛

この病気に関して、特に注意しなければならない点が一つあります。それは症状が何も現れないこともあるという事です。ですので尚更の事、婦人科検診を定期的に受けるのが大切なのです。なぜならばすでにご存知のように、PIDは非常に深刻な病気につながる事があるからです。

しかしながらPIDは通常、明らかに不快な体の変調が現れる事が多いものです。

ではその症状をチェックしていきましょう。

  • 左右両臀部の強い痛みです。刺すような痛みが起こるので、時として疲れたり、鎮痛剤や筋肉弛緩剤が必要だと感じるようになるでしょう。
  • また胃痛になることもあります。とても重たく、焼けるような痛みです。
  • 病原菌の感染による疾患であるがために、感染した患者は微熱が出やすくなります。平熱より2度しか熱が上がっていなくても、医者に診てもらうようにしましょう。
  • 膣からのおりものにも注意しましょう。特に強くて不快な臭いがする時は正常な状態ではありません。
  • 月経の周期にも注意して下さい。周期が不規則ではありませんか?遅れることはありますか?月経外の期間に出血などはありませんか?もしあれば、医者に診てもらうようにして下さい。
  • 性交の際に痛みを感じた時も、婦人科に診てもらってください。これは注意せねばならない兆候です。
  • 尿の排泄の時に痛みますか?強い尿意を感じるのにトイレに行くと実際にはほとんど出ない、ということがあるなら、医者の予約を取って診てもらってください。
  • 理由もなく吐き気がしたり、食後にお腹が張ったり吐いてしまったりしたなら、これらはすべてPIDにかかった時によくある症状だという事を心に留めておいてください。

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3.PIDにならないようにするにはどうすれば良いか?

セージ

性交渉をする時には十分注意してください。使う避妊具についても同様に注意が必要です。

  • 生理期間中の衛生に関しても、注意が必要です。私たちは時として、生理期間中の衛生に気を遣いすぎることがあります。そのせいで膣内のバクテリアの本来のバランスを変えてしまうことがあるのです。
  • 月経の周期や膣のおりものの変化に気をつけるようにしてください。もしいつもと違った症状や問題がおこったら、すぐに医者に診てもらうようにして下さい。
  • セージ茶を飲むようにして下さい。セージは古くから、女性の健康を守る薬草として飲まれてきました。セージには私たちの月経を正常なサイクルに整え、痛みを抑え、お腹が張ったりむくんだりする症状を軽減する作用があります。1日に一杯飲むだけで非常に効果があります。
  • かかりつけの婦人科医に定期的に診てもらうことで、PIDが進行するのを防ぐことができます。早期に発見されれば、深刻な症状になってしまわずに済みます。ですからきちんと予約を取って、恐れずに診てもらうようにしましょう。

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