家庭でできる/手作り鎮痛・消炎クリーム
消炎作用のあるクリームは、打ち身、血腫、筋肉痛など腫れを引き起こす様々な症状に使われる一般的な薬。
消炎というだけあって、患部に直接塗ることで、その部分の炎症を治めるのがその効果。
長年にわたって医薬品業界が自然素材の様々な薬用成分を発見してきたおかげで、抗炎症効果は世界中の自然派商品に利用されているポピュラーなものの一つ。
スーパーやナチュラルショップなど、どこでも手に入る自然派抗炎症クリーム。しかし、痛みや腫れを和らげる、自然素材100%のオーガニッククリームを手作りすることも可能。
今回は、筋肉や関節の痛みに最適な、鎮痛、抗炎症作用のある手作りクリームの作り方をご紹介。
抗炎症クリームの中身
このシンプルな自然派クリームの材料は、消炎効果が特徴的なトウガラシとオリーブオイルの2つ。
ここで効果を発揮するのが、トウガラシに多く含まれるカプサイシン。トウガラシ属の中で辛みのあるもに良く見られ、ハラペーニョ、赤、青唐辛子などがその一例。
カプサイシンが体に部分的に塗られると、その部分の痛みと腫れを鎮めてくれる鎮痛剤としての効果が。特に関節や筋肉の問題に効果的。
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このカプサイシンの効果は、オリーブオイルと合わせることで効果がアップ。オリーブオイルにはオレオカンタールと言う成分が含まれており、これがシクロオキシゲナーゼ(COX)という酵素を阻害し、イブプロフェンに似た効果を発揮。
このクリームの有効性が最も良く表れるのが、以下のような症状に使った時。
鎮痛・消炎クリームの作り方
様々な痛みに効果のあるこのクリームの作り方はとても簡単。トウガラシは植木鉢でも栽培ができるので、家で育てれば材料の自給自足も可能。
唐辛子は使う前によく乾燥させること。唐辛子を摘んだらヘタの部分を切り、暗くて風通しの良いところでラックに載せて乾燥を。
ここで紹介するクリームを作るには、3週間乾燥した後のトウガラシが最適。唐辛子を乾燥させたら、以下の手順で実際のクリーム作りへ。
材料
- 乾燥させた唐辛子10本
- オリーブオイル1カップ
作り方
- 乾燥唐辛子をガラス製の瓶に入れる。唐辛子が瓶の3/4以上を占めることがないように注意。
- そこにオリーブオイル1カップ、またはトウガラシが完全に浸るまでオリーブオイルを注ぐ。
必要に応じて、抗炎症効果のあるその他の植物やハーブを加えてさらに効果をアップすることも可能。例えばショウガ、アルニカ、ウコンなどがその一例。材料がすべて混ざったら、次のステップには2つの方法が。
- 1.ガラス瓶をお湯の入った鍋に入れて、2時間弱火で温める。
- 2.できたらこちらの方がお勧め。涼しく光が入らないところで10日間置く。そうすると油の中に成分が凝縮されて準備も万端。
- 10日間経ったら油を濾して、トウガラシの成分をすべて利用するためにも良く絞る。この油を保存用の容器に移したら、最大で6か月まで保存可能。
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使い方
他の抗炎症クリームと同様に、患部をリラックスさせる感じで優しくマッサージしながら塗布して。
オイルを少量手に取ったら、痛みのあるところに1日数回塗る。
注意:これは外用目的のため、料理に使わないように注意。
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- O’Neill, J., Brock, C., Olesen, A. E., Andresen, T., Nilsson, M., & Dickenson, A. H. (2012). Unravelling the Mystery of Capsaicin: A Tool to Understand and Treat Pain. Pharmacological Reviews. https://doi.org/10.1124/pr.112.006163
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