自家製トマトソースを毎日でも食べるべき理由
トマトは非常に一般的な野菜の1つですが、素晴らしい健康効果がある食べ物です。トマトに含まれるリコピンが特定の種類のがんを予防する効果があることが、これまでいくつかの研究によって実証されています。
この記事では、様々な健康問題の予防や改善のためになぜ自家製トマトソースを食べるべきかをご紹介します。
なぜリコピン?
リコピンとは、赤(や紫やオレンジ)色の果実や野菜が持つ色素です。下記の食べ物に含まれています。
- トマト
- 赤パプリカ
- スイカ
- パパイヤ
- グァバ
- いちご
- ピンクグレープフルーツ
人間が自分で合成できないカロテノイドであり、植物性食物 にのみ含まれます。ですので、リコピンを摂取する唯一の方法は、リコピンを含む野菜を食べることです。
- 一度消化されると、リコピンは腸から吸収され、約30分後には肝臓、睾丸、前立腺、副腎に結集します。
- リコピンは強力な抗酸化物質であり、フリーラジカルが原因の損傷によって引き起こされる細胞の老化を食い止めます。
こちらもお読みください:
トマトかトマトソースか?
トマト自体がリコピンを非常に多く含んでいます。しかし、興味深いことに、トマトから作られた食品の方に高濃度のリコピンが含まれているのです。
下記が100gあたりのリコピン量です。
- 生トマト:2,573 μg
- ケチャップ:17,716 μg
- トマトソース:28,764 μg
- ドライトマト:45,900 μg
健康効果
リコピンを多く含む野菜を摂取することは、様々な面で良い効果をもたらします。
がん予防
この記事の始めに言及した通り、トマトに含まれるリコピンが、前立腺がん・肺がん・胃がん等の特定のがん予防に効果があると実証した研究が複数あります。他にも、膵臓がん・大腸がん・食道がん・口腔がん・乳がんに対しても良い結果が出ています。
心臓血管系
トマトを毎日摂取すると、他にもたくさん良いメリットがあります。2つ目は、トマトにより細胞活動が向上し脂肪が燃焼され、結果としてトリアシルグリセロール値とコレステロール値が下がるので、心臓血管系をサポートしてくれるという点です。
血圧
リコピンには抗凝血作用があることから、悪影響を与えることなく血圧を制御する力があります。ですので、高血圧の人に適しています。
糖尿病
糖尿病患者にとって、トマトやその他の赤い野菜を定期的に摂取することは、体がグルコースをうまく使えるようになることに役立ちます。また、インスリンの作用も助け、下記のような糖尿病の症状を防ぎます。
- 網膜症
- 糖尿病足病変
- 間欠性跛行
したがって、糖尿病の治療と予防にリコピンが非常に役立ちます。
1番良いトマトの食べ方
前述の通り、リコピンを多量摂取するにはトマト濃縮食品が最良の方法です。しかし、この抗酸化物質の吸収のされ方は常に同じというわけではありません。どの食べ物に含まれているのか、そして他にどの栄養素と組み合わせて摂取されるかによって変わるのです。
トマトを良質の油と合わせて高温度で摂取すると、吸収力が高まります。この理由から、トマトを健康的かつ最も効果的に摂取する方法は、エクストラバージンオリーブオイルと合わせて高温度で調理した自家製トマトソースということになります。
黒胡椒とウコン(ターメリック)を少々加えれば、さらに健康的に仕上がります。こうすれば、どんなタイプの炎症と痛みに対しても非常に効果的な治療薬になるのです。
材料
- 完熟トマト 10個
- にんにく 4片
- エクストラバージンオリーブオイル ½カップ(100g)
- 粉末ウコン(ターメリック)小さじ1(4g)
- 黒胡椒 小さじ1(4g)
- 黒糖 大さじ½(7g)
- 塩 大さじ1(12g)
作り方
- まず、にんにくをみじん切りにし、1分間炒める。
- 次に、トマトを潰すかプロセッサーにかけ、香辛料と調味料を加える。
- にんにくを加えよく混ぜたものを鍋に入れ、15分間ほど煮詰める。
- 熱いうちに召し上がれ。
引用された全ての情報源は、品質、信頼性、時代性、および妥当性を確保するために、私たちのチームによって綿密に審査されました。この記事の参考文献は、学術的または科学的に正確で信頼性があると考えられています。
- Eliassen, A. H., Hendrickson, S. J., Brinton, L. A., Buring, J. E., Campos, H., Dai, Q., … & Hallmans, G. (2012). Circulating carotenoids and risk of breast cancer: pooled analysis of eight prospective studies. Journal of the National Cancer Institute, 104(24), 1905-1916.
- Ge, X. X., Xing, M. Y., Yu, L. F., & Shen, P. (2013). Carotenoid intake and esophageal cancer risk: a meta-analysis. Asian Pacific Journal of Cancer Prevention, 14(3), 1911-1918.
- Kavanaugh, C. J., Trumbo, P. R., & Ellwood, K. C. (2007). The US Food and Drug Administration’s evidence-based review for qualified health claims: tomatoes, lycopene, and cancer. Journal of the National Cancer Institute, 99(14), 1074-1085.
- Lu, R., Dan, H., Wu, R., Meng, W., Liu, N., Jin, X., … & Chen, Q. (2011). Lycopene: features and potential significance in the oral cancer and precancerous lesions. Journal of Oral Pathology & Medicine, 40(5), 361-368.
- Nouraie, M., Pietinen, P., Kamangar, F., Dawsey, S. M., Abnet, C. C., Albanes, D., … & Taylor, P. R. (2005). Fruits, vegetables, and antioxidants and risk of gastric cancer among male smokers. Cancer Epidemiology and Prevention Biomarkers, 14(9), 2087-2092.
- Satia, J. A., Littman, A., Slatore, C. G., Galanko, J. A., & White, E. (2009). Long-term use of beta-carotene, retinol, lycopene, and lutein supplements and lung cancer risk: results from the VITamins And Lifestyle (VITAL) study. American journal of epidemiology, 169(7), 815-28.
- Wang, X., Yang, H. H., Liu, Y., Zhou, Q., & Chen, Z. H. (2016). Lycopene consumption and risk of colorectal cancer: a meta-analysis of observational studies. Nutrition and cancer, 68(7), 1083-1096.