自閉症に関連する可能性の指摘された身体的特徴

11月 17, 2019
自閉症に関しては、常に新たな発見がなされています。今日は、そんな研究結果の一つ、自閉症に関連する身体的特徴について見ていきましょう。

新たな研究の結果、いくつかの身体的特徴が自閉症と関連しているかもしれないということが発表されました。

自閉症の歴史

自閉症は、かなり近年になってから発見された神経疾患です。20世紀中頃、精神科医レオ・カナーによって発見されたのが最初です。

それ以来、多くの研究が行われ、この病気についての理解が更新されてきました。

一般的に自閉症と言うと、自閉症スペクトラム障害のことを指します。これは、いくつかの疾患群とは似て異なる神経発達疾患です。

自閉症の定義は、統合失調症の症状を決定づけるものでした。自閉症の英語、autismという語は、ギリシャ語のautos、つまり”自分自身”から来ています。

自閉症という言葉は、児童心理学の世界で一般的になりました。感情的なコンタクトを取りにくい子ども、典型的な行動を取る子どもの多くに当てはまるでしょう。

では、自閉症スペクトラムを見ていきましょう。そして、この自閉症と身体的特徴が関連しているかもしれないということを指した研究についても見ていきましょう。

自閉症スペクトラム

自閉症の特徴

自閉症については様々な研究が行われてきました。そしてこの病気についてだんだんわかってきた部分があります。

様々な研究の結果、”自閉症スペクトラム”のコンセプトが現れました。専門家は、個々の特殊性に基づく様々な症候群を分類し始めました。例えば、アスペルガー症候群です。さらに、この病気の原因のコンセプトも変わり始めています。今日、この病気は、胚形成の際の遺伝的、後成的、環境的な原因であると考えられています

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自閉症スペクトラム障害(ASD)

自閉症スペクトラム障害(ASD)で見られる症状は以下のようなものです。

  • コミュニケーションや社会的関わりが長期的に困難である
  • 行動や興味、活動パターンが繰り返しで、制限的である

こういった症状は、発達の初期段階で現れます。

最初に現れるサイン

耳を塞ぐ少年

自閉症の最初のサインは、大体3歳頃にはっきり現れるでしょう。ですが、3歳にならない頃でもわかることがあります。自閉症の子どもは、”社交的な微笑み”と呼ばれるものを持っていません。社交的な微笑みは、子どもが見せる最初の笑顔です。父親や母親などの刺激に対する反応です。

さらに、触覚、聴覚、嗅覚、味覚的刺激に対し、とても過敏です。通常、個人的または視覚的なコンタクトを取るのを避けます。また、言葉はほとんど発さない傾向にあります。

冗談や比喩、二重の意味を持つ言葉を理解しないことが多いでしょう。また、車や家を本物であるかのように想像して遊ぶごっこ遊びなどの象徴的なゲームには参加しません。通常、珍しい繰り返しに興味を惹かれることがおおいようです。

自閉症の子どもは、他の子どもにほとんど興味を示さないことが多いでしょう。また、幼い時は、好きなものや欲しいものを示さないでしょう。自閉症の子どもの行動はまた、”珍しく”繰り返しで、バランスを保つことなど自分に刺激を与えることが多いでしょう。

 

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自閉症に関連する身体的特徴の新たな発見

近年、メルボルンのラ・トローブ大学(オーストラリア)が自閉症の子どもに関する研究を行いました。その結果、自閉症に関連する身体的特徴を新たに発見したという報告が出ています。

この研究では、研究者たちは、自閉症の子どもには平均して以下のような特徴があると報告しています。

  • 身長が4.8cm低い
  • 体重が1.8kg少ない
  • 頭囲が10cm小さい

さらに、自閉症の子どもは3歳の時点で、他の身体的特徴において、神経機能が正常な子どもたちを越える傾向にある、ということが発見されています。

これは全て、自閉症の子どもには一般的である、成長ホルモンの不安定さからくるものだと考えられています。

この研究について

ですが、この研究は小規模で行われたものであるということを覚えておきましょう。自閉症を持つ子ども134人と、そうではない子ども74人を対象に行われたものなのです。また、この結果をサポートするような研究は以前にはありません。実際のところ、自閉症の子どもの中には、神経機能が正常な子どもと身体的に何ら変わりのない子どももいるのです。

そして、この研究に女児は参加していません。自閉症スペクトラム障害は男子と女子では異なる発達をする為、女児が参加していないという点は考慮すべき点です。

しかし、シェリー・グリーン医師によると、この研究は自閉症であるかどうかを見るのに役に立つかもしれないとのことです。原則として、CHD遺伝子に突然変異を持つ人は、頭囲が大きく、DYRK1A遺伝子が突然変異を起こした人は頭囲が小さいでしょう。

また、この種の研究は他のことにも使えるでしょう。例えば、メカニズム(脳の外側)がこの病気の発達にどのような役割をするか、などです。青少年期の成長を調べることが、この研究の次のステップとなることでしょう。

  • Mccormick, C., Hessl, D., Macari, S. L., Ozonoff, S., Green, C., & Rogers, S. J. (2014). Electrodermal and behavioral responses of children with autism spectrum disorders to sensory and repetitive stimuli. Autism Research. https://doi.org/10.1002/aur.1382
  • Green, C., Dissanayake, C., & Loesch, D. (2015). A review of physical growth in children and adolescents with Autism Spectrum Disorder. Developmental Review. https://doi.org/10.1016/j.dr.2015.02.001
  • Green, C. C., Dissanayake, C., Loesch, D. Z., Bui, M., & Barbaro, J. (2018). Skeletal Growth Dysregulation in Australian Male Infants and Toddlers With Autism Spectrum Disorder. Autism Research. https://doi.org/10.1002/aur.1952