発熱の症状を緩和する自然療法
通常の人間の体温は36〜37℃ですが、身体がバクテリアやウイルスに感染すると、これらが体内を移動したり増殖するのを抑えるために体温を上昇させます。
多少の発熱では薬を用いて熱を下げるべきではありませんが、高熱になりすぎた場合には熱のコントロールが複雑になることがあります。
体温が上昇するのは、前述のように体が有害なバクテリアやウィルスを除去するための準備を行なっていることなので、熱そのものは問題はありませんし、治癒プロセスの一つとして考えてください。
ただし、熱が38.5°Cを超えた場合には、合併症などが問題となるため、体が正常な状態に回復するための適切な対応が必要です。
発熱をコントロールするための自然療法
古代ギリシャの有名な医者であるヒポクラテスはこう言いました。
「患者に発熱するチャンスを与えよ。そうすれば、どんな病気でも治してみせよう」
ヒポクラテスは古代ギリシア時代にすでに、彼は、ウイルスやバクテリアなどの体内の敵を熱が攻撃する力があることを知っていました。
ヒポクラテスは人間の自然治癒力に注目し、それに合う薬を用いていました。
細菌やウイルスは通常の体温を最適に感じ、体内で快適に暮らすことができるため、発熱することで細菌やウイルスが増殖する力を制限しながら、効果的に攻撃します。
熱は私たちの味方と考えることもできます。この自然治癒力は私たちの健康を取り戻すのに素晴らしい効果を発揮します。
そのため、市販の解熱剤ではなく、自然療法薬を用いて、自然な方法で熱の症状を緩和するようにしましょう。
こちらもご参照を:病院に行かずに熱を下げる方法
じゃがいもの皮のスープ
非常に栄養価が高く、体を水分補給するじゃがいもの皮のスープはいかがですか?
健康を回復するのに理想的なビタミンとミネラルを含んでいます。
熱がある時には、汗で多くの水分を失うため、できる限り水分補給を行う必要がありますが、免疫力を高める栄養素をたっぷり含んだスープは特におすすめです。
材料
- じゃがいも (中サイズ)3個
- 人参 1本
- にんにく 4片
- セロリの茎 1本
- 玉ねぎ 1個
- 水4カップ(1リットル)
- パセリのみじん切り(お好みで)
- 塩とコショウ(味付けに)
作り方
- 野菜を洗って皮をむきます。じゃがいもの皮は取っておきます。
- 野菜をスライスします。
- 鍋に水を注いだら、じゃがいもの皮を含めたすべての材料を入れます。
- 鍋の水を沸騰させたら、野菜が柔らかくなるまで30〜45分間煮続けます。
野菜を漉したらスープを冷まします。 - 塩とこしょうで味付けをします。
- パセリを少し加えるとミネラル成分を強化することができます。
じゃがいもと酢の湿布
ジャガイモを使って昔ながらの治療法をお試しください。
この方法は内服するのではなく、皮膚を通じてじゃがいもと酢の成分が発熱に働きかけます。
20分が経過すると、徐々に熱が下がる効果が期待できます。
材料
- じゃがいも 2個
- 酢 2カップ(お好みの酢)(500ml)
使用方法
- じゃがいもの皮をむいてスライスします。
- 酢に1時間浸します。
- 最後に、じゃがいもを10分間かけて水切りしたら、布で包んで額の上に置きます。
生姜茶
生姜茶は、健康の回復に役立つだけでなくその美味しい香りが心を癒します。
生姜に含まれる多くの効能により、免疫システムが回復するのにも役立ちます。
熱が上昇を始めたら生姜茶を飲みましょう。
6時間後にまだ熱が出ているようであれば、もう1度飲んでください。
材料
- おろし生姜 大さじ1(15 g)
- 水 2カップ(500 ml)
- 蜂蜜 (味付けに)
作り方
- 鍋に水を入れて沸かします。
- すりおろしたしょうがを湯に加えてしばらく煮込みます。
- 水分が元の量の1/4になるまで火を弱めて待ちます。
- お茶が冷めたら漉してから飲んでください。
- お好みで蜂蜜で甘みを加えてください。
バジルティー
台所に、カモミール、タイム、バジル、そして生姜などを常備すると急な発熱に対処することができます。
バジルには防腐作用、抗炎症作用、および鎮痙作用があるため、発熱を自然に制御するのに役立ちます。
材料
- バジルの葉 大さじ2(30 g)
- 水 1カップ(250ml)
作り方
- 水を沸騰させたらバジルを加えます。
- 鍋に蓋をして、数分間かけて抽出させます。
- 漉してから飲みますが、砂糖は加えないでください。
- 甘みが必要な場合は、蜂蜜を使ってください。
ご存知ですか?:バジルの驚くべき薬用効果
熱を自然にコントロールするためのアドバイス
1. 少し休む。
発熱時には、安静にしていることが大切です。
できる限り睡眠をとり、健康回復を目指すことだけを考えてください。
また可能ならば、2時間ごとに体温を測り、熱が上がりすぎないように注意してください。
2. 入浴または温水シャワー
温かいお風呂に入ったりシャワーを浴びることで、自然に体温を下げるのに役立ちますし、気分がリフレッシュする効果もあります。
- 石鹸を使う必要はありません。
- 入浴する場合は、浴槽に5〜10分間入ってください。
- ただし気分が悪い時はすぐに出てください。
- 入浴やシャワーを浴びる元気がない場合は、脇の下や鼠径部など、熱を持っている部分に冷たいタオルなどを当ててください。
- 水分が蒸発するとともに体温が下がる効果があります。
3. 香辛料を使う
スープやお茶に胡椒や辛味のある香辛料を少量加えてください。
香辛料の働きで発汗し、血流を促進しながら体温を正常に戻すのに役立ちます。
辛いものが苦手な方は、無理に使う必要はありません。不快感を感じては逆効果です。
自分が不快に思わない程度の量を使ってください。
医師の診察を受けるべきタイミング
どのような場合も、熱が急に上がったり、症状が急変する場合にはすぐに医師の診察を受けてください。
また、3日経っても熱が下がらず、発疹、呼吸困難、過度の筋痛などの症状が現れている場合は、すぐに病院に行き適切な治療を受けてください。
本記事でご紹介した自然療法は、初期の発熱を自然に治す方法ですが、医師の診断を優先し、自然療法はそれを補完するものと考えてください。
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