ご存知ですか?認知症とアルツハイマー病の違い

9月 22, 2019
認知症とアルツハイマー病は多くの人に知られている用語ですが、それぞれについて明確に理解している人は多くないかもしれません。今回はこの二つの違いをご説明しましょう。

認知症とアルツハイマー病が、異なる用語であることをご存知ですか?

どちらにも認知症の症状が見られるのは間違いのない事実です。今回は、認知症とアルツハイマー病の類似点と相違点を見ていきます。

認知症

認知症は、思考、記憶、推論などの認知機能の喪失です。

また、日常生活や活動を妨げるほどの行動能力の喪失も含まれます。

これには、記憶、言語、視覚、問題解決、自己管理、および集中して注意を払う能力など含まれ、これ以外にも認知症の影響を受ける重要な機能は、タスクの計画や実行、抽象的思考、感情面の自己調節、疲労抵抗です。

多くの場合、認知症の人は感情をコントロールできなくなり、性格が変わることがよくあり、これまでとは全く別の人のようになると言われています。

認知症の重症度は、人の機能に影響を及ぼし始める最も穏やかな初期段階から、日常生活の基本的な活動を他人に完全に依存しなければならない最も深刻な段階にまで及びます。

認知症の原因としては複数の要因が考えられ、その中には、アルツハイマー病、血管疾患、および中枢神経系の疾患などがあります。

認知症とアルツハイマー病

次に、これら2つの病気を明確に定義することで、違いを明らかにしましょう。

認知症とは、実は具体的な病気ではなく、記憶障害やその他の推論能力の欠如などを含む一連の症状で、日常生活を妨げるほどひどくなることがあります。

アルツハイマー病が原因の認知症

認知症は、さまざまな病気が原因で発症する可能性があり、認知症の原因は、前述したような、アルツハイマー病、血管疾患、または中枢神経系の状態に起因する病気などの可能性があります。

認知症は主に高齢者に現れますが、医師はあらゆる年齢の人々に影響を及ぼす可能性があると指摘します。

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アルツハイマー病

アルツハイマー病では、ニューロンの損失が起こり、その結果、2つのニューロン間の接続を指すシナプス密度の損失を伴います。

アミロイド物質をはじめとするさまざまな物質は、アルツハイマー病を患っているときには神経組織に留まるため、神経伝達物質の変化も起こり、大脳皮質が萎縮するのが特徴です。

病気の発症場所

アルツハイマーは皮質型の認知症なので、影響を受けるのは灰白質です。

そのため、灰白質(皮質)によって制御される判断、記憶、言語、注意、集中力などの機能が影響を受けます。

アルツハイマー病と認知症の進行

その一方、認知症は皮質性または皮質下で起こる場合があります。

そのため、上記の機能に影響を及ぼすことに加えて、皮質下脳層によって支配される、精神運動性、感情、遅滞、無関心、および記憶喪失などの影響が現れます。

皮質下認知症の特徴である2つの症状をご紹介します。

  • 失行症:いつものように動く能力の喪失
  • 失認:刺激を認識する能力の喪失

さらに、認知症のすべての形態や症状は、進行するにつれて変化します。

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アルツハイマー病の進行

アルツハイマー病は約5〜10年にわたって進行します。その進行段階をご紹介します。

  • 第1段階:特定の活動における疲労への抵抗力と順応性が低下します。その後、小さな忘却と否定が心配と不安とともに現れます。
  • 第2段階:特定のタスクに適応するのが困難になり、注意力、集中力、記憶力、抑うつ的な出来事などが失われる可能性があります。
  • 第3段階:日常生活におけるタスクに適応する能力が低下し、感情のコントロールが欠落し始める人もいます。
  • 第4段階:日常生活における通常のタスクに適応する能力は、この段階ではすでに大幅に低下しています。患者自身は、自分の病気や性格の変化に気づかないかもしれません。
  • 第5段階:重度の認知障害を経験します。
  • 第6段階:アルツハイマー病の人はもはや家族や親戚を認識できなくなり、周りの人の助けに完全に依存することになります。

認知症の進行

脳血管性認知症は一過性虚血性発作(TIA)により発症しますが、これは、類型的な損傷と、進行が断続的であることを意味します。

そして、脳の優れた機能の急激な低下が起こった後に症状が安定する期間が発生します。

他の認知症は、神経系の病気が原因であることがほとんで、その進行状況は原因となる病気に依存します。

全体的に、アルツハイマー病はゆっくりと進行する病気です。

その原因がアルツハイマー病である場合は、認知症が徐々に進行し、原因が血管疾患である場合は、断続的にまたは神経系の疾患の症状に応じて進行します。

疫学的観点

アルツハイマー型認知症を発症するのは、男性より女性の方が多い傾向がありますが、原因が血管である場合、認知症は男性により多く影響します。

現在、認知症やアルツハイマー病を感知する治療法はありませんが、研究は続けられています。

現在のアルツハイマー病の治療では、進行を止めることはできませんが、症状を一時的に遅らせ、その状態に苦しむ人々や介護者の生活の質を改善することができます。

世界中で、これらの疾患の発症を遅らせて予防するための研究や、治療に役立つ研究が続けられています。