【角膜の形が変わる病気?】円錐角膜の特徴と治療

円錐角膜は視界がぼやけてしまう状態です。この状態は近視や乱視にも関係しています。
【角膜の形が変わる病気?】円錐角膜の特徴と治療

最後の更新: 02 9月, 2020

円錐角膜とは目の虹彩の前にある部分を形成する透明なドーム状の膜である角膜に特に影響を与える眼疾患です。まず、角膜の機能は適切な視力を得るために光線の焦点を合わせることです。

円錐角膜は進行性の病気で角膜の形が変化し、へこんだ形から円錐形に変化していきます。また、角膜が薄くなることで光線の入り方が変わり、ピントが合わなくなって視界がぼやけて見えるようになります。

円錐角膜は稀な病気なので発症率は低いです。推定では、人口10万人に1人の割合で毎年2人程度しか発症しないと言われています。さらに、発症に影響を与える要因は様々なものがあります。

しかし、この病気は通常10代の若者や若年成人に発症します。視力が大きく変化するため、生活の質に大きな影響を与えます。今回の記事では、この円錐角膜について知っておくべきことをすべて説明します。

円錐角膜とは

円錐角膜

前述したように、角膜は通常ドーム状の形状をしており、この形状が重要なのは光線が網膜にちょうどよく当たることで、網膜が適切に視力を発揮できるようにするためです。

円錐角膜が進行すると、角膜のドーム状の形が変化して円錐状になります。これは、片目または両方の目に現れる非炎症性の病気で、先ほど話したよう主に10代の若者に見られます。

この角膜の形状の変化によって光線が正しく跳ね返らなくなります。その結果、視力が乱れたり、歪んだりしてしまいます。さらに結果近視と乱視の両方を発症することがあります。

  • 近視は、遠くのものがぼやけて見える状態です。
  • 乱視とは、近距離でも遠距離でも、視界がぼやけたり歪んだりすることです。

円錐角膜のその他の症状

円錐角膜を発症する人の多くは光に対して極端な過敏性を持っています。また、視界が変わるために頻繁に眼鏡の処方を更新している方が多いかと思いますが、症状は通常、時間の経過とともに変化します。

コンタクトレンズを装用しているときの充血と大きな不快感は一般的な症状の1つです。病気が進行するまでに時間がかかるので、後者の症状が出ることはほとんどありません。

しかし、中にはもっと重症化するケースもあります。急激に目の状態が悪くなり、角膜に線維化や瘢痕化が現れることがあるのです。そうなると、角膜の透明度が悪くなり、さらに視力が悪化してしまいます

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円錐角膜

原因

円錐角膜の正確な原因はまだわかっていません。しかし、科学者たちは、その発症には多くの要因が関与していると考えています。

まず、円錐角膜には家族歴が関係しているので、遺伝が重要な役割を果たしていると思われます。また、ダウン症やエーラス・ダンロス症候群も関係しています。

さらに、些細な目の外傷、継続的にまぶたを擦ること、目の炎症、そして太陽光への連続的な暴露などの要因も関連しているようです。

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円錐角膜の診断と治療

円錐角膜の診断は比較的容易です。通常、眼科医が包括的な目の検査を行うだけで十分ですが、円錐角膜の進行をより詳細に確認するために、他の検査を行うこともあります。

例えば、細隙灯顕微鏡検査や角膜トポグラフィ、そして角膜の曲率を測定するための角膜検査などがあります。

円錐角膜の治療法は症状によって異なります。どの方法がその患者に最も適しているかは眼科医により判断されなければいけません。軽度の場合はコンタクトレンズを使用して治療することができますが、より複雑な度合いの症状では角膜移植が必要になることもあります。

まとめ

円錐角膜とは、角膜に影響を与え、光線を適切に集光できなくする進行性の病気です。結果として視力はぼやけ、通常は若い人が発症します。疑わしい場合は、眼科医に相談して精密検査を受けるのが最善の方法です。


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