デリケートゾーンのかゆみやほてりに効く自然療法
デリケートゾーンのかゆみやほてりを症状とする病気は様々あります。時に、皮膚の乾燥であったり、石鹸のような化学物質の刺激が強すぎることが原因、と言う場合もあります。また、イースト感染症、細菌性膣炎、性感染症なども原因として挙げられます。
しかし、多くの場合は特に心配が必要なものではなく、基本的なケアで自然と消える傾向にあります。それでも、その他にも感染の症状がある場合は特に、産婦人科を受診するのが賢明です。その原因に応じて適切な治療ができるのは、専門家だけです。
ここで、これらの症状を改善してくれる可能性のある自然療法がいくつか存在します。ただし、これらを実践する場合は十分注意し、症状が悪化するような場合はすぐに中止してください。それでは、見ていきましょう!
デリケートゾーンのかゆみやほてりの原因
学術雑誌「Dermatologic Clinics」に掲載された記事によると、デリケートゾーンのかゆみやほてりは、女子や若い女性が総合診療医、産婦人科、皮膚科を受診する最も一般的な動機の一つです。これによると、様々な原因が同時にこういった症状を起こしている場合があります。以下が最もよく見られる原因です。
- ストレス
- 更年期
- 衛生用品
- 真菌症(カビによる感染症)
- 性感染症
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デリケートゾーンのかゆみやほてりに効く自然療法
この部位のかゆみやほてりは、感染症やその他の病気と関係している可能性があるため、医師や産婦人科に行って正しい治療を受けることが必須です。ただ、清潔に保っていれば症状が自然と収まる場合も多くあります。
患部を冷やす
適切な方法で患部を冷やすと、気になっているかゆみやほてりを一時的に素早く落ち着かせてくれることがあります。
材料
- 氷のキューブ 3個(30g)
方法
- 清潔な布で氷を包んで縛ります。
- デリケートゾーンに5分間この包みをあてます。
- 30秒間休憩したら、またくり返します。
- 1日5回、5日間同じ方法で繰り返しましょう。基本的な衛生管理と合わせてこれを行いましょう。
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避けた方がよい自然療法
以下にあげる材料を対象とした研究もなされてはいるものの、デリケートゾーンのかゆみ・ほてりに効くという十分な科学的証拠はまだ存在しません。そのため、最善策は医師に相談して指示を仰ぐことです。もしも以下の方法を補助的対策として試したい場合は、自分に合っているかどうかを確認するため、必ず専門家に確認するようにしてください。
ニンニク
2006年に科学雑誌「Fitoterapia」に掲載された研究によって、ニンニクが18種類のカンジダ菌と戦うのに効果的であることが証明されました。ただし、感染症に対する効果のほどは、まだ議論されているテーマです。ニンニクを性器に対して使うことには賛否両論あります。
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リンゴ酢
科学的には、膣炎にたいするリンゴ酢の成分の効果ははっきりしていません。しかし、科学雑誌「Scientific Reports」に掲載された最近の研究によると、リンゴ酢がカンジダ症の原因菌に対して効果的である可能性が示されています。
このため、この病気が原因のかゆみやほてりに対する補助的な治療として効果が期待できると考える人がいます。そのままでは刺激が強いので、水に溶かして使います。
ギリシャヨーグルトと蜂蜜
ヨーグルトの使用は、産婦人科の間では意見の分かれるテーマです。使うのを避けるよう言う医師もいれば、特定の場合に期待できる効果をより深く研究しようという専門家もいます。例えば、科学雑誌「Archives of Gynecology and Obstetrics」に掲載された研究には、カビ菌感染が原因のかゆみを訴える129人の妊娠中の女性が参加しました。このうち82人がヨーグルトと蜂蜜を使った治療を受け、47人が一般の塗り薬の抗菌剤を使った治療受けました。
この結果、ヨーグルトと蜂蜜の方が塗り薬よりも効果があったと研究者は結論付けています。2015年にも、似たような結論を出した研究が発表されています。
しかし、もしもかゆみやほてりを感じる場合でも、医師に相談する前にヨーグルトの使用に走るのは避けましょう。上の研究結果は決定的なものではなく、全ての変数やケースをカバーするものではないのです。
最適な対処法とは?
女性のデリケートゾーンのように繊細な部分のトラブルに対処する場合、最善策は産婦人科を受診することです。家庭療法は簡単な解決策のように見えるかもしれませんが、逆効果の可能性もあり、使用する際には注意が必要です。
デリケートゾーンを健康に保つ方法について疑問がある場合は、信用できる産婦人科医に相談して疑問をすべて解消してしまいましょう。同様に、健康的な生活習慣を維持することも忘れないようにしましょう。
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