ビタミンDが筋機能のカギになるってホント?

体が思うように動かないと感じたことはありませんか? ビタミンDの摂取量を増やし、筋機能を改善しましょう。
ビタミンDが筋機能のカギになるってホント?
Karla Henríquez

によってレビューと承認されています。 医者 Karla Henríquez.

によって書かれた Ivan Aranaga Amengual

最後の更新: 06 12月, 2022

運動しているときに、体が思うように動かないと感じたことはありませんか? もしそうであれば、ビタミンDの摂取量を増やし、筋機能を改善してはいかがでしょうか?

そのためには、運動習慣、食生活、そしてその他の要素について変える必要があるかもしれません。また、効果を高めるために、ある栄養素を追加で摂取することが必要となるでしょう。

この件について、イギリスのバーミンガム大学によって行われた研究によれば、 筋組織が機能するためには、ビタミンDレベルを高くすることが不可欠であるそうです。

その研究では、健康な体脂肪量を持っており運動を行っている女性たちの、不活性型ビタミンDのレベルは低いことが分かりました。

ビタミンDの重要性

この研究は、不活性型ビタミンDレベルと身体組成との関係を発見した事前研究に基づいて行われました。

20歳~74歳の健康的なボランティア116人が研究に参加し、活性型ビタミンDおよび不活性型ビタミンDのレベルを測りました。さらに、除脂肪体重と体脂肪など、特定の身体的な特性についても記録されています。

しかし、研究者たちは活性型ビタミンDは体脂肪と関係性がないと述べています。どちらかというと、除脂肪体重と関係性があるようです。

また、増加した筋組織と除脂肪体重を持った参加者は、血液中の活性型ビタミンDレベルが高いとも指摘しています。

研究者の一人は、体脂肪には高濃度の不活性型ビタミンDを伴っている可能性があると説明しています。また、除脂肪体重が高濃度の不活性型ビタミンDの「カギ」であるとも指摘しています。

脂肪がない部分である除脂肪体重が、筋肉、内臓、組織、そして骨を構成しています。

そのため、研究者たちは、全体像とこの研究での他の仕組みを完全に理解することが重要であると主張しているのです。目標は、活性型ビタミンDレベルと筋組織についての重要な質問に答えられるように、今後の研究に役立つことです。

加えて、ビタミンDが骨を強化する仕組みを理解することがこれまで以上に簡単であると説明をしています。しかし、体の筋肉がどのようにして機能しているかについては、継続的な研究が必要です。

こちらもご参考に:ダイエットに効果的なヨガ

ビタミンDと筋機能

ビタミンDと筋機能の関係

さらに、米臨床栄養学会誌によって発表された研究では、継続的なビタミンD不足は筋力の低下につながると結論づけています。一方で、年を取るにつれて、このビタミン濃度は減少していきます。

しかし、この研究では、ビタミンDのサプリを摂取することで、弱った筋肉を改善することができると示しています。実際には、適切にカルシウムを吸収し、体脂肪の形成を減少するために、このビタミンは骨にとって不可欠なのです。

さらに、ビタミンDには体と健康のための利点が数えきれないほどあります。下記にていくつかをご紹介します。

健康な免疫システム

ビタミンDは、迅速かつ効果的に免疫システムの細胞を活性化するのに役立つ微量栄養素です。

健康な歯と骨

この微量栄養素が高濃度であることで、強く、弾力がある健康な歯と骨を持つことに役立ちます。

また、長年にわたって骨にカルシウムが行き届くことを確実にし、骨を一貫して維持するのに不可欠な存在です。さらに、怪我や骨折からも守ってくれます。

ビタミンDと筋機能の関係

健康な神経システム

カルシウムは、人間の体にとって最も重要な栄養素の1つです。適量のカルシウムが体内にあることで、骨粗しょう症を防いでくれます。また、特定の神経の刺激を適切に伝達するにも必要です。

適切な筋機能

先ほども述べたように、ビタミンDは良い筋機能のカギとなります。バランスのとれた食生活、身体トレーニング、健康的な日光浴を通して、体の中に十分な量の微量栄養素を維持することができるでしょう。

このように、深刻な怪我や骨折のリスクを減らし、筋肉の痛みを和らげます。また、運動中の強さ、速さ、耐久性を向上させることができます。

ビタミンD欠乏症

ビタミンD欠乏症は、世界の多くの人々にとって問題です。通常は、ほとんど体を動かさないライフスタイルを送っていること、年を取ること、バランスのとれていない食生活を送ること、そして太陽に浴びていないことなどに関連しています。

このビタミン不足は、健康や筋機能に次のような有害な影響を与えます。

  • 腸癌および結腸癌
  • 関節炎
  • 糖尿病
  • 心血管疾患
  • 筋力の低下
  • スポーツ選手の怪我
  • 骨折
  • 筋肉痛

全てのものには限度がある

バランスの維持がいかに重要であるかということを忘れないでください。過剰なビタミンDの摂取は、不足と同じくらい有害なことです。この微量栄養素は動脈に蓄積され、動脈硬化などの問題を引き起こす可能性があります。

ビタミンDのサプリを摂取する前に、専門家に相談し、問題がないか確認してみましょう。こうすることで、正しく体をケアすることができ、より良い筋機能を持つことができます。


引用された全ての情報源は、品質、信頼性、時代性、および妥当性を確保するために、私たちのチームによって綿密に審査されました。この記事の参考文献は、学術的または科学的に正確で信頼性があると考えられています。


  • Zhang L., Quan M., Cao ZB., Effect of vitamin D supplementation on upper and lowe limb muscle strenght and muscle power in athletes: a meta anaylisis. PLoS One, 2019.
  • Janssen H., Samson MM., Verhaar HJJ., Vitamin D deficiency, muscle function, and falls in elderly people. The American Journal of Clinical Nutrition, 2002.

このテキストは情報提供のみを目的としており、専門家との相談を代替するものではありません。疑問がある場合は、専門家に相談してください。