ハイパフォーマンス女性アスリート向けの食事法

ハイパフォーマンス女性アスリートにとって、正しい栄養補給と水分補給が欠かせません。トレーニングの前後に正しい栄養と水分補給を行うためには、トレーニングスケジュールに正しい食事法を組み込むことが大切です。
ハイパフォーマンス女性アスリート向けの食事法
Sofía Quintana Alonso

によってレビューと承認されています。 理学療法士 Sofía Quintana Alonso.

によって書かれた Ivan Aranaga Amengual

最後の更新: 06 12月, 2022

「ハイパフォーマンス」という言葉が多く使われるようになりましたが、これが運動選手に使われる時には、高い競技力を持つ人または持つことを求められている人を指します。

身体的な力を向上させ、運動や競技の質を高めながら健康を維持するためには、自分に合った食事が欠かせません。

本記事では、ハイパフォーマンス女性アスリートにとって最善の食事法についてご紹介します。

スペイン医学センターによるガイドラインでは、「スポーツにおける食物、栄養、および水分補給」の項目において、このガイドラインに従わない場合は、どれだけ正しい運動やトレーニングを行なっても、その効果は低いと指摘されています。

またこのガイドラインにおいて、ハイパフォーマンスアスリートは、競技前、競技中、競技終了後にバランスの取れた正しい食事をとる必要があると明記されています。

つまり、スポーツにおけるパフォーマンス力を向上させるためには、正しい食事法が不可欠です。

体がエネルギーを必要とする

ウエイトリフティング

最高のパフォーマンスを行うためには、運動で消費するカロリーを正しい食品で補給することが大切です。

カロリーの摂取量と消費量のバランスがとれた食事法は、体が最高の機能を発揮するためだけでなく、適正体重を維持するのにも役立ちます。

運動をするのに必要な栄養素と、運動で失われるために補給する必要がある栄養素には、タンパク質やミネラルをはじめとする体内に栄養とエネルギーを補給する食品から摂取してください。

アスリートの年齢、性別、体組成、トレーニング時間、運動の強度と種類、そして運動をする際の気温なども考慮に入れて食事計画を立てることが大切です。

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ハイパフォーマンス女性アスリート向けの食事

ルイジアナ州バトン・ルージュにある、ペニントン・バイオメディカル・リサーチセンターでは、7人のハイパフォーマンス女性アスリートを研究対象にした、脂肪分の少ない食事が参加者の体の回復にどのように影響するかを調べる研究を行いました。

  • 35%のエネルギーを脂肪から摂取する適度な量の食事
  • 炭水化物を多く含み、脂肪から摂取するエネルギーは10%のみの食事

この二つの食事を比較した場合、適度な食事は、運動の22時間後には筋肉内脂肪(IMTG)が正常に戻りました。

一方、炭水化物を多く含む食事を摂取した女性アスリートの筋肉内脂肪(IMTG)は、運動の70時間後でも再び安定しませんでした。

この研究からわかることは、ハイパフォーマンス女性アスリートは、脂肪が多く含まれる食事を摂取するべきだということです。

ボディーマス指数を増やすことへの恐怖

体重を増やすこと

脂肪を多く含む食事を摂取するべきだとわかっていても、カロリーを消費しすぎることで、体脂肪やボディーマス指数が上昇するのを恐れて、脂肪の多い食事を実践しない人が多くいます。

しかし、アスリートのトレーニング時間とその強度に応じて、カロリーは消費されますし、2時間以上運動するならば、筋肉内脂肪は最大70%まで消費されることがわかっています。

スイスのベルン大学臨床研究部による研究では、アスリートが消費する総カロリーの35〜40%が脂肪、特にが無脂肪組織(FFT)の増加を促進するか一価不飽和脂肪酸および多価不飽和脂肪酸から摂取されるべきであることを示唆しています。

アスリートと呼ばれる運動選手は、脂肪摂取量が15パーセントを下回ることがあってはいけないことにご注意ください。

ハイパフォーマンス女性アスリートが食べるべきもの

健康的な食事を頻繁に食べ、適切な水分補給を欠かさないことが大切です。

ハイパフォーマンス女性アスリート向けの食事には以下の栄養素を含んでください。

炭水化物

アスリートは運動中、筋肉への栄養補給が必要となりますが、炭水化物はその主な「燃料」です。

炭水化物を多く含む食事を摂取することで、エネルギーの補給を体内に行い、筋肉への「燃料」を与えます。

炭水化物の摂取量は、1日のエネルギーのそう摂取量の60〜65%に相当します。

全粒穀類、玄米、パスタ、トウモロコシ、パン、オート麦など「複雑」炭水化物からの摂取をお勧めします。

豆類に関しては、レンズ豆、大豆、ひよこ豆が良いでしょう。

脂質

ここまででご紹介してきたように、脂質はアスリートに必要なエネルギー源です。

アスリートが摂取するカロリーの20~30%は脂質であるべきあり、必要に応じて、他の食品のカロリーを低くすることも可能です。

脂溶性ビタミン(A、D、E、K)と必須脂肪酸が不足しないように注意してください。

タンパク質

タンパク質

アスリートは、12~15%のタンパク質を消費するべきで、卵、肉、魚、乳製品などから摂取することができます。

 

微量栄養素

ハイパフォーマンス女性アスリートの食事法は、バラエティーに富んだ食品をバランスよく使用することが大切ですが、その中でも植物性食品を豊富に摂取することが大切です。

植物性食品に含まれている「微量栄養素」は、私たちの体が作り出さないものですが、私たちの体に必要不可欠な多くのビタミンとミネラルを指します。

女性アスリートはまた、体が必要とする栄養素を最も効率よく体内に供給するためには、適量の食品を一日4〜5回食べることが大切です。

トレーニングスケジュールを考慮の上、十分に消化する時間をとりましょう。

エネルギー摂取量は次のように分配してください。

  • 朝食:15〜25%
  • 昼食:25〜35%
  • 午後の軽食:10〜15%
  • 夕食:25〜35%

何か疑問点や質問がある場合は、専門家や専門医のアドバイスを受けてください。

各個人に合うアドバイスや食事計画を提案してくれることでしょう。


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このテキストは情報提供のみを目的としており、専門家との相談を代替するものではありません。疑問がある場合は、専門家に相談してください。