あなたの知らない皮膚がんの真実7選
皮膚がんと診断されるのは、主に50代以上の方ですが、日焼け止めを塗らずに直射日光にさらされる機会が多い場合は、若い年齢でも皮膚がんを発症することがあります。
国立がん研究センターがん情報サービスは「皮膚がん(皮膚悪性腫瘍)は、皮膚を構成する細胞から発生するがんのことで、発生した場所やがん細胞の種類によって区分されます。悪性黒色腫は皮膚がんの1つで、単に黒色腫またはメラノーマと呼ばれることもあります。」と説明しています。
皮膚がんにはメラノーマ性皮膚がんと非メラノーマ性皮膚がんの2種類があり、最もよく見られるのは非メラノーマ性皮膚がんです。
また、皮膚がんを発症する2つの主な要因は、紫外線の中の中波長紫外線と呼ばれる(UV-B)と、表皮細胞で起こる遺伝子の突然変異です。
発症率が上昇している皮膚がんですが、その死亡率が上昇してないのは、早期に皮膚がんと診断されることが増えて、早期治療が可能になったからです。
皮膚がんを予防・早期発見するためには、その症状について学び、皮膚がんへの理解を深めることが大切です。
今回は知られざる皮膚がんの真実と、どのように発症するのかについてご紹介します。
1.日焼けは皮膚がんのリスクを高める
「太陽に長くさらされても日焼けがひどくなるだけで、数日すればその症状も和らぐから大丈夫」と考える人は多いのではないでしょうか?
しかし、紫外線を浴びることで基底細胞遺伝子が傷つき、癌のリスクを高めます。
前述のがん情報サービスセンターサイトによると「紫外線の強い地域に住む白色人種の発生率がさらに高いという報告もあり、紫外線が関係している可能性があります。」と記載した上で、「日本人では悪性黒色腫の大半が紫外線の影響を直接受けない部位(肢端部)に発生し、紫外線の関与は少ないと考えられます。しかしながら、過度な日焼けは避けたほうが無難であると思われます。」と説明しています。
2.日焼け止めを塗るだけでは十分な予防にはならない
日焼け止めを塗ることで、紫外線からの影響を最低限に抑えることはできますが、皮膚がんを発症しないという保証にはなりません。なぜなら、紫外線は皮膚がんを発症する要因の一つでしかないからです。
紫外線、有害物質、タバコ、乱れた食生活などの様々な要因が組合わさることで、皮膚がんを発症するリスクが高まります。
3.どのタイプのホクロも悪性腫瘍になる可能性がある
悪性腫瘍が突然皮膚に現れる皮膚がんの症状もありますが、ほとんどの場合は、すでにあるホクロが、がん細胞に浸食されて突発的に悪性化するといわれています。
症状がわかりやすく早期発見が可能な皮膚がんの中で、メラノーマと呼ばれる悪性黒色腫は、進行が早い傾向があります。
こちらもお見逃しなく:皮膚がんを少しでも予防するために
4.サイズの大きいホクロは皮膚がんになるリスクが高い
サイズの大きいホクロは、悪性黒色腫になるリスクが高いといわれています。
このタイプのホクロは生まれたときからある「先天的メラニン母斑」と呼ばれるホクロです。
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5.日焼けマシンは非常に危険
「日焼けマシンを継続的に使うと皮膚がんになる危険が高まる」という事実はあまり知られていません。
直射日光よりも安全だと思われがちですが、実は日焼けマシンはかなりの量の紫外線を放射しています。
6.感染症が皮膚がんの原因になることがある
深刻な火傷や感染症による慢性的な怪我や浮腫が皮膚がんを引き起こすことがあります。
体内を保護する皮膚が深刻な状態になると、悪性細胞が増殖するリスクが高まるからです。
7.皮膚がんをセルフチェックする「ABCDEの法則」
突然現れるホクロやシミなどの病変や、以前からあるホクロが突然悪性化するのは「皮膚がんを発症した」というわかりやすい兆候です。また、最も致命的な悪性腫瘍であるメラノーマを発症することもあります。
それでは、これらの兆候をセルフチェックするための「ABCDEの法則」をご紹介します
- A(Asymmetry):左右非対称。ホクロの片側がもう一方と対称ではない。
- B(Border irregularity):境界不明瞭。ホクロの縁が不鮮明で、デコボコや切れ込みなど通常と異なる。
- C(Color):色。ホクロに茶や黒などの陰があり、色が一定ではなく異なる。また、白、青、または赤みのある色に変化することがある。
- D(Diameter):直径。黒色腫の幅が6ミリ以上になる。ただし小さいこともある。
- E (Evolving):進行。ホクロや皮膚病変の形、大きさ、そして色が経時的に変化する。
皮膚がんに予防に最も効果的な方法は、一年に一度、皮膚科医の検診を受けることです。また、普段とは違う兆候が現れたらすぐに医師の診断の元で適切なテストを受けてください。
引用サイト:国立がん研究センターがん情報サービス