夢に関する7つの真実
夢の世界は、一般の人だけではなく科学者にとっても、常に興味の対象です。
夢とは、脳がアイデアや記憶を無意識に整理する重大な活動であると言われています。
夢には私たちが知りたいであろう、興味深い真実が色々と秘められています。
1.どうして夢を全部覚えていないのか
朝起きて、何か良い夢または悪い夢を見たような気がするけれど、どんな夢だったか思い出せないという経験はありませんか?
これは非常に一般的なことです。
夢は、脳が内容を記憶するだけの時間を与えず、感情だけを残しながら、次から次へと起こります。
そのため、不安感または嬉しい気持ちと言った、感覚だけが残るのです。
興味深いことに、夜何度も目を覚ます人ほど、夢を良く覚えています。
この答えは簡単で、夢を見た後すぐに目を覚ませば、脳は直前の夢を良く覚えているけれど、眠り続ければ、夢の記憶が定着しないままになります。
こちらもご参考に:睡眠の質を高める9つの食べ物
2.夢の中の人間関係は、現実世界の人間関係の反映
私たちの人格は夢の中でも同じで、感情の強さも現実世界のものをそのまま反映しています。
夢の中で誰かに対して怒れば、その怒りは本物の感情として強く感じられます。
もし誰かに会えて嬉しいと夢の中で感じれば、それは正直な感情ですし、悪夢を見た時の恐怖も本物です。
つまり、夢の中の感情は本物です。
3.匂いが夢に影響する
寝室が湿気くさい、ゴミやその他が原因で悪臭がする場合、脳はそのニオイを「悪いもの」と関連づけ、悪夢や怖い夢を見やすくなる傾向があります。
ラベンダーやバラなどのアロマオイルを活用して、寝室を心地よい空間にすると、より深く質の高い睡眠が得られるだけでなく、夢も心地よくリラックスしたものになる傾向があります。
こちらもご覧ください:健康的で居心地良い寝室のアイディア5選
4.悪い夢には必ず原因がある
誰かに追われる、落ちる、誰かが自分に危害を加えようとする、事故にあうといった夢は、 心配、ストレス、不安感に直接的に結びついていると言われています 。
何か心配事があり、普段よりストレスを感じているときには、悪夢を頻繁に見る傾向があります。
また、夢にすでに他界した人が登場する時は、何か心配事があって、信頼していたその人にアドバイスをしてもらいたいという希望の表れだと言われています。
追われている夢を見るときは、精神的に追いつめられている時が多いと考えられています。
悪い夢を見たときには、その原因が何か考えて、あまり頻繁に続くようであれば、心理カウンセリングなどを受けるのも良い方法です。
5.生き物はみんな夢を見る
犬、猫、ネズミ、人、イルカもみな、生き物は夢を見ます。
しかし、特に興味深いのがイルカのケースです。
イルカの脳は半分だけが眠り、残りの半分は起きたままなのです。なぜかというと、クジラ類に属する動物は、寝ていても泳ぎ続けて浮いている必要があるからです。
もし脳がすべて無意識になってしまうと、海に沈んで呼吸ができずに死んでしまうからです。
6.自分が死んでしまう夢を見たら?
自分が死ぬ夢を見るのは、何か悪いサインだ、そして何か不吉なことが起こる前兆だと考える人はたくさんいますが、これは根拠のない考え方です。
ルービン・ネイマン(Rubin Neiman)をはじめとする専門家たちは、このような夢を見たときには、何が原因かを考え、自分が見た夢を分析すると良いと言います。
脳は夢の映像の中に必ず何かメッセージを秘めていて、自分が死ぬという状況は、何か決定的なことを表している可能性があります。
何かに区切りをつける必要性かもしれませんし、仕事や恋人との関係かもしれませんが、何かに別れや区切りをつけようとしている心理状況が現れているため、本人だけはその根本的な理由が理解できるでしょう。
7.腸と脳は夜働く
ご存知の通り、腸は食べ物を消化し、栄養分を吸収します。
脳もこれと似たことを夜間に行います。
つまり、その日経験や学習したことを消化し、他の記憶と合わせて整理した後、重要なことをそうでないことを分類しフィルターにかけ、必要のないものは破棄します。
このように、睡眠とは、私たちが決して疎かにしてはいけない生態的に必要な行動です。
食事は寝る2時間前までに済ませ、パソコンや携帯をはじめとする電子機器は脳を刺激するため、寝る1時間前に使用を終えましょう。
リラックス効果のあるお風呂に入った後、ハーブティーなどを飲んで一日を終わらせることで、質の高い睡眠が得られます。
質の高い睡眠は、良い夢を見るためだけではなく、私たちの体の健康を維持・促進するための基本です。
引用された全ての情報源は、品質、信頼性、時代性、および妥当性を確保するために、私たちのチームによって綿密に審査されました。この記事の参考文献は、学術的または科学的に正確で信頼性があると考えられています。
- Freud, S. (1979). 4 La interpretación de los sueños. Sigmund Freud Obras Completas. https://doi.org/10.1080/10643389.2011.574115.
- Tirapu-Ustárroz, J. (2012). Neuropsicología de los sueños. Revista de Neurologia.
-
Schredl, M., & Doll, E. (1998). Emotions in diary dreams. Consciousness and cognition, 7(4), 634-646.
-
Nielsen, T. (2017). The stress acceleration hypothesis of nightmares. Frontiers in Neurology, 8, 201.
-
Manger, P. R., & Siegel, J. M. (2020). Do all mammals dream?. Journal of Comparative Neurology.
-
Tamaki, M., Bang, J. W., Watanabe, T., & Sasaki, Y. (2016). Night watch in one brain hemisphere during sleep associated with the first-night effect in humans. Current biology, 26(9), 1190-1194.
-
Eichenlaub, J. B., Nicolas, A., Daltrozzo, J., Redouté, J., Costes, N., & Ruby, P. (2014). Resting brain activity varies with dream recall frequency between subjects. Neuropsychopharmacology, 39(7), 1594-1602.
-
Schredl, M., Atanasova, D., Hörmann, K., Maurer, J. T., Hummel, T., & Stuck, B. A. (2009). Information processing during sleep: the effect of olfactory stimuli on dream content and dream emotions. Journal of sleep research, 18(3), 285-290.
-
Naiman, R., & Gustafson, C. (2015). Rubin Naiman, PhD: Sleep and the spectrum of consciousness–learning to love sleep and dreams. Advances in mind-body medicine, 29(1), 34.