睡眠パターンの変化でわかる神経変性疾患の兆候

6月 29, 2017
睡眠パターンの変化が神経変性疾患の初期症状である可能性がいくつかの研究から明らかになっています。

睡眠時、特に急速眼球運動を伴う睡眠であるレム睡眠時の睡眠パターンの変化が、神経変性疾患を発症している兆候である可能性がいくつかの研究から明らかになっています。

本記事では、睡眠パターンが私たちの健康に伝えるメッセージをご紹介します。

睡眠パターンの変化とは?

 

睡眠障害やそれに関連した病気は、パーキンソン病、認知症、またアルツハイマー病などの神経変性疾患などに共通して早期から出現する症状で、精神状態、感情、そして身体機能にも悪影響を与え、レム睡眠時の異常行動などの症状も報告されています。

主な睡眠障害:

  • 睡眠時無呼吸症候群(睡眠時に呼吸停止または低呼吸になる疾患)
  • おねしょ(特に子供)
  • 不眠症(睡眠不足や眠れないなどの症状)
  • むずむず脚症候群(夜間にむずむずとした不快感や痛みなどの不快な異常感覚・身体症状が下肢などに出現する疾患)
  • 睡眠麻痺(日本では金縛りなどとも呼ばれ、レム睡眠時に目以外は動かないのに脳が覚醒している状態)
  • 夜驚症(睡眠中に突然起きる恐怖症状を示す)
  • 夢遊病(脳は寝っているのに歩くなどの活動を行う状態)
  • ナルコレプシー (時間、場所、状況を選ばず起こる強い眠気の発作を伴う脳疾患)

一般的ではないけれど発症することがある睡眠障害:

  • 特発性過眠症(日中に強烈な眠気を感じて、4時間程度の睡眠を必要とする睡眠障害)
  • 反復性過眠症(睡眠時間が過剰に増える傾眠期と、睡眠が正常である期間を不規則に繰り返す疾患)
  • 特発性不眠症(睡眠時の覚醒システムを統括する脳の仕組みがうまく機能しないために起こる生まれつきの不眠症)

 

レム睡眠と変性疾患

バルセロナのホスピタル・クリニックにある神経学センターが発表した研究によると、レム睡眠の行動が、パーキンソン病や認知症などの特定の病気を発症する可能性を示すことが明らかになりました。

誰かに攻撃されている、または不当な扱いを受けているような夢に苦しんでいる人、そしてレム睡眠時に足を蹴ったり泣く人は、脳内のドーパミンが欠乏しているため、将来的に神経変性疾患を発症する可能性があります。

睡眠障害を発症している患者は睡眠障害専門の外来やクリニックで検査を受け、現時点で発症している可能性のある疾患を見つけて分析することが必要です。そして、将来的にどのような影響を及ぼすのかを見つけることも大切です。

医師はレム睡眠時の行動を比較し、何か病気を発症している可能性がないかを診断し、過眠症の一つであるナルコレプシー、脳卒中、眠気などの早期発見や予防に効果を発揮します。

また睡眠時無呼吸症候群やいびきなどの呼吸器疾患の発見に役立つこともあります。

睡眠パターンと神経性疾患

睡眠に関連した呼吸器疾患の患者のサポートのために、スペインにある病院は薬を提供し、てんかんと睡眠障害の関連性を研究しています。

神経学者であるマリア・グヂン氏は、癲癇挿間症と睡眠時に起こる問題の違いを明確に区別することは困難だと語ります。

グヂン氏の同僚であるメルセデス・ムノス氏はパーキンソン病(2番目に患者の多い神経性疾患)、不安障害、そしてうつ病を発症している患者が不眠症になることの方が多いと語ります。

  • パーキンソン病患者の80%が過眠症を発症します
  • レム睡眠時に起こる睡眠障害は40%の人が発症します
  • むずむず脚症候群は20%の人が発症します

つまり睡眠パターンの変化は神経変性疾患の患者に多く見られる症状で、生活の質に深刻な影響を与えることが明らかです。

睡眠習慣を理解する

睡眠パターンの変化は神経変性疾患の初期症状で、治療という観点からも非常に大切です。エステファニア・セグラ医師は、主な睡眠障害に、統合失調症、うつ病、不安障害、そして躁鬱病などの精神疾患の症状が現れるかを研究しました。

これらの精神障害は睡眠障害をはじめとする睡眠の問題と深い関連があることや、全般性不安障害や心的外傷後ストレス障害にも当てはまることがわかりました。

平均余命の伸長は、認知症やアルツハイマー病などの数の上昇と深く関連していると発表した研究もあります。

加齢、アルツハイマー病、そして睡眠障害は、深く関連しており、そこに遺伝的要因と外的要因が加わることで、患者の生活の質に深刻な影響を与えます。多くの患者は、精神疾患を発症していない人と比べると、睡眠パターンの変化が深刻で、睡眠障害による入院を余儀なくされています。

アルツハイマーを発症している患者の睡眠障害のパターンのいくつかをご紹介します:

  • 徘徊や動きの増加
  • ノンレム睡眠時間の減少
  • 日中の眠気

脳内の睡眠を誘発する神経細胞へのダメージが、これらの睡眠障害の主な原因とされており、視床下部や体内時計が睡眠・覚醒を司りますが、これらがダメージを受けた場合に、睡眠障害が起こります。

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