双極性障害の人の心とは?
双極性障害を大変軽く見ている人がいます。双極性障害は実は大変現実的で複雑な疾患であるということに多くの人が気づいていません。ですが、患者にとっても周りの人にとっても幸せな生活を送れるようにするためには、双極性障害を認知し、適切に治療することが大切です。
自分の愛する人が双極性障害であったり、あるいは自分自身がそうであると認識するために欠かせない事は、双極性障害の症状を明確に理解することです。一度、診断がつけば、コントロールできる病気です。
まずは、双極性障害は、他の病気と同様、選んでそういう生き方をしているわけではないということを理解することが大切です。また、双極性障害は多重人格障害ではありません。両者は全く異なる疾患です。
双極性障害の患者にとって自分自身を認識することは難しくありませんが、気分の波が極端なために行動が両極端に揺れ動き、説明が難しいのです。
双極性障害の診断
この病気を診断するのは容易ではありません。特に、患者自身が診断などの支援に抵抗することが多いためです。また、患者の不安定な行動が診断を更に難しくしています。その結果、精神病やうつ病とよく混同されてしまうのです。
双極性障害だと診断するには、長期にわたって専門医が問診をする必要があります。完治できる治療法は今のところありませんが、患者の日々の活動を工夫することで治療することが可能です。一般的に推奨されている活動には以下があります。
- 定期的な運動
- 精神面・心理面での支援
- ヨガなどのリラックスできる活動
何よりも、患者の事を理解しケアしてくれる人のサポートが必要です。患者の環境が治療において欠かせない重要な役目を担っています。
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双極性障害の患者が取る行動
1.極端な気分の波
双極性障害は気分に極端な変化があります。双極性障害を患っている人はコントロール不能なまでに高揚を感じている状態から一瞬でひどい混乱状態へと揺れ動いたりします。こうした変化は、精神的に安定している人にとっては取るにたらないようなとても単純なことで引き起こされたりします。
また、双極性障害を患っている人は、安定した状態や抑うつ状態、躁状態といったある特定の時期を長く過ごすこともあります。しかし、こうした気分の波は必ずしも特定の状況への反応として現れたり、予想がつく形で現れたりするものではありません。
しばらくの間、爽快に感じる時だってあります。そうした時には、エネルギーに満ち溢れるばかりに、寝る必要がないと感じます。事実、何日間も寝ずに活動し続け、同時に集中力を欠きやすく、イライラしたりします。こうした時期は躁病相と呼ばれ、性欲が増進したり、エネルギーがありあまったり、攻撃的になったりなど過剰な行動が見られます。
2.悲しみ
双極性障害を患っている人は、ひどい抑うつ状態になります。こうした状態が不安や悲しみ、悲観、そして強い不満を招きます。また、躁病相期には好んでしていたことも含めて、全てに対して興味を完全に失います。
この疾患を患った人にとって、双極性障害はその深い抑うつ気分の理由を理解できないため、とてももどかしいものとなります。そのため、自殺願望につながりかねません。
3.精神病的性質
こうした変化を引き起こす原因として、双極性障害と共によく併発するのがサイコシス、精神病です。ある状況や他人の仕草、言動などに対する知覚が変わってしまう病気です。
- 精神病を患っている人は、自分の身の周りで起きている物事を誤った形で捉えることがあります。
- 精神病がひどいと、幻覚が見えることもあります。
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4.軽躁
双極性障害の人は、軽躁の徴候を見せることがあります。軽躁は、気分が上がった状態が継続して見られる状態です。また、いつもと違った形で苛立ったり怒ったりすることもあります。こうした状態が少なくとも4,5日続きます。また、軽躁状態は自尊心が強くなり、誇大妄想などを招くこともあります。また、いつもよりも多弁になったりもします。
双極性障害の人はとても激しく、極端な気分の揺れを行き来しているのだということを心に留めることが大切です。
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