身体化とコロナウイルス:感染していないのに症状があると信じること

身体表現性障害またはソマタイゼーション障害を発症している人は、実際に病気に感染することなく、咳や呼吸困難を発症する可能性があります。今日は、ソマタイゼーションとコロナウイルスについて詳しく見ていきます。
身体化とコロナウイルス:感染していないのに症状があると信じること

最後の更新: 23 5月, 2020

ソマタイゼーションと呼ばれる身体化は、実に興味深い心理的な現象です。これは、実際に病気を患うことなく身体症状を顕在化させる問題です。この問題が発症するのは、一般的には特定の病理への恐怖と不安が原因です。このことを念頭に置いて、今回は身体化とコロナウイルスについて考えていきましょう。

現在、多くの国が激動の時代を迎えており、ほとんどの国が緊急事態宣言をしています。新型コロナウイルスのパンデミックにより感染者が増え、今でも感染が世界中に広がり続けています。

コロナウイルスは、実際にはウイルスグループの一つです。現在パンデミックが起きている新型コロナウイルスは、2019年に中国の武漢市で最初に発生が認められました。科学者たちは、新しい株で構成されているこのウイルスの特性のすべてを理解するため、精力的に研究を続けています。

新型コロナウイルスへの感染の症例が多いのは事実ですが、単なる身体化を経験している人も多くいます。今回の記事では、この意味について説明します。

身体化とはどういう意味ですか?

身体化は、心理的問題が、無意識に身体的症状へと変換されて現れる障害です。言い換えれば、ある特定の病気の身体的症状を経験しながら、実際は、現れている症状の説明となる病理に苦しむことはありません。

かつては、心と体は2つの異なる存在であると考えられていました。しかし現在は、心と体の間には、密接な関係が存在すること、そしてお互いに大きな影響を与える可能性があることがわかっています。

ほとんどの場合、大きな心配や不安を感じているときに身体化を発症します。これは、実際にはその病気を発症していないのに、恐怖心によって症状が現れます。

この問題は心気症と似ているため、この二つを混同することが多くあります。心気症と身体化の違いは、心気症は何かから病気を発症するのではないかと恐れることで、外的要因が存在することなく症状が現れることがあります。

身体化に関しては、恐怖心の原因となる特定の状況があるのが一般的です。たとえば、現在起きているCOVID-19のグローバルパンデミックです。絶え間なく溢れる攻撃のような情報と緊急事態宣言が行われている状況は、新型コロナウイルスの身体化の引き金となるでしょう。

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身体化の主な特徴

専門家によると、身体化が起こっているかどうかを判断するためには、さまざまな側面に焦点を当てることが大切です。まず、実際の病気の存在を排除する必要があります。そして、患者の全般的な健康状態などを考慮する必要があります。

病気が身体化する人は、緊張したり不安になるのが一般的です。ほとんどの人は、既定の病気について多くのことを考えたり、病気になることを恐れます。通常は、病気という主題に関する多くの情報を集めています。

身体表現性障害を発症する人々は、既定の病気の複数の症状を発症します。実際は、これらの症状や心配する気持ちそのものが、身体化に苦しむ人の生活を妨げています。さらに論理的には、この状態が不安の度合いをさらに高めます。

身体化とコロナウイルス:どのように発生しますか?

新型コロナウイルスは、非特異的で他の病気と混同しやすい一連の症状を引き起こします。 COVID-19感染症を発症している人のほとんどは、高熱、呼吸困難、咳を発症します。

専門家はまた、感染者が味覚や嗅覚を失う多くの症例を報告しています。同時に、これはウイルス感染症であるため、全体的な疲労と筋肉痛が発生するのが一般的です。

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身体化とコロナウイルスにおいて、実際に新型コロナウイルスに感染していない人が、症状を発症し始めているという状況が起こり始めています。咳、頭痛などが起こり、体温が実際に上昇しているように感じるかもしれません。

ただし、実際に体温を測定すると、正常値を超えることはおそらくないでしょう。体温のような客観的な測定が不可能なその他の症状に関しては、それらの症状が、感染によるものではないと証明するのは困難です。

身体表現性障害は、危機的な状況において非常に頻繁に起こることを覚えておく必要があります。もちろん、何らかの症状を発症している場合は、医師に連絡することが大切ですが、それと同時に、自分が感じている症状は、単に不安が原因で発症している可能性があることも覚えておきましょう。


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