新型コロナウイルスはものの表面でどのくらい生存しますか?
科学者たちは、COVID-19としても知られている新型コロナウイルスであるSARS-CoV-2を完全に理解するために懸命に研究に取り組んでいます。
新型コロナウイルスの多くの側面はまだ不確かであり、その中でも、新型コロナウイルスがものの表面上でどのくらい長く生存するかに関する正確な研究はありません。ウイルスがどのくらい生存できるかという問題は、新型コロナウイルスの蔓延に直接関係しているため、とても深刻な問題です。
現段階で明らかになっているのは、新型コロナウイルスが付着しているものの表面に触れるだけで自動的に感染するわけではない、ということです。ただし、もちろん触れれば新型コロナウイルスに感染するリスクが高まります。
つまり、ウイルスが付着した表面に触れると、触れた人の手にウイルスが付着する可能性があります。
ウイルスが付着した手で顔に触れ、ウイルスが特に目、鼻、口に接触すると、ウイルスが体内に入ります。表面上を消毒して頻繁に手を洗う必要があるのはこのためです。
新型コロナウイルスはどのくらいの期間ものの表面で生存しますか?
それでは、新型コロナウイルスはどのくらい表面上で生き残るのでしょうか?
残念ながら、この件に関して完全に検証されたデータはまだありません。世界保健機関(WHO)は、物や表面上で「SARS-CoV-2がどのくらいの期間存続するかは不明である」と述べています。
しかし、専門家は、他のウイルスの動きに基づいて、新型コロナウイルスはさまざまな表面に比較的長期間とどまることができると考えています。これは、温度や湿度などの環境条件によって異なります。
多くのウイルスは、表面の種類に応じて、数時間から数日間にそこで生存するため、新型コロナウイルスも例外ではないようです。そのため、感染を避けるための合理的な予防策を講じる必要があります。
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科学的研究
Journal of Hospital Infectionで発表された研究では、SARSやMERSなどの他のコロナウイルスに関するデータや情報が分析されました。これに基づいて、新型コロナウイルスが表面のタイプと環境条件に応じて、数時間から数日間にそこに残る可能性があると指摘しました。
同じ研究によると、金属、ガラス、プラスチックなどの表面では、ウイルスは4〜5日間残存する可能性がありますし、ウイルスが好む良好な温度と湿度という条件下では、最大9日間生存する可能性があると考えられています。
ニューイングランドジャーナルオブメディシンで発表され、米国連邦研究所の科学者が実施した別の研究によると、表面上での新型コロナウイルスの持続時間は、銅での4時間以上、プラスチックおよびステンレスで3日と様々ですが、段ボールでは、最長で1日生存したと示されています。
空中での生存時間
空気中でのウイルスの存続期間は、ヒトとヒトの間での感染を防ぐ方法をさらに理解するために大切な問題です。
現時点ではまだ論文草稿の段階であり、研究者が今後修正や調整を行う可能性があるとしている研究の一つが、この問題を扱っています。
草稿のデータによると、新型コロナウイルスがエアロゾル化されてから最大3時間、空気中に留まる可能性があることを示唆しています。医学の分野では、ウイルス、またはウイルスを含む液体の小さな液滴が空気中に浮遊しているとき、感染性生物はエアロゾルの形であると言われています。
ただし、この研究はまだ情報を処理している段階であることに留意してください。
前述したニューイングランドジャーナルオブメディシンの研究でも、この問題についての言及があり、新型コロナウイルスがエアロゾル化された3時間後に、空気中でこのウイルスが検出されたことを確認しています。
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表面に付着した新型コロナウイルスに関する良い情報
新型コロナウイルスが表面上で長時間生き残るという情報に対する良いニュースは、とてもシンプルな清掃方法で、このウイルスを簡単に除去できることです。
一般的な表面は、アルコールまたはアルコールを含む消毒剤で頻繁に清掃することをお勧めします。半リットルの水に大さじ2杯の漂白剤または塩素を希釈したものも有用です。
公共の場や職場では、2〜3時間ごとに消毒を実践することをお勧めします。
外出する際には、手すり、エレベーターのボタン、ドアノブなど、公共の場所で多くの人が頻繁に触れる表面や物体に触れないようにすることも重要です。この場合は、ティッシュを使って触れば、簡単に手を守ることができます。
最も重要な推奨事項は、頻繁に手を洗うことです。また、手で顔に触れないようにしてください。
くしゃみや咳をする場合は、ハンカチや肘の内側で口や鼻を覆うことが大切です。
家では、毎日掃除をするのが最善の方法です。多くの家族が頻繁に出入りする場合は、ドアノブやスイッチ、そして様々な表面を消毒するようにしてください。
買い物で購入するものはペーパータオルなどを使って触れ、後から消毒してください。全てのことに細心の注意を払い、私たちができる最善の予防策を講じることが大切です。
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