良性発作性頭位めまい症とは
良性発作性頭位めまい症とは内耳のトラブルです。突然発症し短時間めまいが続きます。このめまいは、位置の変更から起こり、眼球振とうを伴うことが多いでしょう。一般的に、めまいの引き金となる姿勢になったときに回転性めまいがします。
良性発作性頭位めまい症は、最もよくあるめまいの一つです。頭の内側、外側すべてがぐるぐると回っているような気になるでしょう。めまいがすると最初に診察を受け、良性発作性頭位めまい症だと診断されることはよくあることです。めまいを訴える患者の25%が実際にこのめまい症だと言われています。特に40〜50代の成人に多く、患者の最大50%ははっきりとした原因がわかっていません。
とても不快な健康問題ですが、深刻性はほとんどありません。ただ、気をつけたいのは、めまいによって転倒してしまう危険があることでしょう。
良性発作性頭位めまい症の症状
良性発作性頭位めまい症は、束の間ぐるぐると目が回ります。このめまいの程度は、とても軽度なものから重度のものまで様々でしょう。頭の位置を替えることによってめまいが起こることも多いようです。頭を上または下に傾けた時、寝転んだ時、寝返りを打った時などです。めまいがすると、部屋がぐるぐると回転したり、動いているように感じるでしょう。この感覚がめまいと呼ばれているのです。
良性発作性頭位めまい症の症状は以下のようなものです。
回転性めまいが原因で目の前がぐるぐると回るときは、バランスを失い転倒することもあるということを覚えておきましょう。そのため、めまいを感じたら、すぐに座ると良いでしょう。
65歳以上の人は、この症状に気がつきにくく、位置を変えた時に不安定になるからと思いがちです。診断するには、 症状誘発検査をすることが必須です。
こちらも合わせてどうぞ:カリウムが不足している時の4つの兆候
良性発作性頭位めまい症の原因は?
内耳には、私たちがバランスを保つことができるよう小さなカルシウム分子が含まれています。頭を動かすと、これらの分子が神経細胞を刺激します。結果、神経細胞は、頭がどちらの方向へ動いているかを脳に教えるのです。カルシウム分子が外耳道を通して異常に分散されると、神経細胞は、実際に動いている頭の動き以上のことを脳に伝えてしまうのです。脳に伝えられたこの”誤ったサイン”が、回転性めまいなのです。
さらに、この病気は、加齢や頭部への強打などとも関連することがあります。
こちらも合わせてどうぞ:気が付きにくい女性の 心臓発作 の症状
治療法
良性発作性頭位めまい症は、数週間、または数ヶ月で自然に消えることがあります。ですが、症状を早くなんとかしたい、という方は、浮遊耳石置換法を行うこともできます。
浮遊耳石置換法とは
浮遊耳石置換法の目的は、浮遊耳石を前庭迷路へ動かすことです。前庭迷路では、耳石がトラブルを引き起こすことがなく、吸収されやすいでしょう。
この方法を行うためには、何か症状が起きた後や異常な目の動きが消えた後、30秒間それぞれのポジションを保つ必要があります。浮遊耳石置換法は、普通1〜2回の治療を行った後に効果的でしょう。
外科手術という選択
まれに、浮遊耳石置換法が効果的でない場合があります。その場合は、手術が勧められるかもしれません。
手術では、めまいを引き起こす内耳の部分をブロックするために骨プラグが使われます。骨プラグは耳の三半規管が耳石の移動や頭の動きに反応するのを防ぎます。
三半規管閉塞の成功率はおよそ90%です。ですが、たとえ治療が成功していても、いつか再び良性発作性頭位めまい症が発症するかもしれません。この状態を完全に治療することはできませんが、理学療法などの専門家の協力を得て、コントロールすることはできるでしょう。
引用された全ての情報源は、品質、信頼性、時代性、および妥当性を確保するために、私たちのチームによって綿密に審査されました。この記事の参考文献は、学術的または科学的に正確で信頼性があると考えられています。
-
Macarena.K, Lara -Fernandez. R, & Bahamonde. H. (2014). Vértigo postural paroxístico benigno subjetivo Subjective benign paroxysmal positional vertigo. Rev. Otorrinolaringol. Cir. Cabeza Cuello. https://doi.org/10.4271/2004-01-1601
-
Murillo-González, F., & Maía Víquez Pineda, Z. (2002). Vertigo: una visión otorrinolaringológica para la medicina general. Acta Médica Costarricense.
-
Rey-Martínez, J. A., Boleas-Aguirre, M. S., & Pérez, N. (2013). Análisis postural de la prueba “Timed-up-and-go” en pacientes con vértigo. Acta Otorrinolaringológica Española. https://doi.org/10.1016/s0001-6519(05)78582-4