離婚によるトラウマを克服するための7つのヒント
心的外傷を受けるような離婚は、当事者にとっては大きな損失であり、ほとんどの場合は「悲嘆」と言う過程を進みます。
結婚とは、二人の人生や時間、そして感情を共有し、二人で一緒に将来の目標や夢を持つことです。
離婚による悲しみや辛さを簡単に乗り越えることはできませんが、今回ご紹介する7つのヒントに従えば、失敗してしまった結婚生活への悲しみに耐えられるようになるかもしれません。
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離婚によるトラウマを克服するためのヒント
お互いが合意した離婚であれ、逆に相手に一方的に請求された離婚であれ、現代社会では、様々な理由で多くの夫婦が離婚をしています。
離婚の理由は、結婚する理由と同じくらい多くあります。
不倫、虐待、性格の不一致…離婚の理由が何であれ、別れを克服するのは決して容易ではありません。
離婚することを決めた場合や、相手から離婚を求められた場合は、離婚をするのが最善の方法であり、必要な解決策です。
相手が離婚をしたいと考えているのに自分のそばに残るように強要するなど、満たされない関係を無理に続けるのは不可能です。
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離婚を受け入れる
離婚という現実を受け入れることは、悲しみを克服し、自分の置かれた状況のポジティブな側面に目を向けるのに役立ちます。
結婚は人生の始まりであり、二人で作る未来への夢や期待、そして夢を計画する楽しさがあります。
結婚式で、一生の愛を誓うのは、結婚が二人の人生と未来にとって最善の道だと考えているからです。
また結婚とは、ある種の投資と考えられます。
配偶者と生活を共にすることで、経済的な面だけでなく、心理面や感情面などのあらゆる方法で配偶者とすごす結婚生活に「投資」をすることになります。
そのため、離婚という現実を目の前にすると、これまで二人で計画し「投資」してきた夢や目標が実現しないという事実を受け入れられない人もいます。
この過程において、離婚という現実を否定する人が現れ、なんらかの形で結婚生活に戻れるのではないかと思い始めます。
そのためには、自分の人間としての尊厳や心身の健康を危険にさらしてまで、離婚を阻止して結婚生活を無理にでも維持しようとする人も少なくありません。
私たちは現実を直視し、自分自身に対して正直に生きて行くことが大切です。
もちろん、別れというのは悲しみの過程を伴うものですが、その現実を受け入れて前に進んでいく必要があります。
時間をかけて、自分に優しくそして自分を第一に考えて大切にしてください。
孤立しない
離婚を克服する過程において、周りから孤立する人がいます。
家に閉じこもり社会生活を拒絶し、親しい友人や家族とさえ連絡を取らなくなるかもしれません。
離婚を克服するためには、悲しいと言う自分の正直な気持ちを、親しい人や家族などの自分を愛してくれる人と共有しましょう。
自分の感情を誰かに表現すると言う行動は、その感情が悲しいものであっても、実はとても前向きな行動です。
正直な気持ちを誰かに聞いてもらうことで、気分が良くなり心が穏やかになるだけでなく、心身の痛みを和らげる効果が期待できます。
家族や友人の助けを拒絶せず、できるだけ親しい人と過ごすように心がけてください。
楽観的になる
最初は視覚化できないように感じるかもしれませんが、自分の新しい夢と目標を持つ新たな人生を描くときが来ました。
一つの扉がが閉じるたびに、別の扉が開きます。
離婚後は、今まで想像したこともない新しい未来があなたの前に現れるかもしれません。
離婚後の悲しみを乗り越える過程において、新しい人生の夢や目標、計画、そしてやりたいことを始める自分を想像しましょう。
自分の個人としての成長と楽しい活動に満ちた未来を、楽観的に想像するに絶好の機会です。
自分を大切にしながら、自分が望む自分だけの人生を歩き始めるときです。
トラウマになるような離婚から学ぶ
離婚したことが悲しくそして苦しいと泣き、中には自分の限界に達してしまったと考える人もいますが、離婚から学ぶことが多くあります。
その中でも、自分自身をよく知り理解できるようになったと言う利点があります。
自分の限界を知り、痛みと否定的な感情に対処する方法を身につけたあなたは、より強くなるでしょう。
離婚後のエネルギーを利用して、新しい生活と未来の計画を立てませんか?
自分を最優先させる
自分と向き合い、自分が興味のあることや新しい趣味を見つけましょう。
結婚しているときは、配偶者との生活を優先事項としてきた人も少なくないでしょう。
休日の過ごし方、食料品を買いに行った時に買うもの、または見たいテレビ番組など。
今後は、他人のニーズや好みに合わせることなく自分を最優先し、自分の好きなことをして毎日を過ごすことができます。
自分にとって楽しいと感じるアクティビティー、つまり興味や趣味を新たに見つけてください。
新しいパートナーを探す必要はない
幸せとは自分の中に存在するものであり、自分の人生を理解するためには、誰かとの恋愛や婚姻関係は必要ないことを理解することから始まります。
離婚後は、別のパートナーを見つけることが問題を解決すると考えてはいけません。
自分を大切にして、自分を最優先することが幸せになる第一歩です。
個人として充実した毎日を送る中で幸せを感じたときに、自分にぴったりと合う人と見つける準備が整うでしょう。
専門家のサポート
離婚後の悲しみを乗り越えることや、新しい自分の人生や目標の視覚化ができないほど辛い状況になっている場合、または耐えられないほどの悲しみを感じ、トラウマを克服できないときには、躊躇することなく、専門家に相談するのが最善の方法です。
離婚が原因でうつ病を発症する人もいるため、何も手につかない時には、医師や心理学者のサポートを受けて、正しい方法で効果的にトラウマを克服してください。
自分を大切にすると言うのは、必要に応じて、専門家の助けが必要だと言う事実を受け入れることです。
ストレスや感情のコントロールし、徐々に新しい未来を視覚化できるように専門家がしっかりとサポートを行います。
すべての離婚が同じではない
今回の記事全体を通して、離婚のトラウマを克服するためのヒントをご紹介しましたが、どの離婚も一つとして同じものはなく、すべてが異なることに留意してください。
どの離婚も複雑であり、独自の対処方法を見つけていくことが大切です。
離婚の原因が、相手からの虐待であったり、子供がいる場合の離婚ではまたそれぞれ異なります。
配偶者同士だけでなく、子供への影響も十分考慮に入れながら慎重に行なってください。
心の傷を正しくコントロールできない時には、さらなるトラウマを発症するリスクもあります。
これらの二つのケースは特に、専門家のサポートが必要になります。
引用された全ての情報源は、品質、信頼性、時代性、および妥当性を確保するために、私たちのチームによって綿密に審査されました。この記事の参考文献は、学術的または科学的に正確で信頼性があると考えられています。
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