夏時間は体にどんな影響を与えるの?

01 11月, 2020
夏時間によって体にはっきりとした影響を受ける人がいます。これを避けるには、日中に外に出て太陽の光をたっぷりと浴びましょう。昼寝はせず、これまでと同じルーティーンをこなしましょう。そうすれば体が順応するでしょう。

夏時間が体に与える影響については、興味深い研究がいくつもあります。しかし、これだと言える決定的な結論はありません。明らかなことは、夏時間による変化が体に与える影響は人によって違い、中には耐え難いほどの影響を受けてしまう人もいるということです

夏時間は常に議論の的となってきました。最初に夏時間が導入されたのは第一次世界大戦中のヨーロッパでした。その理由は、エネルギーを節約するためです。エネルギーを節約するため、日光をたくさん利用するというのが理論です。ですが、朝に節約したエネルギーは午後に使われることが研究でわかっています。順応しなくてはいけませんので、労働者の生産性が落ちるでしょう。もしかすると、それほどエネルギーは節約されていないのかもしれません。

夏時間は3月の下旬に始まり、10月の最後の日曜日より冬時間が始まります。しかし欧州連合は2021年より夏時間を廃止する案を決定しており冬時間から夏時間、あるいはその逆の一斉移行は欧州では2020年が最後になる可能性があります。

 

夏時間

目覚まし時計に手を伸ばす女性

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電気を持たない文化では、太陽の動きに従って生活していることを示した研究があります。また、我々の祖先もまた、同じようなパターンで眠っていたと信じる専門家もいます。つまり、私たちは、よく似た睡眠パターンを自然に持っているのです。これは、あらゆる生き物は、24時間サイクルの中で それぞれの機能を正常に保っているということです。その中では、明るさと暗さというのは、決定的要因です。

2011年、バルセロナのCentre for Genomic Regulation(CGR)の研究者たちは、日中と夜の間での細胞の区別を発見し、またこれが機能に致命的であることを発見しました。この概日リズムは、睡眠ー覚醒サイクルや全ての関係する機能を正常に保ちます。これらのサイクルが変わってしまうと、体のバランスが崩れ、いろいろな問題を引き起こします。人間の体はルーティーンに従うことで、よりよく働くことができるのです。

夏時間(サマータイム)の影響

夏時間は、ちょっとした”時差ボケ”を引き起こします。時差ボケとは、飛行機などで別の時間帯の地域を行った時に起こる、不快な症状です。夏時間は体を混乱させ、ちょっとしたカオス状態を引き起こします。活動時間・休息時間が変わることによって、疲れやイライラを感じるでしょう。

ですが、人によって感じ方は違います。あまり感じない人もいるでしょうし、ひどく感じて生活に支障が出る人もいるでしょう。不快な症状は、メラトニンの分泌が変わってしまうことに関係しています。メラトニンとは、日光によって活動するホルモンです。日光が多ければ、メラトニンは少なくなります。逆に、光が少ないとき、体はより多くのメラトニンを作り出し、眠りへと導きます。夏時間の導入は、メラトニンの規制が乱れ、前述したような症状が現れるのです。

ほとんどのケースでは、3日程で体はバランスを取り戻すでしょう。

その他の影響

夏時間

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夏時間は、睡眠の質や量に影響を与えます。夏時間の導入によって、初日は60分程の睡眠時間の減少が見られ、睡眠の質は10%低下したことを示した研究があります。

また、夏時間が始まりわずかに心筋梗塞(心臓発作)の数がわずかに増加したことを示した研究もあります。逆に秋になると、この数は減少します。一方で、夏時間が始まった直後の数日間は自殺率が上がっていることを示した研究もあります。交通事故や仕事上の事故の数が増えたことを示した研究もあります。夏時間が始まった後の月曜日には、仕事関係の事故が最も多いそうです。

心臓発作、事故、自殺率が上がるといっても、ほんのわずかであることも覚えておきましょう。夏時間を導入している地域では、意識してできるだけ健康的に夏時間を取り入れていくことが大切です。

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